icon fsr

文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル57巻11号

2023年11月発行

文献概要

特集 ヴィジョン—見えるものと見えないもの

—エディトリアル—ヴィジョンをめぐって

著者: 網本和1

所属機関: 1仙台青葉学院短期大学リハビリテーション学科理学療法学専攻

ページ範囲:P.1284 - P.1285

文献購入ページに移動
 これはおそらく職業病とでも言うべきかもしれないが,繁華街で人と待ち合わせをしているときの待ち時間に,行きかう多くの人々の歩き方が気になり始める.ああ,あの人は右股関節が痛んでいる,この人は側彎があるかもしれない,など見えているもの(歩き方)に運動学的な,理学療法的な意味を与えて時間を潰してしまう(余計なお世話に決まっている).

 理学療法士あるいは医療職にとって,「みる」という言葉はさまざまな意味をもっていて,「診る」,「看る」,「視る」など多様な漢字(意味)があてられることはよく経験する.さらに「ヴィジョン」となると,視覚を超えて「視角(パースペクティブ)」,「構想」などを含むことになる.このように理学療法における「ヴィジョン」のもつ意味は何か,どのような臨床的意義をまとうのか,について本特集では考えていきたい.

参考文献

1)網本 和:半側空間無視の評価と治療アプローチ.理学療法学1991;18:604-607
2)Marshall JC, et al:Blindsight and insight in visuo-spatial neglect. Nature 1988;336:766-767
3)網本 和(編著):夢幻の空間—半側空間無視の評価と治療.ヒューマン・プレス,2019
4)モーリス・メルロ=ポンティ(原著),滝浦靜雄,他(訳):見えるものと見えないもの.みすず書房,1989

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら