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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル58巻6号

2024年06月発行

文献概要

特集 足病—あしを救って機能も救うために

—エディトリアル—足病—あしを救って機能も救うために

著者: 永冨史子12

所属機関: 1川崎医科大学総合医療センター 2川崎医科大学高齢者医療センター

ページ範囲:P.632 - P.634

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 今も昔も,リハビリテーションを始めましょうと計画を説明すると,患者本人や家族は,必ず「歩けるようになりますか」と尋ねる.現代の「社会参加」は,歩行能力に左右されないありようもある.しかし自身の足で歩けること,それが二足歩行によって知と文化を積み上げてきた動物「ヒト」にとって,直感的なアイデンティティの基盤であり,生活のベースであることに変わりはない.健康寿命の基準もまた,歩行機能を含んでいる.

 理学療法においても,疾患を問わず,歩行動作は治療目的・治療手段のどちらにもなり得る.理学療法士は,患部や主症状を中心に周囲関節や運動機能の連鎖・筋力・神経症状・他臓器機能などを統合し,必要な理学療法を考え,提供する.ともすれば全身運動中の身体各部位のなかで,股関節・膝関節・体幹に比して足関節以下は一体ものとして取り扱われることがあることも否めないが,いずれにしても足は複雑な構造で緻密に動き,支持面と直接接しダイナミックにヒトの動作を支えるきわめて重要な役割を担っている.

参考文献

1)日本循環器学会,他:2022年改訂版 末梢動脈疾患ガイドライン.2022
2)橘 優子:足病変予防における靴装具の重要性.日義肢装具学会誌2021;37:164-168
3)荒川優也,他:重症下肢虚血に対する外科的バイパス術直後からの理学療法,日フットケア・足病医学会誌2024;5:1-9
4)河辺信秀,他:糖尿病患者の足部と歩様の特徴.月間糖尿病2018;10:78-87

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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