文献詳細
文献概要
連載 単純X線写真 読影達人への第一歩・第1回【新連載】
重症慢性閉塞性肺疾患
著者: 名倉弘樹12 及川真人12 花田匡利12 竹内里奈1 神津玲12
所属機関: 1長崎大学病院リハビリテーション部 2長崎大学大学院医歯薬学総合研究科理学療法学分野
ページ範囲:P.371 - P.375
文献購入ページに移動●患者情報:70歳台,男性.
●現病歴:5年前に慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)と診断され,2年前より在宅酸素療法が導入された.呼吸困難の進行を認め,精査目的に当院入院となった.
●身体所見:Body Mass Index(BMI)16.1kg/m2.呼吸数23回/分,頸部呼吸補助筋群の収縮・肥大を伴う胸式呼吸パターンであり,胸郭拡張運動は低下.打診上,全肺野に鼓音を,聴診では,全肺野にて肺胞呼吸音の減弱,強制呼気時に喘鳴を聴取した.
●呼吸困難:modified Medical Research Council 息切れスケール グレード3.
●呼吸機能検査:肺活量(%予測値)1.32L(40.0%),努力性肺活量(%予測値)1.15L(34.8%),1秒量(%予測値)0.45L(18.8%),1秒率39.1%.
●動脈血液ガス所見(酸素1L/分投与下):pH 7.36,PaO2 50.7Torr,PaCO2 53.7Torr,HCO3− 30.7mEq/L.
参考文献
掲載誌情報