はじめに
手根管症候群(carpal tunnel syndrome: CTS)は,手のしびれを主訴とした患者を診た場合に,まず想起しなければならない病態である。オランダにおける1987年の一般住民でのCTS年間発生率は1.3/1,000人と高率で,2001年には1.8/1,000人と増加していた1)。ミネソタでの近年の研究では3.46/1,000人で,これも20年前の3.5倍で本症は近年増加の傾向にあるという2)。またFerryらのアンケートで,手のしびれを訴えた71人のうち14%に神経伝導検査で異常がみられ3),われわれの施設においても何らかの手のしびれを主訴として受診して,神経伝導検査を行った375例のうち130例(35%)が最終的にCTSと診断している。このように手のしびれの原因として本症は突出して多い病態である。このCTSの確定診断には神経伝導検査が不可欠であるが,今でもその重要性が十分に認識されているとは言い難い。近年,MRIや超音波検査などの新しい方法が出現し,手根管に対する形態学的なアプローチも可能になったが,現時点での診断のためのgolden standardは臨床症状と神経伝導検査の組み合わせである4)。本稿はCTS診断のために不可欠な,臨床的特徴と神経伝導検査法について概説する。
雑誌目次
BRAIN and NERVE-神経研究の進歩59巻11号
2007年11月発行
雑誌目次
特集 手根管症候群をめぐって
手根管症候群の診断
著者: 幸原伸夫
ページ範囲:P.1229 - P.1238
手根管症候群の手術療法
著者: 奥津一郎
ページ範囲:P.1239 - P.1245
はじめに
手根管症候群は,手根管内を通過する正中神経がさまざまな原因により圧迫されて発症する絞扼性神経障害である。神経絞扼の原因としては,手の使いすぎなどによる繰り返しの小外傷,手関節近傍の骨折,リウマチ,腔管占拠性病変,長期血液透析によるアミロイドーシス,糖尿病などさまざまなものがあるが,特に原因が特定できない特発例も多い1)。また,頸椎の疾患においても同様の神経症状を示す場合があるので,頸椎に関連した変形性頸椎症,透析による破壊性脊椎関節症,脊髄腫瘍などと鑑別を要する。また,症例のなかには手根管症候群と頸椎由来病変の両方の疾患に罹患しているケースもあり,その場合には一方のみを治療しても臨床症状がとれないことになるため,正確な診断と患者への十分な説明が重要である。
筆者は,1986年,“透明な閉鎖性外套管と関節鏡より構成されるUniversal Subcutaneous Endoscope (USE) system”を開発し,この器械を用いた手根管症候群の内視鏡手術を世界に先駆けて開発,施行2,3)した。そして2007年5月現在までに7,300手に対して手術を行ってきた。本稿では,手根管症候群に対する手術療法の歴史と考え方,さらに20年にわたるUSE systemを用いた鏡視下手根管開放術の経験から,手根管症候群の手術療法の実際について述べる。
職業病としての手根管症候群
著者: 大成圭子 , 魚住武則 , 辻貞俊
ページ範囲:P.1247 - P.1252
はじめに
手根管症候群は手根管内の正中神経の圧迫によって起こり,圧迫性ニューロパチーの中でも最も一般的にみられる病態である。手根管は手根骨や靱帯によって閉鎖された空間であり,その中に指屈筋とともに正中神経が走っている。そのため,その空間を狭くし,正中神経を障害するような病態が手根管症候群の原因となる。手作業を主体とする職業では,この病態の誘因となっていることが考えられる。糖尿病,甲状腺機能低下症,妊娠,関節リウマチなどの疾患を合併すると,手根管症候群の頻度が増す。ここでは,職業が原因の1つと考えられた手根管症候群の症例を呈示し,仕事内容と発症の関連性を検討した。さらに,これまで報告された文献をレビューし,仕事と手根管症候群の関係を考察した。
手根管症候群の臨床―米国でのbread and butter
著者: 野寺裕之 , 梶龍兒 , 木村淳
ページ範囲:P.1253 - P.1255
言うまでもなく手根管症候群(carpal tunnel syndrome: CTS)は,広く世界中で比較的高頻度に認められる疾患である。しかしながら,タイトルに「米国での」とつけたのには訳がある。われわれ3人の筆者は,ときは多少違えども,米国の教育病院で神経内科の臨床に携わってきた。その経験に基づく共通の認識として,米国ではCTSは医療関係者のみならず,一般市民に認知度が非常に高く,神経内科の臨床をしていると一番多く遭遇する疾患の1つだということである。米国では日常のジョークの中にでもCTSが登場することが多く,日本でも遅ればせながら,テレビ番組やインターネットを通じて医療情報が一般市民に浸透してきているが,その来るべき将来像を米国の現状から推察できないだろうか,というのが本論文の意図である。
後述するように,CTSでは手術以外にも種々の保存的療法が存在するが,装具の類も有用性がある。それらの多くは医師の処方箋が不要で,直接薬局などで購入可能である。さらに最近はインターネットショッピングが便利であるが,日米で代表的なインターネット・ショッピングサイトで「手根管症候群」または「carpal tunnel syndrome」にて商品を検索したところ,米国のサイトでは2,100件を超えるヒットがあったのに比べ,日本のサイトではわずか23件だった(2007年6月現在)。扱う商品総数が違う可能性はあるが,この件数の差は,やはり手根管症候群の社会的認知度の違いによるのではないか,と思われる。
総説
内因性精神病とDARPP-32
著者: 石川正憲 , 水上勝義
ページ範囲:P.1257 - P.1263
はじめに
Dopamine- and cyclic AMP-regulated phosphoprotein, relative molecular mass 32,000 (DARPP-32)は,protein phosphataseのinhibitor Iのホモログであり,ドパミンの入力を受ける神経細胞に多く発現する1)。脳内では,尾状核,被殻,側坐核,嗅球などに多く認められるが,大脳皮質では前頭前野,帯状回などに多い2)。この前頭前野では,ドパミン,グルタミン酸,γ-aminobutyric acid(GABA)神経伝達系がネットワークを形成する。そのネットワークの機能調整にDARPP-32は重要な役割を担っていると考えられる。
前頭前野の機能障害を示す精神疾患に,統合失調症と双極性障害がある。この両疾患の病因はいまだ明らかではなく,内因性精神病と呼ばれている。最近のPET3,4)や剖検脳を用いた検討から,両疾患の前頭前野では,ドパミン,グルタミン酸,GABA神経伝達系の障害が報告されている5-9)。
したがって,統合失調症や双極性障害の前頭前野の障害とDARPP-32との関連について検討することは,極めて重要と考えられる。そこで本稿では,統合失調症や気分障害の病態とDARPP-32の変化との関連について概観する。
原著
睡眠診療専門施設を受診するREM睡眠行動異常症の臨床像―神経変性疾患との関連を中心に
著者: 大倉睦美 , 谷口充孝 , 杉田淑子 , 大井元晴 , 立花直子
ページ範囲:P.1265 - P.1271
はじめに
REM睡眠行動異常症(rapid eye movement (REM) sleep behavior disorder: RBD)は,REM睡眠中に起こる睡眠随伴症(パラソムニア)の1つである1)。通常REM睡眠中は抗重力筋の筋緊張が低下し,動けないようになっているが,RBDにおいては筋緊張が低下しないために夢内容に一致した行動が出現すると考えられている2)。したがって,RBDの終夜睡眠ポリグラフ検査(polysonography: PSG)上の特徴は,REM睡眠期に筋活動が十分抑制されないことであり,筋活動抑制を伴わないREM睡眠(REM sleep without atonia: RWA)と呼ばれている特殊な睡眠状態が出現することである。
一方,最近RBDがパーキンソン病(Parkison disease: PD),多系統萎縮症(multiple system atrophy: MSA),レヴィ小体認知症(dementia with Lewy body: DLB)などのsynucleionapathyの前駆症状もしくは初期の症状として出現するという報告がみられ,海外よりの多数の報告例や治療報告がなされている3,4)。しかし本邦ではPSGを施行し得る施設が限られており,特にパラソムニアを対象にPSGを実施できる施設が少ない現状のため,RBDの臨床特徴について検討した報告はない。
さらに原因疾患が特定できない特発性RBDとされている症例においても,神経学的徴候は認められないが,脳機能画像上の異常所見が検出されることがあるため,“cryptogenic RBD”として捉えようとする考えも提唱されており,神経変性疾患との関与を調べることが重要となってきている5)。
今回,われわれは一般病院睡眠センター開設以来RBDと診断した症例の全例についてまとめ,臨床的背景や神経変性疾患との関連について検討した。
症例報告
肝細胞癌患者に発症した,水痘-帯状疱疹ウイルスとサイトメガロウイルスの関連が示唆された脳幹脳炎および多発性脳神経障害の1症例
著者: 佐治直樹 , 谷口浩一郎 , 多々野誠 , 清水洋孝 , 瓦井俊孝 , 喜多也寸志
ページ範囲:P.1273 - P.1279
はじめに
サイトメガロウイルス(cytomegalovirus: CMV)は,悪性腫瘍や後天性免疫不全症候群(acquired immune deficiency syndrome: AIDS),臓器移植症例など,免疫能の低下した症例で脳炎を発症することがある1-4)。また,水痘-帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus: VZV)も同様に脳炎や髄膜炎,脳神経障害を発症することがあるが,帯状疱疹と同側の顔面神経麻痺,聴力障害をきたした場合はRamsay Hunt症候群と診断される5-8)。われわれは,左顔面麻痺とふらつきで脳幹脳炎と多発性脳神経障害を発症し,CMVとVZVの関連が示唆された肝細胞癌患者の72歳,男性例を経験した。
本例では,aciclovir(ACV)とprednisolone(PSL)を投与して病態は改善した。血清CMV-IgM抗体は陽性であったが,髄液CMV-IgG・IgM抗体,髄液CMV-PCRが陰性であり,中枢神経系におけるCMVの存在を直接には証明できなかった。また,髄液VZV-IgG抗体価の上昇からVZVの関連も示唆され,文献的考察を加えて報告する。
淡蒼球症候群を遺した急性高山病の1例
著者: 宮村正典 , 松本勝久 , 高橋雄 , 松本直樹
ページ範囲:P.1283 - P.1286
はじめに
性格・行動・注意・記憶などの神経行動機能の障害は,前頭前野を主とする前頭葉の病変が原因となることが多く,前頭葉症候と目されるが,基底核を含む皮質下構造の病変でも,同様の症候が出現することがある。1993年にCummings1)は,前頭葉皮質と線状体・淡蒼球・黒質・視床などの皮質下構造をめぐる,神経回路の障害によって生じる神経行動症状を,前頭葉-皮質下回路症候群(frontal-subcortical circuits syndrome)として捉え,3つの回路に特有な症候群に分類した。そのうえで,両側淡蒼球に限局した病変がこれらの神経回路に影響を及ぼして生じた神経行動症候群を淡蒼球症候群(globus pallidus syndrome)として記載した。われわれは,急性高山病(acute mountain sickness)に罹患後,性格変化・遂行機能障害を主とする神経行動症状が長期に持続し,画像所見上,MRIで両側淡蒼球に限局した病変を認めた症例を経験したので,Cummingsの述べる淡蒼球症候群に相当するものと考え,急性高山病の画像所見と神経行動症状について,文献例と併せて検討した。
尿閉をきたしたウイルス性髄膜脳炎の幼児例
著者: 川村眞智子 , 賀来秀文 , 高山直秀 , 牛見尚史 , 岸田修二
ページ範囲:P.1287 - P.1291
はじめに
Elsberg症候群は,成人領域では単純ヘルペス2型感染に併発する仙髄神経根炎による尿閉を呈する無菌性髄膜炎と定義されている。性器ヘルペスに罹患する患者の増加とともに症例数が増え注目され1),非ヘルペス性の無菌性髄膜炎で尿閉を来す症例(広義)も報告されている。Elsberg症候群の中核症状は,無菌性髄膜炎に伴う急性の脊髄神経根障害とそれに随伴した一過性の括約筋障害で,感染が髄膜にとどまらず脳・脊髄実質に及んだことによる症状は,周辺症状と捉えられている2)。小児の報告は少なく,小児科領域ではあまり知られていない。今回,何らかのウイルス感染による発熱の後,いったん解熱したころから,膀胱直腸障害,下肢筋力低下を呈した症例を経験したので若干の考察を加え報告する。
進行性頭蓋底骨折の1例―発生メカニズムの考察とともに
著者: 長田知恵子 , 勝田俊郎 , 権丈緑 , 宇梶光大郎 , 中垣博之
ページ範囲:P.1293 - P.1297
はじめに
進行性頭蓋骨骨折は乳幼児期に特有のものとされ,頭蓋骨の骨折線が進行性に拡大する病態である。発生は稀であり,そのほとんどは頭蓋冠に起こる。今回われわれは,頭蓋底骨折後に進行性骨折へと移行した症例を経験した。骨折線拡大のメカニズムを考察するとともに,頭蓋骨骨折後の経過観察の重要性を含め報告する。
学会印象記
第75回米国脳神経外科学会(4月14日~19日,ワシントンDC)
著者: 山口文雄
ページ範囲:P.1280 - P.1281
米国にはAssociation of Neurological Surgeons (AANS)とCongress of Neurological Surgeons (CNS)の2つの学会があり,これは日本と同様である。毎年,AANSのannual meetingは4月,CNSのそれは10月頃に開かれる。1931年にthe Harvey Cushing Societyとして発足してから75周年を迎えた今回のAANS annual meetingはAANS' DIAMOND JUBILEEとしてホワイトハウスにほど近いWashington Convention Centerで開催された。正会員2,961人,レジデントや国際会員などを含めると7,237人の会員数を有する(2007年8月現在)。
本学会は日本の脳神経外科学会と同様に学術的な発展を目的としているが,それに加え診療費請求方法(coding)についてのセミナーなど脳神経外科医の経済活動も積極的に支援していることは特徴の1つである。Annual meetingではさらにnurses,nurse practitioners,physician assistantsを対象にしたセミナーも開かれる。日本の学会で医師以外の医療従事者向けのプログラムが組まれていることは少ないであろうが,AANSでは脳神経外科専門の看護スタッフへの教育を行っている。今回の学会では看護師ランチョンセミナー“New Trends in the Management of Patients with Shunts”が開かれていた。看護師の質の向上は医療レベル向上のために必要なファクターであろう。また,レジデント・フェローへの教育も考えられており,“Neurosurgical Top Gun Competition”と題して参加者を競い合わせるというものである。今回は展示会場のブースでtremor analysis, computer-simulated ventriculostomy, pedicle screw placementというコンピュータ・シミュレーションでの正確性を競う課題として与えられ,ベストスコアを取ったものにNeurosurgical Top Gun honorとして賞金が与えられる。若い人に「やる気」を起こさせるために多角的な方法を考え出すという,学ぶべき米国のよいところである。
第11回パーキンソン病学会(6月3日~7日,イスタンブール)
著者: 久野貞子
ページ範囲:P.1298 - P.1299
2007年6月3日から7日まで,トルコのイスタンブール市で第11回国際パーキンソン病学会(11th International Congress of Parkinson's Disease and Other Movement Disorders)が開催された(写真1,2)。この学会はMovement Disorder Sosciety(MDS)が主催しており,現在の本部は米国,ミルウオーキー市にある。MDSは,中枢神経系の異常による運動障害疾患の診断・治療に関する臨床能力の向上,運動障害を中心とする神経科学の発展に寄与することを目的としており,主な会員は,北米,欧州連合(EU)諸国,アジア・オセアニア,南米等の神経内科医および研究者である。今回の参加者数は約3,000名,日本からは学会の財政担当理事をされている順天堂大学医学部の水野美邦教授をはじめ,約300名の会員が参加されていた。
本学会は,2006年11月に第10回大会が京都で開催され,水野教授が地元日本の学会長を務められ大盛会であったが,今回は政情不安定のためか米国や日本からの参加者はいくぶん少なく,地元トルコや周辺諸国からの参加者が多い印象であった。
読者からの手紙
AIDS患者では細胞性免疫低下のために髄液墨汁染色やクリプトコッカス抗原が陰性になるのでしょうか?
著者: 岸田修二 , 梅村敏隆
ページ範囲:P.1300 - P.1301
本誌59巻6号掲載の論文「AIDSに合併したクリプトコッカス髄膜脳炎の1剖検例」1)について,気になることがありましたのでお手紙をいたしました。
クリプトコッカス症は,これまで私自身の経験例や神経病理学の教科書では基底核を含め多数の小囊胞状変化があり,菌体も脳表面髄膜のみならず,実質の血管周囲腔の拡大と,そこに炎症反応をほとんど伴わない多数の菌体が存在する所見をみます。おそらくそれがMRI所見でみる基底核病変であろうと当然のごとく思っていましたが,それを画像と病理所見を対比させ報告された点が貴重と考えます。
Neurological CPC・132
大脳皮質に特異なMRI所見を認めたadult T cell leukemia/lymphoma(ATLL)の1例
著者: 江島泰志 , 石原健司 , 井田正博 , 中野今治 , 井上聖啓
ページ範囲:P.1305 - P.1313
症例呈示
司会 演題は,「大脳皮質に特異なMRI所見を認めたAdult T cell leukemia/lymphoma(ATLL)68歳男性例」ということで,汐田総合病院の神経内科の江島先生にお願いします。
主治医 症例は68歳男性,主訴は意識障害,現病歴は2004年10月より高血圧にて当院外来通院,2005年6月中旬より食欲不振,全身倦怠感,脱力感が出現し,6月下旬より軽度意識障害が出現したため,同日当院神経内科に入院しました。
連載 神経学を作った100冊(11)
シャルコー 「神経疾患講義録」1872~1887
著者: 作田学
ページ範囲:P.1314 - P.1315
19世紀の神経学を統合して,体系化したのはジャン-マルタン・シャルコー(1825~1893)である。それは現在にも受け継がれており,神経内科学の中心をなしていると言っても過言ではない。そして体系化を行い,その成果を全世界に広く知らしめるうえで最も重要な役割を果たしたのが,この「神経疾患講義録」であった。
シャルコーはなぜ神経学を体系化できたのだろうか?
追悼
秋元波留夫先生を悼む フリーアクセス
著者: 高橋清久
ページ範囲:P.1316 - P.1317
秋元波留夫先生は2007年4月25日,101歳の生涯を終えられた。精神医学・医療・福祉の広い分野における重鎮として,また象徴的存在であった。まさに,巨星墜つという想いでいっぱいである。私は1964年,東京大学精神神経医学講座医局に大学院生として入局した。秋元先生ご退官の3年前である。当時先生は精神医学研究の泰斗としてわが国の精神医学研究全般をリードされておられ,秋元先生に指導を受けることを誇りに思いながらの入局であった。この機会にありし日の先生のお姿を偲びつつ,先生のご業績を時系列的に辿らせていただく。
先生は北大,金沢大,東大と3つの大学で研究をされているが,最初の価値ある学問的業績は北海道の炭鉱爆発事故で生じた一酸化炭素中毒患者の示した失行症を「失行症」という一冊の本にまとめ,神経心理学に新たな視点を加えられたことである。次いで,てんかん研究を精力的に行い,とりわけアンモン角の機能を中心とする研究は世界的に有名であり,後にレノックス賞を受けられている。また,多くのてんかん研究者を育てるとともに,てんかん学会,てんかん協会の発展にご尽力されて,てんかんの基礎研究,臨床研究を振興された。その他,特に精力を注がれた研究に,視床の神経生理学的研究,精神分裂病(統合失調症)の精神薬理学的研究などが挙げられる。その一方で,精神神経学会の理事長,日本精神衛生会理事長などを務められ,精神医学・医療の発展にも多くのご業績を残されている。
書評
「自律神経機能検査 第4版」―日本自律神経学会●編 フリーアクセス
著者: 平山惠造
ページ範囲:P.1303 - P.1303
本書は初版(1992)から第2版(1995),第3版(2000)と改訂を加え,本第4版は7年の歳月を経て上梓された。この間隔は改訂に当たっての課題の整理に費やされた時間と労力の大きさを示すもので,従来の改訂にも増して苦労の多かったことを物語っている。序文にあるごとく,自律神経系を知るにはその機構を理解するだけでなく,機能異常の具体的な把握方法が求められる時代であり,それに役立つ機能検査法を提示する必要がある。しかも,読者対象を研修医,医学生に限らず医療従事者を広く視野に入れて取り組まれたがゆえの,編集に要する歳月であったと思われる。その結果,第3版より新たに15項目が追加され,執筆者も大幅に変更され,実際に随所で内容の改変がなされている。
さて,本書をひもとくに当たって,本版編集の経緯を理解した観点から眺めるのと,その背景を知らずに眺めるのとでは,若干,見え方が異なるように思われる。この2つの観点から書評してみよう。
--------------------
あとがき フリーアクセス
著者: 中込忠好
ページ範囲:P.1320 - P.1320
先日,妊婦が急に腹痛を訴え救急車を呼んだが,救急隊が病院に連絡してもどこにも受け入れてもらえず,結局最後に受け入れてもらえた病院に収容された後死産した,というニュースが話題を呼んだ。この問題を受けて政府や自治体は,救急医療体制の見直しを始めた。しかしこの問題の根は深く,根本には,過剰勤務や医療訴訟の増加による産科医の不足がある。私の所属する脳神経外科も似たような状況にある。講座の定員は私を含め8名である。この人数で毎日午前午後の外来,平均すると1日1件の手術,学生の臨床実習(BSL)などを行い,また,夜間の当直もこなしている。手術も緊急手術の割合が多い。病院の方針として“救急患者は断らない”のを原則としているため,当直に当たると,その勤務は過酷である。しかし報酬は低く,時間給でみればコンビニのパート従業員の時間給に及ばない。医師といっても勤務医の収入は低く,そのため,別の病院に当直のアルバイトに行かなければならない。アルバイト先でも過酷な勤務を続けなければならず,いつまでたっても体を休める暇がない。また,医療過誤に対するトラブルや訴訟も増えている。医療過誤でなくとも,結果が悪ければ患者や家族から責められる。精一杯努力した身には,これは相当に過酷でこたえる。そんなわけで,脳神経外科医になろうとする若い医師が急激に減少している。こういった傾向は,外科系で共通であり,緊急に対応が必要な社会問題である。
さて,今月号の特集は「手根管症候群」である。この疾患は,比較的頻度が高く,欧米では一般市民の認知度も高いという。しかし,日本では頻度のわりには神経内科医や脳神経外科医の間で熟知されているとは言いがたい疾患である。本号ではその臨床的な特徴,神経伝導速度検査などを用いた診断法,最新の治療などが詳述されている。是非この機会に「手根管症候群」に関する知識を整理し,日常の臨床に役立てていただければと思う。総説は「内因性精神病とDARPP-32」であり,DARPP-32が統合失調症や双極性障害の病態に深く関与する可能性があることを教えられた。また,Neurological CPCや症例報告の「淡蒼球症候群を遺した急性高山病の1例」など,すべての内容を興味深く読ませていただいた。
基本情報
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72巻4号(2020年4月発行)
増大特集 神経疾患の診断における落とし穴—誤診を避けるために
72巻3号(2020年3月発行)
特集 でこぼこの脳の中でおしくらまんじゅうする脳機能
72巻2号(2020年2月発行)
特集 αシヌクレイノパチーの新たな展開
72巻1号(2020年1月発行)
特集 神経難病をクスリで治す—薬物開発の現況と近未来への展望
71巻12号(2019年12月発行)
特集 小脳と大脳—Masao Itoのレガシー
71巻11号(2019年11月発行)
増大特集 ALS2019
71巻10号(2019年10月発行)
特集 認知症と遺伝
71巻9号(2019年9月発行)
特集 神経疾患のドラッグ・リポジショニング—新時代へ
71巻8号(2019年8月発行)
特集 パーキンソン病診療の現在地—200年の変遷と新規治療
71巻7号(2019年7月発行)
増大特集 人工知能と神経科学
71巻6号(2019年6月発行)
特集 補体標的治療の現状と展望
71巻5号(2019年5月発行)
特集 NPSLE
71巻4号(2019年4月発行)
増大特集 神経学のための皮膚アトラス
71巻3号(2019年3月発行)
特集 Spine Neurology
71巻2号(2019年2月発行)
特集 “スポーツ”を生み出す脳
71巻1号(2019年1月発行)
特集 人工知能の医療応用Update
70巻12号(2018年12月発行)
特集 主訴に沿う—俯瞰し収束する画像診断の目
70巻11号(2018年11月発行)
増大特集 脳科学で解き明かす精神神経症候
70巻10号(2018年10月発行)
特集 「左脳と右脳」の現在
70巻9号(2018年9月発行)
特集 脳神経内科診療に役立つ精神科の知識
70巻8号(2018年8月発行)
特集 レヴィ小体型認知症の新知見
70巻7号(2018年7月発行)
増大特集 記憶と忘却に関わる脳のしくみ—分子機構から健忘の症候まで
70巻6号(2018年6月発行)
特集 芸術を生み出す脳
70巻5号(2018年5月発行)
特集 非アルツハイマー型認知症の病理学
70巻4号(2018年4月発行)
増大特集 Antibody Update 2018
70巻3号(2018年3月発行)
特集 『認知症疾患診療ガイドライン2017』を読み解く
70巻2号(2018年2月発行)
特集 知っておきたい神経感染症
70巻1号(2018年1月発行)
特集 筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群の今
69巻12号(2017年12月発行)
特集 運動異常症をみる—Web動画付録つき
69巻11号(2017年11月発行)
増大特集 こころの時間学の未来
69巻10号(2017年10月発行)
特集 成人てんかん—知っておきたい6つのトピック
69巻9号(2017年9月発行)
特集 ミクログリアと精神・神経疾患
69巻8号(2017年8月発行)
特集 遺伝性脊髄小脳失調症の病態と治療展望
69巻7号(2017年7月発行)
増大特集 あしたのアルツハイマー病治療
69巻6号(2017年6月発行)
特集 局在病変の神経心理学
69巻5号(2017年5月発行)
特集 Voxel-Based Morphometry—体積からわかること
69巻4号(2017年4月発行)
増大特集 ブロードマン領野の現在地
69巻3号(2017年3月発行)
特集 磁気刺激の新たな展開
69巻2号(2017年2月発行)
特集 Stroke-Like Diseases—鑑別時に注意を要する5病態
69巻1号(2017年1月発行)
特集 近年注目されている白質脳症
68巻12号(2016年12月発行)
特集 炎症性神経・筋疾患の新たな展開
68巻11号(2016年11月発行)
増大特集 連合野ハンドブック
68巻10号(2016年10月発行)
特集 アディクション—行動の嗜癖
68巻9号(2016年9月発行)
特集 自己免疫性脳炎・脳症
68巻8号(2016年8月発行)
特集 こころと汗
68巻7号(2016年7月発行)
増大特集 認知症の危険因子と防御因子
68巻6号(2016年6月発行)
特集 脳とフローラ
68巻5号(2016年5月発行)
特集 手の症候学—生理学・解剖学からみた新知見
68巻4号(2016年4月発行)
増大特集 治せる認知症
68巻3号(2016年3月発行)
特集 末梢神経の血管炎
68巻2号(2016年2月発行)
特集 筋疾患の認知機能障害
68巻1号(2016年1月発行)
特集 シャルコー・マリー・トゥース病
67巻12号(2015年12月発行)
特集 視床と高次脳機能
67巻11号(2015年11月発行)
増大特集 ギラン・バレー症候群のすべて—100年の軌跡
67巻10号(2015年10月発行)
特集 非・日常生活の脳科学
67巻9号(2015年9月発行)
特集 酵素補充療法
67巻8号(2015年8月発行)
特集 神経難病の終末期医療
67巻7号(2015年7月発行)
増大特集 神経疾患と感染症update
67巻6号(2015年6月発行)
特集 脳と「質感」
67巻5号(2015年5月発行)
特集 NCSE(非痙攣性てんかん重積状態)
67巻4号(2015年4月発行)
増大特集 大脳皮質vs.大脳白質
67巻3号(2015年3月発行)
特集 中枢神経の血管炎
67巻2号(2015年2月発行)
特集 「食べる」を考える
67巻1号(2015年1月発行)
特集 ニューロトキシコロジー
66巻12号(2014年12月発行)
特集 Orthopaedic Neurology—神経内科と整形外科の狭間で
66巻11号(2014年11月発行)
増大特集 神経症候学は神経学の“魂”である
66巻10号(2014年10月発行)
特集 分子を撃つ 神経疾患治療の新しい水平線
66巻9号(2014年9月発行)
特集 痙縮の臨床神経学
66巻8号(2014年8月発行)
特集 神経系の悪性リンパ腫update
66巻7号(2014年7月発行)
増大特集 アミロイド関連神経疾患のすべて―封入体筋炎からアルツハイマー病まで
66巻6号(2014年6月発行)
特集 ミラーニューロン
66巻5号(2014年5月発行)
特集 アセチルコリンと神経疾患―100年目の現在地
66巻4号(2014年4月発行)
増大特集 タッチ・ビジョン・アクション
66巻3号(2014年3月発行)
特集 神経筋疾患の超音波診断
66巻2号(2014年2月発行)
特集 糖尿病の神経学revisited
66巻1号(2014年1月発行)
特集 日常生活の脳科学
65巻12号(2013年12月発行)
特集 プロテイノパチーの神経病理学
65巻11号(2013年11月発行)
増大特集 Close Encounters―臨床神経学と臨床免疫学の遭遇と未来
65巻10号(2013年10月発行)
特集 神経系の発達メカニズム―最近の話題
65巻9号(2013年9月発行)
特集 Common diseaseは神経学の主戦場である―現状と展望
65巻8号(2013年8月発行)
特集 こころの時間学―現在・過去・未来の起源を求めて
65巻7号(2013年7月発行)
増大特集 あしたの脳梗塞
65巻6号(2013年6月発行)
特集 見せる・仕分ける―脳機能解析の新手法
65巻5号(2013年5月発行)
特集 てんかん―新しいパースペクティブ
65巻4号(2013年4月発行)
増大特集 Antibody Update
65巻3号(2013年3月発行)
特集 次世代シーケンサーによる神経変性疾患の解析と展望
65巻2号(2013年2月発行)
特集 血液脳関門研究の進歩
65巻1号(2013年1月発行)
特集 Corticobasal Syndrome
64巻12号(2012年12月発行)
特集 The Border-Land of Dementia
64巻11号(2012年11月発行)
増大特集 痛みの神経学―末梢神経から脳まで
64巻10号(2012年10月発行)
特集 辺縁系をめぐって
64巻9号(2012年9月発行)
特集 高次脳機能イメージングの脳科学への新展開
64巻8号(2012年8月発行)
特集 線条体の基礎と臨床
64巻7号(2012年7月発行)
増大特集 顔認知の脳内機構
64巻6号(2012年6月発行)
特集 睡眠と覚醒の脳内機構
64巻5号(2012年5月発行)
特集 神経疾患のバイオマーカー
64巻4号(2012年4月発行)
増大特集 パーキンソン病の新しい側面
64巻3号(2012年3月発行)
特集 アカデミアから新規治療の実現へ―トランスレーショナルリサーチの現状
64巻2号(2012年2月発行)
特集 生物学的精神医学の進歩
64巻1号(2012年1月発行)
特集 iPS細胞と神経疾患
63巻12号(2011年12月発行)
特集 神経心理学と画像解析の融合
63巻11号(2011年11月発行)
増大特集 筋疾患update
63巻10号(2011年10月発行)
特集 緩徐進行性高次脳機能障害の病態
63巻9号(2011年9月発行)
特集 脳卒中の最新画像診断
63巻8号(2011年8月発行)
特集 日本人の発見した神経症候
63巻7号(2011年7月発行)
増大特集 神経筋接合部―基礎から臨床まで
63巻6号(2011年6月発行)
特集 ニューロパチー
63巻5号(2011年5月発行)
特集 神経系と血管内リンパ腫
63巻4号(2011年4月発行)
増大特集 てんかんの新しい治療
63巻3号(2011年3月発行)
特集 サイバーナイフ治療
63巻2号(2011年2月発行)
特集 続・日本人の発見した神経疾患
63巻1号(2011年1月発行)
特集 血管腫
62巻12号(2010年12月発行)
特集 頸部頸動脈狭窄症の診断と治療
62巻11号(2010年11月発行)
増大特集 歩行とその異常
62巻10号(2010年10月発行)
特集 ブレインバンク
62巻9号(2010年9月発行)
特集 視神経脊髄炎(NMO)update
62巻8号(2010年8月発行)
特集 辺縁系脳炎
62巻7号(2010年7月発行)
増大特集 アルツハイマー病―研究と診療の進歩
62巻6号(2010年6月発行)
特集 改正臓器移植法の問題点とその対応
62巻5号(2010年5月発行)
特集 神経画像のピットフォール―見落としと読み過ぎ
62巻4号(2010年4月発行)
特集 傍腫瘍性神経筋疾患update
62巻3号(2010年3月発行)
特集 神経回路解析法の最近の進歩
62巻2号(2010年2月発行)
特集 ニューロリハビリテーションの最前線
62巻1号(2010年1月発行)
特集 神経救急
61巻12号(2009年12月発行)
特集 Somatotopy再考
61巻11号(2009年11月発行)
特集 前頭側頭葉変性症
61巻10号(2009年10月発行)
特集 片頭痛の予防療法
61巻9号(2009年9月発行)
特集 脳血管障害治療の進歩
61巻8号(2009年8月発行)
特集 神経・筋疾患の分子標的治療
61巻7号(2009年7月発行)
特集 脳腫瘍研究の最前線―遺伝子解析から治療まで
61巻6号(2009年6月発行)
特集 脊椎・脊髄外科の最近の進歩
61巻5号(2009年5月発行)
特集 Restless legs syndrome
61巻4号(2009年4月発行)
特集 大脳基底核―分子基盤から臨床まで
61巻3号(2009年3月発行)
特集 Microneurography(微小神経電図法)の臨床応用
61巻2号(2009年2月発行)
特集 神経系の再興感染症と輸入感染症
61巻1号(2009年1月発行)
特集 脳神経倫理
60巻12号(2008年12月発行)
特集 痙縮
60巻11号(2008年11月発行)
特集 脳卒中と遺伝子
60巻10号(2008年10月発行)
特集 若年者の脳卒中
60巻9号(2008年9月発行)
特集 知・情・意の神経学
60巻8号(2008年8月発行)
特集 脳硬膜動静脈瘻
60巻7号(2008年7月発行)
増大特集 学習と記憶――基礎と臨床
60巻6号(2008年6月発行)
特集 Crow-深瀬症候群(POEMS症候群)
60巻5号(2008年5月発行)
特集 「痛み」の研究と治療の最前線
60巻4号(2008年4月発行)
増大特集 神経系の発生とその異常
60巻3号(2008年3月発行)
特集 特発性正常圧水頭症(iNPH)―最近の話題
60巻2号(2008年2月発行)
特集 がん治療と神経障害
60巻1号(2008年1月発行)
特集 日本人の発見した神経疾患
59巻12号(2007年12月発行)
特集 損傷神経の再生―温存的治療法の開発
59巻11号(2007年11月発行)
特集 手根管症候群をめぐって
59巻10号(2007年10月発行)
増大特集 ALS―研究と診療の進歩
59巻9号(2007年9月発行)
特集 パーキンソン病の認知機能障害
59巻8号(2007年8月発行)
特集 パーキンソン病の分子遺伝学―最近の知見
59巻7号(2007年7月発行)
増大特集 情報伝達処理におけるグリアの機能と異常
59巻6号(2007年6月発行)
特集 職業性神経障害の新しい展開
59巻5号(2007年5月発行)
特集 脳画像最前線
59巻4号(2007年4月発行)
増大特集 最近注目される脳神経疾患治療の研究
59巻3号(2007年3月発行)
特集 分子イメージング
59巻2号(2007年2月発行)
特集 進行性多巣性白質脳症の新しい展開―PMLが治る時代へ向けて
59巻1号(2007年1月発行)
特集 高次視覚研究の最近の進歩