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臨床のコツ・私の裏ワザ
気道粘膜の生理学に基づいた呼吸理学療法・排痰のコツ
著者: 石光雄太1
所属機関: 1国立病院機構山口宇部医療センターリハビリテーション科
ページ範囲:P.493 - P.495
文献購入ページに移動 慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)をはじめとした慢性呼吸器疾患では気道の慢性炎症などから喀痰を呈することも多い.軽症例では離床や咳嗽などによる痰の自己喀出が可能であるが,重症例では十分な自己喀出が困難となることもしばしば経験する.簡便な排痰能力の指標として咳嗽力(cough peak flow:CPF)が挙げられ,中高齢者での自己排痰の可否を調べた研究では240〜270L/分が喀痰の可否のアウトカムとされていると報告されている1,2).
自己喀出困難な症例に対しては体位ドレナージやアクティブ・サイクル呼吸法などさまざまな呼吸理学療法の手技が報告されており,本稿ではそれらに付随して実施することで効果が期待できるものを紹介する.
自己喀出困難な症例に対しては体位ドレナージやアクティブ・サイクル呼吸法などさまざまな呼吸理学療法の手技が報告されており,本稿ではそれらに付随して実施することで効果が期待できるものを紹介する.
参考文献
1)山川梨絵,他:排痰能力を判別するcough peak flowの水準—中高齢患者における検討.人工呼吸2010;27:260-266
2)馬屋原康高,他:咳嗽力評価の臨床的意義と今後の研究.理学療法の臨研2019;28:9-14
3)Alghamdi SM, at al:Use of oscillatory positive expiratory pressure(OPEP)devices to augment sputum clearance in COPD:a systematic review and meta-analysis. Thorax 2020;75:855-863
4)Chilvers MA,et al:Functional analysis of cilia and ciliated epithelial ultrastructure in healthy children and young adults. Thorax 2003;58:333-338
5)Hasani A, et al:Domiciliary humidification improves lung mucociliary clearance in patients with bronchiectasis. Chron Respir Dis 2008;5:81-86
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