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Close-up 急性期の退院支援—理学療法士だからこそのかかわり
再発・増悪・転倒の予防と退院前指導
著者: 松木良介1
所属機関: 1関西電力病院リハビリテーション部
ページ範囲:P.946 - P.951
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呼吸器,循環器,代謝疾患などの慢性疾患の急性増悪による入院では能力障害が軽微であることが多い一方で,退院後の疾病マネジメントが重要となる.最近,増加傾向である心不全は退院後の再入院率も高く,退院後のセルフケアが重要とされている1).近年は,入院期間の短期化が進み,入院期間中に心不全のセルフケア指導に費やせる時間は十分でない.限られた時間のなかで効率的に退院指導を行うには多職種連携が重要である.多職種連携においては,理学療法士だからこその指導ポイントと他職種とオーバーラップしながら指導を行う必要があるポイントがある.本稿では心不全の退院前指導について事例を挙げながら紹介したい.
呼吸器,循環器,代謝疾患などの慢性疾患の急性増悪による入院では能力障害が軽微であることが多い一方で,退院後の疾病マネジメントが重要となる.最近,増加傾向である心不全は退院後の再入院率も高く,退院後のセルフケアが重要とされている1).近年は,入院期間の短期化が進み,入院期間中に心不全のセルフケア指導に費やせる時間は十分でない.限られた時間のなかで効率的に退院指導を行うには多職種連携が重要である.多職種連携においては,理学療法士だからこその指導ポイントと他職種とオーバーラップしながら指導を行う必要があるポイントがある.本稿では心不全の退院前指導について事例を挙げながら紹介したい.
参考文献
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6)日本循環器学会,他:心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン(2021年改訂版),2021.https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021_Makita.pdf(2022年4月27日閲覧)
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