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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル57巻12号

2023年12月発行

文献概要

連載 難しい症例のみかた・第6回【最終回】

難しい症例のみかた—症例報告の意義と方法

著者: 内山靖1

所属機関: 1名古屋大学大学院医学系研究科

ページ範囲:P.1476 - P.1478

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症例を共有する意義

 症例を共有するための方法の一つとして「症例報告」がある.臨床でのカンファレンス,新人研修,地方会での発表に加えて,国際誌の原著論文まできわめて多岐にわたる.

 言うまでもなく,1例1例は固有の存在でありその価値に軽重はない.各症例には,教科書や科学論文で示されている一般論が当てはまらない部分があることは自明である.対象者に最大公約数の比率が高ければ典型例と呼ばれる.日常の臨床ではその診かたを基本として,経験と知見に基づく省察を通じて臨床推論と技術を精緻化していく.そのうえで,対象者固有の要素を際立せることで柔軟な対応と新しい挑戦が可能となる.

参考文献

1)冨尾 淳,他:症例報告と臨床研究—症例報告の法令・指針上の扱いの国際比較.保健医療科2020;69:243-252
2)平賀陽之:症例報告の効果的な書き方.臨神経2023;63:305-313
3)門間陽樹:集団を対象とする疫学研究とN=1研究.バイオメカニズム会誌2018;42:47-52

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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