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連載 難しい症例のみかた・第4回
修正大血管転位症,重症心不全に対し植込み型補助人工心臓を装着した1症例—治療目標をどう設定するか?
著者: 天尾理恵1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院リハビリテーション部
ページ範囲:P.1230 - P.1233
文献購入ページに移動はじめに
先天性心疾患(congenital heart disease:CHD)患者の予後は,外科治療の成績向上に伴い飛躍的に改善しており,本邦でもすでに50万人以上が成年に達している1).個別性の高いCHD患者の治療・リハビリテーションには画一的な方法論が当てはまらないことが難しさの一つである.
移植が最終目標となる重症心不全患者の橋渡し治療として,補助人工心臓(ventricular assist device:VAD)治療が定着し,重症心不全を呈したCHD患者への装着が散見するようになった.本邦での経験は少なく,リハビリテーションの報告はほとんどない.今回,VAD装着に至ったCHD患者のリハビリテーションを経験した.心身のバランスを鑑みながら実施したリハビリテーションのポイントについて報告する.
先天性心疾患(congenital heart disease:CHD)患者の予後は,外科治療の成績向上に伴い飛躍的に改善しており,本邦でもすでに50万人以上が成年に達している1).個別性の高いCHD患者の治療・リハビリテーションには画一的な方法論が当てはまらないことが難しさの一つである.
移植が最終目標となる重症心不全患者の橋渡し治療として,補助人工心臓(ventricular assist device:VAD)治療が定着し,重症心不全を呈したCHD患者への装着が散見するようになった.本邦での経験は少なく,リハビリテーションの報告はほとんどない.今回,VAD装着に至ったCHD患者のリハビリテーションを経験した.心身のバランスを鑑みながら実施したリハビリテーションのポイントについて報告する.
参考文献
1)Shiina Y, et al:Prevalence of adult patients with congenital heart disease in Japan. Int J Cardiol 2011;146:13-16
2)日本臨床補助人工心臓研究会ウェブサイト.https://www.jacvas.com(2023年1月28日閲覧)
3)Matsue Y, et al:Prevalence and prognostic impact of the coexistence of multiple frailty domains in elderly patients with heart failure:the FRAGILE HF cohort study. Eur J Heart Fail 2020;22:2112-2119
4)Vidán MT, et al:Prevalence and prognostic impact of frailty and its components in non-dependent elderly patients with heart failure. Eur J Heart Fail 2016;18:869-875
5)Flint KM, et al:Frailty and the selection of patients for destination therapy left ventricular assist device. Circ Heart Fail 2012;5:286-293
6)Molina EJ, et al:The Society of Thoracic Surgeons Intermacs 2020 annual report. Ann Thorac Surg 2021;111:778-792
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