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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル58巻1号

2024年01月発行

文献概要

ひろば

動物に対する理学療法—私の職場紹介

著者: 吉川和幸1

所属機関: 1公益財団法人日本小動物医療センターリハビリテーション科

ページ範囲:P.109 - P.109

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はじめに

 動物に対する理学療法と聞いて,読者はどのようなイメージをもたれるだろうか.その領域の存在自体を知っている理学療法士は多いかもしれないが,具体的内容について知る機会は少ないと思える.

 英国をはじめとした海外10か国では,すでに理学療法士が動物への理学療法を担っている.その起源については諸説あるが,1960年代に馬を対象とした理学療法が始まり,1980年後半から犬や猫などの伴侶動物を対象とした医学的リハビリテーションへの関心が高まったとされている.

 本邦の獣医療界では2004年に獣医師を中心とした日本動物リハビリテーション学会が設立され,理学療法界では2010年に日本動物理学療法研究会が発足した.現在は日本理学療法士協会内に動物に対する理学療法部会があり,これから大きな発展が望める分野であると思われる.

 一方で,犬は踵を接地しない4足歩行をする動物であり,胸腰椎の数がヒトよりも多く,鎖骨が退化し肩関節の複合的な運動が難しいなど,学ぶべき解剖/運動学が多い.また,本邦で理学療法士が公的に獣医療にかかわるには,乗り越えなければならない課題が山積している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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