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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル57巻5号

2023年05月発行

文献概要

紹介

進行期パーキンソン病のリハビリテーションプログラムの紹介

著者: 渡邉志保12 髙橋寛人1 松浦美香1 信太春人1 佐藤暢彦1 渡辺雄紀1 西舘亜希子1 武田芳子3 阿部エリカ3 小林道雄3 和田千鶴3 豊島至3

所属機関: 1国立病院機構あきた病院リハビリテーション科 2国立病院機構福島病院リハビリテーション科 3国立病院機構あきた病院脳神経内科

ページ範囲:P.613 - P.615

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はじめに

 パーキンソン病(Parkinson's disease:PD)は人口の高齢化とともに有病率が増加し,指定難病のなかでも特に有病率の高い疾患の一つである.PD治療において薬物療法は必須であるが,近年,運動療法の重要性が強調されている.

 PDの既存のリハビリテーションプログラムの代表的なものとして,Lee Silverman Voice Treatment BIG(LSVT® BIG)1)と,ParkFit2)があるが,これらのプログラムは軽症から中等症を対象としていて,進行期である中等症から重症例を対象としたリハビリテーションプログラムの報告は少ない.

 あきた病院では,これまでPDリハビリテーションプログラム開発として,国立病院機構の共同研究であるtraining strategy for PD(TSPD)に参加した.しかしながら,TSPD-A群(中等症・重症)患者の身体状況が幅広く,設定したプログラムの個々の症例に対応する自由度が不足し,実施上の困難が実感された.そこで,TSPD-AをA1,A2,A3,A4の4つに細分化し,対象者である中等症から重症PD患者それぞれの患者の重症度に合致したプログラムを策定した.本稿ではプログラムの内容について紹介する.

参考文献

BIG study. Mov Disord 2010;25:1902-1908
2)Van Nimwegen M, et al:Design and baseline characteristics of the ParkFit study, a randomized controlled trial evaluating the effectiveness of a multifaceted behavioral program to increase physical activity in Parkinson patients. BMC Neurol 2010;10:70. doi:10.1186/1471-2377-10-70

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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