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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル58巻3号

2024年03月発行

文献概要

連載 今月の深めたい理学療法周辺用語・第3回

発達性協調運動障害(developmental coordination disorder:DCD)

著者: 新田收1

所属機関: 1アール医療専門職大学

ページ範囲:P.346 - P.347

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発達性協調運動障害の認識

 発達性協調運動障害(発達性協調運動症,developmental coordination disorder:DCD)は,現在「発達障害」というカテゴリーに分類されている.一般に「発達障害」は,自閉症スペクトラム障害(自閉スペクトラム症,autism spectrum disorder:ASD),注意欠陥・多動性障害(注意欠如多動症,attention deficit hyper activity disorder:ADHD),限局性学習障害(限局性学習症,specific learning disorder:SLD)を含む障害として知られている.これら発達障害は,コミュニケーションと社会性スキルの問題として捉えられることが多い.

 「発達障害」が広く認識されたのは,2005年に施行された「発達障害者支援法」(以下,支援法)による影響が大きい.支援法は,発達障害の定義と社会福祉法制における位置づけを確立し,発達障害者への福祉的援助の道を開くことを目的に制定された.支援法では「発達障害」の定義を以下のように示している.「自閉症,アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害,学習障害,注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるものをいう」.

参考文献

1)中井昭夫:不器用な子どもたちに関する基本的な理解—発達性協調運動障害.チャイルドヘルス2015;18:406-409
1)中井昭夫:発達性協調運動障害.臨精医2011;40(Suppl):335-338
2)新田 收:発達性協調運動障害の評価と運動指導—障害構造の理解に基づくアプローチ.ナップ,2018
3)新田 收:発達障害の運動療法—ASD・ADHD・LDの障害構造とアプローチ.三輪書店,2015
4)渋谷郁子:幼児の不器用さについての保育者の印象—M-ABCとの関連から.立命館人間科学研究2010;21:67-74

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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