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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル57巻7号

2023年07月発行

文献概要

連載 臨床実習サブノート 臨床実習で技術のステップアップをめざそう・第4回

評価③ 協調運動機能検査,バランス検査

著者: 田中和彦1

所属機関: 1一宮西病院

ページ範囲:P.857 - P.861

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はじめに

 臨床実習において理学療法評価は学生が実施可能な基本技術の水準で,「水準Ⅰ」の「実施」です.指導方法は,水準Ⅰの実施項目であっても最初は臨床実習指導者の実施を見て説明を受ける見学,一部介助の共同参加,そして臨床実習指導者のもとでの実施の手順を踏むことで学生の理解を深めて成功体験へとつながります.水準Ⅰでも患者の状態や学生の成長に合わせた指導が必要です.

 協調運動機能とは,「動作に対して運動に関与する筋群の調和がとれた働きにより,運動を円滑かつ正確に遂行する能力」です.協調運動は,固有感覚系,小脳系,錐体路・錐体外路系などが関与します.その一部が障害されると円滑な運動が行えなくなります.評価は主に座位や背臥位で行い,評価手技が定められています.本稿では臨床実習の協調運動機能検査の指鼻指試験を用いて,学生と臨床実習指導者が臨床参加型実習の理解を深め,相互によりよい臨床実習を展開できるように,そのポイントを解説します.

参考文献

1)市橋則明(編):理学療法評価学—障害別・関節別評価のポイントと実際.pp164-176,文光堂,2016
2)長澤 弘(編):脳卒中・片麻痺理学療法マニュアル,第2版.pp115-144,文光堂,2017
3)内山 靖,他(編):神経症候障害学—病態とエビデンスに基づく治療と理学療法.pp164-176,205-217,文光堂,2016
4)小林幸治:PT・OT学生のためのクリニカル・クラークシップ臨床実習ガイド—実習での経験の仕方・学び方.pp18-27,シービーアール,2021
5)日本理学療法士協会:臨床実習教育の手引き,第6版.pp56-95,日本理学療法士協会,2020.https://www.japanpt.or.jp/activity/asset/pdf/Clinical%20training%20Educational%20guide_compressed.pdf(2023年1月29日閲覧)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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