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雑誌目次

雑誌文献

理学療法ジャーナル56巻7号

2022年07月発行

雑誌目次

特集 人工関節置換術後の理学療法

EOI(essences of the issue)/特集論文ポイント一覧

ページ範囲:P.760 - P.763

 人工関節置換術は,医学の進歩とともに,生体力学や材質工学分野といった周辺分野の進歩も加わって改良され続けている.人工関節の構造そのものやその術式,術後の予後に関する研究報告も多く存在し,進化し続けてきた治療法でもあり,当然ながら手術後を担当する理学療法も進化していく必要がある.そこで,本特集では人工股関節置換術と人工膝関節置換術に着目し,理学療法のポイントを対比させながら,最新知見を解説していただいた.

人工関節置換術後の歩行分析と理学療法—人工股関節

著者: 対馬栄輝

ページ範囲:P.764 - P.771

 人工股関節全置換術後の症例に対する歩行分析と歩行練習の例を挙げて解説した.対象者の障害像はさまざまであり,典型的な分析方法や運動療法は考えられない.常に個別対応を念頭に置く基本は忘れてはならない.歩行分析では,いくら現象を正しく捉えられても目的は達成できない.経験と推論過程に委ねるほかはないのである.観察に基づく原因探索のための推論,確認のための機能的評価を繰り返す作業が必要である.

人工関節置換術後の歩行分析と理学療法—人工膝関節

著者: 井野拓実 ,   浮城健吾 ,   三浦浩太

ページ範囲:P.772 - P.778

 良好な歩行動作の獲得は症状の改善のみならず,人工膝関節全置換術の長期の耐久性にも寄与する.このためには基本的な膝関節機能の再構築が必須である.また術前より破綻している,運動連鎖の再構築やアライメントコントロール練習が重要である.

人工関節置換術後疼痛—人工股関節

著者: 山崎肇

ページ範囲:P.779 - P.791

 近年,人工股関節全置換術(total hip arthroplasty:THA)の進歩やクリティカルパスの導入により,早期離床,早期退院が可能となっている.一方でTHA後に約10%の割合で術後慢性疼痛が発生している.これは,術後急性期の不適切な疼痛管理や術前からの身体心理的問題が十分に改善しないままの活動が影響している.器質的な問題ばかりではなく非器質的な問題に対しても,術後急性期からではなく,術前から取り組むことが術後疼痛管理に重要である.

人工関節置換術後疼痛—人工膝関節

著者: 岡智大

ページ範囲:P.792 - P.797

 人工膝関節置換術の術後疼痛について,急性期,回復期,慢性期に分類して説明する.急性期では徹底した炎症管理と膝関節周囲筋の筋スパズム改善,回復期では退院後の自己疼痛管理,創部や腫脹部位の癒着・滑走不全の改善,慢性期では他部位の疼痛・機能の改善,認知行動療法を併用した理学療法が有効である.各時期の術後痛の要因を正確に把握し,要因に適した理学療法を展開する必要がある.

人工関節置換術後の軟部組織への考慮—人工股関節

著者: 小林弘幸 ,   村上純一 ,   三輪智輝 ,   我妻浩二 ,   小島政廣 ,   岩本航

ページ範囲:P.798 - P.806

 変形性股関節症の代償的な術前運動パターンの改善には単関節運動の獲得が重要である.エコーで術前や術後の軟部組織の状態を把握することは,理学療法を進めるうえで非常に有益であると考える.エコー画像を通じて股関節症の特徴的なエコー所見および人工股関節置換術の進入路,股関節周囲のエコー解剖を観察した後,股関節の単関節機能改善を目的とした軟部組織に対する運動療法を述べる.

人工関節置換術後の軟部組織への考慮—人工膝関節

著者: 池野祐太郎

ページ範囲:P.807 - P.812

 変形性膝関節症(knee osteoarthritis,以下,膝OA)は関節軟骨や半月板,関節包,靱帯,筋などを含む関節構成体の退行性変化であり,軟部組織も影響している.膝OAに対する観血的治療では人工膝関節全置換術(total knee arthroplasty:TKA)が安定した長期成績であり,多く行われる.

 TKAは軟部組織バランスを考慮して施行されるが,軟部組織の状態は個々の症例で異なるため,手術時の内容も確認する必要がある.術前から軟部組織の状態を評価,予測することは,術後の理学療法を行ううえで重要である.

人工関節置換術後の患者満足度—人工股関節

著者: 神戸晃男

ページ範囲:P.813 - P.817

 人工股関節全置換術後の患者満足度の関連因子と推奨される理学療法について解説した.近年,医療従事者による客観的評価のほかに患者立脚型の主観的評価が重要視されている.本邦において股関節疾患の主観的評価としては,Japanese Orthopedic Association Hip Disease Evaluation Questionnareが広く用いられている.患者満足度に関係する因子は,手術,身体機能(痛み,筋力,可動域など),歩行,ADL,QOL,社会参加,人生の目的,生きがいなどがあり,個別性,多様性を考慮した理学療法が推奨される.

人工関節置換術後の患者満足度—人工膝関節

著者: 池田崇 ,   神原雅典 ,   井上拓保 ,   石原剛

ページ範囲:P.818 - P.824

 人工膝関節置換術後の患者満足度は近年注目を集めている.患者が期待することは個人で異なり個別的な対応が必要になる.患者満足度に関連する要因は,① 痛み,② 破局的思考やメンタルヘルス,③ 患者の期待,④ 膝関節の機能と報告されている.痛みや膝機能は術後の理学療法に密接にかかわっているが,そこに注力すれば満足度が得られるわけでない.年齢や術前機能を考慮した患者の自己実現に向けた介入が必要である.

Close-up 脳卒中の装具療法

長下肢装具と運動療法

著者: 辻本直秀

ページ範囲:P.826 - P.830

はじめに

 脳卒中治療ガイドラインにおいて,歩行の再獲得をめざすうえで,早期から下肢装具を使用することが強く推奨されている1).なかでも,高い下肢の支持性が得られる長下肢装具(knee ankle foot orthosis:KAFO)は,重度片麻痺例に対して積極的な歩行トレーニングを実践するための有益なツールとされ1〜6),歩行自立度の改善を促進させる効果が期待されている5,6).このKAFOの効果を最大限発揮させるためには,理学療法士が装具自体の機能特性はもちろん,歩行のバイオメカニクスや神経基盤の理解に基づくトレーニング方法を立案できることが重要となる.そこで,本稿では重度片麻痺例に対するKAFOを使用した歩行トレーニングの概要と実際について述べる.

回復期以降の装具療法

著者: 田代耕一

ページ範囲:P.831 - P.835

 回復期リハビリテーション病棟は多職種で包括的に脳卒中患者の日常生活そして社会復帰に向け,生活期へつなぐ大きな役割がある.そのため治療用装具と更生用装具をどのように活用するかを考える必要がある.

上肢装具の適用

著者: 竹林崇

ページ範囲:P.836 - P.839

はじめに

 脳卒中後に生じる後遺症の一つに上肢麻痺に伴う運動障害がある.この代表的な後遺症は,脳卒中を発症した患者の50%以上に残存し1),対象者の作業(重要な活動)の再獲得や社会参加の障壁となっており,QOLの低下にも影響を与えていると報告されている.その後遺症に対して,昨今多くのアプローチが考案されている.特に,米国心臓/脳卒中ガイドライン2)にも示されている,課題指向型アプローチ,constraint-induced movement therapy(以下,CI療法),電気刺激療法,メンタルプラクティス,練習量を確保するためのロボット療法は効果のエビデンスが確立し,推奨されている.

 ただし,これらの療法以外にも,脳卒中後に生じる上肢麻痺に伴う運動障害に対して,伝統的に臨床において用いられている方法は存在しており,装具療法もその一つと言われている3).装具療法で用いられる装具とは,「神経骨格系の構造および機能的特徴を修正するために使用される外付けの道具」と定義されている4).したがって,それらをアプローチのなかで用いた介入が装具療法とされる.

連載 とびら

理学療法士としての「志」

著者: 千葉恒

ページ範囲:P.757 - P.757

 「志」とは,辞書によれば「心の向かうところ」とある.理学療法士という職業に就き,20年以上が経過した.

 私が理学療法士になった当時は,知識や技術を習得するため,教科書や文献を読みあさったものだ.参加した研修会も数知れない.担当患者さんの歩行動画を同僚と繰り返し見たり,時には他院の先輩理学療法士のもとを訪れアドバイスをいただいたりしたこともあった.このような日々を繰り返していたので,毎日帰りも遅く,休日も家を空けることが多かった.家族,特に妻には随分と迷惑をかけたと思う.それでも研鑽に励んだのは,理学療法士として目の前の患者さんを少しでもよくしたい,私の心の向かうところはそこにあった.

画像評価—何を読み取る? どう活かす?・第7回

肺炎

著者: 有薗信一 ,   片岡健介

ページ範囲:P.751 - P.754

症例情報

患者:79歳,男性

診断名:肺炎

現病歴:半年前に肺炎にて入院.退院後から食事でむせがあり,1〜2週間前からむせがひどくなる.2日前から熱発し,デイサービスを休む.かかりつけ医を受診後,当院救急外来受診となる.

既往歴:1年半前に胃癌全摘手術.胃癌手術前に禁煙.それまで20本/日×57年.

理学療法のスタート—こうやってみよう,こう考えていこう・第7回

プログラムへどう活かすか?—生活歴・社会背景情報/老いていることと病んでいることを理解しよう

著者: 長谷川真人

ページ範囲:P.841 - P.845

新人さんではない指導者の方へ

 COVID-19の蔓延により,臨床実習は大きく影響を受けました.実習の制約は,学生が理学療法士へ,新人が理学療法士へ変貌する過程で大切なことは何かを振り返るきっかけになったとも言えます.

 新人理学療法士の緊張と戸惑いの要因は,技術的なことや患者さんとの対話など,さまざまです.しかしCOVID-19に臨床実習の機会を制約された本人たちは,それ以前の新人との違いを実感することはできません.私たち現場指導者は,新人なら当然のことまで「実習経験量のせい」と捉えてしまうかもしれません.本連載は,入職1,2年目の新人理学療法士を応援すべく,日常の臨床で出会うエピソードを提示し,理学療法のおもしろさ・難しさ・ポイントを伝えたい,と企画しました.

臨床実習サブノート 退院後から振り返るゴール設定—推論を事実と照合して学ぶ・第2回

職場復帰 歩行自立

著者: 河﨑由美子 ,   木原幸太 ,   宮崎光泰

ページ範囲:P.846 - P.852

患者紹介

患者 53歳男性,地方公務員(管理職)

疾患名 右被殻出血

家族構成 本人,妻(専業主婦),娘2人(社会人,大学生)

経過 発症から2年1か月,退院より1年5か月

勤務状況 退院6か月後に復職.仕事復帰〜2か月の期間:2〜3日/週勤務,仕事復帰2か月目以降:週5日勤務:フル勤務

現在の屋内移動 自宅内では短下肢装具なし,独歩.職場内では短下肢装具あり,独歩

現在の屋外移動 短下肢装具あり+T字杖,自立

通勤手段 自家用車送迎移動

私のターニングポイント・第30回

積み重ねの先にあったターニングポイント

著者: 田坂厚志

ページ範囲:P.840 - P.840

 私には障がいのある弟をもつ友人がいます.その友人とは小学5年生のときに知り合い,弟のM君は4年生でした.当時のクラスは複式学級で,5年生と4年生が同じ教室で授業を受けていました.当時,M君は自転車に乗ることができなかったため,クラス全体でサポートして練習することになりました.私は積極的にかかわり,M君の努力もあって自転車に乗ることができるようになりました.このとき私は,M君がとても嬉しそうな表情をしていたことに手応えと喜びを感じました.

 高校卒業後の進路は,小学生時代の経験もきっかけとなり,人にかかわることのできる仕事をしたいと考えていました.情報収集をした結果,理学療法士という仕事を見つけ,養成校へ入学しました.そこで私の人生に大きな影響を与えた恩師のI先生と出会いました.

My Current Favorite・4

運動方法の違いが骨格筋に及ぼす生化学的影響—予防理学療法

著者: 白谷智子

ページ範囲:P.853 - P.853

現在の関心事は?

 ヒトの体重の約40%を占める骨格筋は生体内で最大の臓器であり,エネルギー代謝の中心的役割を果たしています.一方で骨格筋に関する研究はまだまだ道半ばです.そのなかで,運動により骨格筋から分泌されるマイオカインがさまざまな疾病予防や健康寿命の延伸のために重要な生理活性因子であることが徐々に証明されつつあります.さらに筋収縮様式の違いによってもその分泌が異なることが報告されており,運動方法の違いが骨格筋に及ぼす生化学的影響について関心を寄せています.

症例報告

終末期原発不明がんの若年成人男性に対する理学療法の経験

著者: 薄井さとみ ,   水落和也 ,   山増正樹 ,   結城士 ,   渡邉知美

ページ範囲:P.855 - P.860

要旨 原発不明がんによる多発転移にてがん性疼痛,栄養障害,不全対麻痺となった若年成人がん患者の終末期における理学療法を経験した.入院時は精神的に不安定であり,ADLは全介助であった.有効な治療法がなく治療は緩和治療であることを主治医より告知され,患者自ら緩和ケア病棟での入院加療を選択し,可能な限りセルフケアの自立度を高めることを希望した.症状緩和,安全・安楽な活動拡大を目的にリハビリテーション治療計画を立て,理学療法・作業療法を一般病棟から緩和ケア病棟へと継続した.死亡退院までの50日間でほぼ週5日のリハビリテーション治療を継続し,ADLの改善をみた.

長下肢装具による介入に難渋し,恐怖心に配慮したチルトテーブルによる介入への変更が,座位バランス戦略の改善に奏効した左前大脳動脈塞栓症の1症例

著者: 森公佑 ,   髙田勇 ,   冨田昌夫 ,   遠松哲志 ,   和田陽介 ,   辻村享

ページ範囲:P.861 - P.865

要旨 【まえがき】左前大脳動脈塞栓症の症例に対し,長下肢装具を導入したが恐怖心が強く,それに配慮したチルトテーブルでの頭部の立ち直りを促す介入に変更した.介入変更が本症例の座位バランス戦略の改善に奏効したと考えられたため報告する.【方法】10病日おきに計6回,座圧計測および姿勢分析を行い,バランス戦略を評価した.計測2〜4回目のチルトテーブルでの介入では,努力的にならず頭部が鉛直になるように支持面となる傾斜角度を調整して立ち直り反応を促した.その他の期間は,長下肢装具で介入した.【経過および結果】Center of pressureの総軌跡長が減少,単位面積軌跡長が増加した.姿勢や座圧分布では,筋緊張を高めた座位バランス戦略から動的な姿勢制御の戦略への変化が観察され,端座位や移乗動作能力が改善した.【考察】恐怖心によって姿勢を固定する傾向であった本症例に対し,チルトテーブルでの介入が動的な姿勢制御を促すのに有効であると示唆された.

紹介

感染症(ポリオ)と物理医学ならびに理学療法技術の発展

著者: 姫野吉徳

ページ範囲:P.867 - P.869

はじめに

 2019年の年末から未知のウイルスによる感染症が広がりはじめ,2020年になってからウイルスは新型コロナウイルス(SARS-CoV-2),感染症はCOVID-19と名づけられた.感染症のパンデミックの恐ろしさは歴史でしか知らなかったが,日常になってしまった今,過去にあった感染症,特にわれわれ理学療法士にとって意味深い「ポリオ」の流行と先人たちの業績を振り返り,現在の治療に模索しているわれわれを導いてくれるものがないか再考していきたい.

新型コロナウイルス感染症—現場からの報告

レッドゾーン内でのリハビリテーション科スタッフ活動の工夫と臨床教育

著者: 萬代陽介 ,   米川知宏 ,   村上清司

ページ範囲:P.870 - P.871

 当院は福岡県筑後地区にある小郡市の集中治療室(intensive care unit:ICU)・一般病床・回復期リハビリテーション病床・緩和ケア病床を有する150床の救急告示・地域医療支援・在宅療養支援病院であり,24時間,365日,いつでも患者が受診できる体制構築の理念のもと診療を行っている.新型コロナウイルス感染症(以下,COVID-19)の流行を受けて感染病床を7床確保し,流行期には一般病床数を削減して病床数再編を行い,最大12床で中等症ⅡまでのCOVID-19患者を受け入れている.当院レッドゾーンでの運動療法を開始した2020年8月から2021年12月末までに131人のCOVID-19入院患者のうち55人に理学療法を提供した.その間に9人のスタッフがレッドゾーンで活動を行った.運動療法開始までの期間はレッドゾーンで平均日数2.3日,一般病棟の呼吸器リハビリテーション疾患で平均日数2.3日と一般病棟と変わらない期間で開始することができている.また,幸いにもレッドゾーンで活動するリハビリテーション科スタッフにこれまで陽性者は出ていない.

 本稿執筆中の2022年2月中旬も円滑な運営とはほど遠く,第5波とは異なる第6波の患者層に試行錯誤の連続である.そのなかで,スタッフの人選や配置人数,スタッフ教育については特に手探りであった.そのなかで確立した当院での工夫を,① COVID-19患者へ運動療法を開始するまでの手続き,② スタッフ教育方法の2点に分けて述べる.

書評

—一般社団法人 日本リハビリテーション医学教育推進機構,公益社団法人 日本リハビリテーション医学会(監修)久保俊一,吉村芳弘(総編集)角田 亘,百崎 良(編)—「リハビリテーション医学・医療における栄養管理テキスト」

著者: 山田実

ページ範囲:P.825 - P.825

 「“栄養管理”に関する書籍は数多くあれど,ここまで体系的にリハビリテーション医学・医療に適した栄養管理書籍はない」,本書を拝読させていただいた印象です.どうしても断片的で執筆者目線になりやすい情報を,包括的に読者目線でまとめられています.栄養に関する基本的な情報整理に始まり,リハビリテーション医学・医療にかかわる“栄養管理”をセッティング別,障害別,それに疾患別というさまざまな角度から展開されます.これらは,どれもリハビリテーション医学・医療に携わる従事者にとって,欠かすことができない情報で,まさに,バイブル的存在となり得る一冊です.

 読み物としての作り方が絶妙で,臨床的にも学術的にも重要な情報がうまく整理されています.“栄養管理”というキーワードを軸に,各執筆者の先生方が長年臨床現場で培われた経験と学術的に裏付けされた情報を絶妙なバランスで調合し,これらを,統一された小見出し,シンプルな箇条書き構成,イラストの多用化,というフォーマットに落とし込むことで,初学者でもスッと理解しやすい状態へと仕上がっています.リハビリテーション医学・医療に携わる従事者はもちろん,教育関係者や学生など,さまざまな方に触れてほしい一冊です.

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目次

ページ範囲:P.758 - P.759

「作業療法ジャーナル」のお知らせ

ページ範囲:P.817 - P.817

バックナンバー・次号予告

ページ範囲:P.874 - P.875

編集後記

著者: 福井勉

ページ範囲:P.876 - P.876

 「どのくらいの時間をかければ特定技術が習得できるか」という情報を時々見かけます.時間効率を上げるためには何が必要になるのでしょうか.例えば質が高い動画コンテンツは,「百聞は一見に如かず」となり得ます.その道のプロになるのは難しくても,初心者が初級コースを学ぶのには動画コンテンツが手軽で早いと思う方も多いのではないでしょうか.今では洗練された構成の動画も多くあり,学ぶ側の気力次第で,いろいろなことを学ぶプラットフォームができています.

 一方で動画を見て得る情報は人によって異なります.動画には「視点」が必要になるからです.人工関節の理学療法はさまざまな人の英知で支えられていますが,その奥底を知るには「ある視点」が必要になると考えられます.本特集では,歩行分析,疼痛,軟部組織,満足度という観点から人工膝関節と人工股関節を対比していただきました.これらは理学療法士として重要な視点でありますが,同時に著者の方々の「ある視点」をぜひ感じてほしいと思います.

読者の声募集

ページ範囲:P. - P.

基本情報

理学療法ジャーナル

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1359

印刷版ISSN 0915-0552

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