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Close-up 急性期の退院支援—理学療法士だからこそのかかわり
退院支援に生かす動作・移動能力の予測
著者: 岩﨑寛之1 井上真秀1 藤野雄次2 高橋秀寿1
所属機関: 1埼玉医科大学国際医療センターリハビリテーションセンター 2順天堂大学保健医療学部理学療法学科
ページ範囲:P.938 - P.941
文献購入ページに移動急性期病院ではリハビリテーション開始後に直接自宅への退院が可能か,回復期リハビリテーション病院などへの転院が必要かを早期に判断することが求められ,自宅退院する場合には再発予防などに対するケアも理学療法の重要な責務である.
自宅退院には歩行獲得が重要で,特に脳卒中は運動障害などを伴うことで要介護の主たる要因となる1).脳卒中の病型別における退院時の予後は,modified Rankin Scale(mRS)にてmRS 2以下まで回復するのは一過性脳虚血発作が93%,ラクナ梗塞73%,アテローム血栓性脳梗塞53%,心原性脳塞栓症40%,脳出血32%と報告され2),病型による差が示されている.
一方で,病巣や損傷範囲によって神経学的重症度が異なることから,早期の歩行獲得を必ずしも病型で判断することはできない.また,神経学的重症度に加え,リハビリテーションの提供量やその内容,社会背景などの環境要因も自宅退院に大きく影響する.本稿では急性期病院から自宅退院し得る重症度とその予後予測,自宅退院に影響を与える環境要因について概説する.
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