icon fsr

文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル58巻12号

2024年12月発行

文献概要

臨床のコツ・私の裏ワザ

頸部痛・肩こりが再発しやすい症例の評価・介入のコツ

著者: 上田泰久1

所属機関: 1文京学院大学保健医療技術学部理学療法学科

ページ範囲:P.1412 - P.1413

文献購入ページに移動
頸部痛・肩こりが再発しやすい症例の座位バランス

 頸部痛・肩こりは,日本人の労働生産性低下の最大の要因である1).頸部痛・肩こりを有する症例では,後頸部にある軟部組織の滑走不全を認めることが多い.この滑走不全を有する症例に対し,後頸部の軟部組織の滑走を促すと,即時的に症状を緩和させることができる2)

 しかし症状を緩和させても,再発する症例も散見する.頸部痛・肩こりが再発しやすい症例の座位バランスの特徴として,体幹の立ち直り反応が出現しにくく,頸部の立ち直り反応で代償し,後頸部の過剰な筋活動を認めることが多い(図1).このような症例では,特に上部体幹(第7〜9胸椎にある上半身質量中心から頸胸移行部まで)の可動域制限を呈しているため,胸郭を含めた上部体幹の可動域について評価・介入することが重要である.

参考文献

1)Nagata T, et al:Total health-related costs due to absenteeism, presenteeism, and medical and pharmaceutical expenses in Japanese employers. J Occup Environ Med 2018;60:e273-e280. doi:10.1097/JOM.0000000000001291
2)上田泰久,他:頸部の末梢神経と軟部組織に対する運動療法.PTジャーナル2020;54:1022-1026

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら