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連載 今月の深めたい理学療法周辺用語・第3回
発達性協調運動障害(developmental coordination disorder:DCD)
著者: 新田收1
所属機関: 1アール医療専門職大学
ページ範囲:P.346 - P.347
文献購入ページに移動発達性協調運動障害(発達性協調運動症,developmental coordination disorder:DCD)は,現在「発達障害」というカテゴリーに分類されている.一般に「発達障害」は,自閉症スペクトラム障害(自閉スペクトラム症,autism spectrum disorder:ASD),注意欠陥・多動性障害(注意欠如多動症,attention deficit hyper activity disorder:ADHD),限局性学習障害(限局性学習症,specific learning disorder:SLD)を含む障害として知られている.これら発達障害は,コミュニケーションと社会性スキルの問題として捉えられることが多い.
「発達障害」が広く認識されたのは,2005年に施行された「発達障害者支援法」(以下,支援法)による影響が大きい.支援法は,発達障害の定義と社会福祉法制における位置づけを確立し,発達障害者への福祉的援助の道を開くことを目的に制定された.支援法では「発達障害」の定義を以下のように示している.「自閉症,アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害,学習障害,注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるものをいう」.
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