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ひろば
言語学と理学療法(学・士)
著者: 奈良勲1 山本大誠2
所属機関: 1広島大学 2東京国際大学医療健康学部
ページ範囲:P.1115 - P.1115
文献購入ページに移動言語学者ノーム・チョムスキーは,不連続性理論の提唱者だが,このテーマに関して彼は同僚たちのなかで孤立していた.彼は,約10万年前に言語機能が瞬間的に人間の普遍的特性によって発現したという生物学的な言語生得説を唱え,言語をヒトの生物学的な器官によるものと捉えた.そして,その仮説とは別に彼は「生成文法」について研究した.これは演繹的な方法論であり,① 人間の言葉の本質とは何か,② 人間が生まれてから短期間で言葉を覚えるのはなぜか,③ 言語使用の特色は何か,④ 人間の言葉をつかさどる生物学的基盤は何か,の問いを追究した.これらは,それまでの言語学に比べて飛躍的に言語研究の質と精密さを高めたと言われている.
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