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連載 運動療法に活かすための神経生理(学)・第6回【最終回】
ADLを改善するために筋緊張異常をどう制御するか?
著者: 後藤淳1
所属機関: 1スミレ会グループリハビリテーション法人本部
ページ範囲:P.1381 - P.1384
文献購入ページに移動筋緊張とは,神経生理学的に支配されている筋に,持続的に不随意に生じている筋の一定の緊張のことである1,2).簡単に言えば,骨格筋の硬度や弾力,つまり骨格筋の張り具合いである.筋緊張は,生体の姿勢保持や体温調節に関与し,また,運動あるいは姿勢保持の際に活動する骨格筋の準備状態に重要である.なお,神経学的検査における筋緊張とは,安静背臥位での随意的な活動のない状態における筋緊張3)を示す.
筋緊張の制御は,主に上位運動ニューロン(脊髄〜脳)により行われており,また,固有受容器制御で代表される伸張反射,前庭反射や緊張性頸反射・立ち直り反射などの姿勢反射は,筋緊張の神経生理機構に大きく関与する.
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