はじめに
Crow-深瀬症候群はニューロパチーを中核とし,浮腫,胸・腹水,臓器腫大,皮膚症状,骨硬化性病変,M蛋白血症などの多彩な症状を呈する全身性の疾患である。特徴的な症状がそろっている場合には,診断は比較的容易である。しかし初期には,臨床的にニューロパチーしか認められない場合があり,診断が大きく遅れる症例も存在する。
本症候群の生命予後は,ステロイド単独療法では20~30カ月と不良である1,2)。さらに機能予後についても,ニューロパチーの進行による四肢麻痺や透析に至る腎不全などが高頻度に生ずるため,別項で述べられているように新規治療が試みられている。特に,劇的な改善の期待できる治療として注目されている自己末梢血幹細胞移植(auto-PBSCT)を伴う大量化学療法は3-7),病状の進行によりperformance statusが低下し,多臓器不全を合併する症例では治療関連死のリスクが増大するため,治療が行えなくなる可能性がある。そのため,早期診断が非常に重要となる。
ニューロパチーはCrow-深瀬症候群の中核症状であり,いずれの報告においても全例に認められる1,8-10)。そのため,神経内科医が診断に関与する機会は多く,その際に神経伝導検査は簡便で非常に有力なツールとなる。ニューロパチーのみを認める初期の段階で,本症候群の診断を支持する有用な補助検査所見としては,血清中の血管内皮増殖因子(vascular endthelian growth factor: VEGF)高値,CTによる微量な胸水・腹水の検出とともに,神経伝導検査における特徴的な所見が挙げられる。腱反射の保たれているような軽症の症例においても,神経伝導検査では明らかな異常所見を認め,その特徴的なパターンは診断の決め手になりうると筆者らは考えている11)。
また,本症候群では脱髄と軸索変性の両者が一次性に生じていると考えられるが,脱髄性ニューロパチーの側面から,慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(chronic inflammatory demyelinating polyneuropathy: CIDP)と初期に診断される症例も存在する。しかし,本症候群とCIDPの神経伝導異常のパターンは異なっており,神経伝導検査により両者を鑑別することが可能である。
本項では,Crow-深瀬症候群の神経伝導検査所見を概説し病態との関連を考察するとともに,臨床的に問題となりうるCIDP,M蛋白血症を伴う各種ニューロパチーとの鑑別のポイントについて整理する。
雑誌目次
BRAIN and NERVE-神経研究の進歩60巻6号
2008年06月発行
雑誌目次
特集 Crow-深瀬症候群(POEMS症候群)
Crow-深瀬症候群の電気生理
著者: 三澤園子
ページ範囲:P.595 - P.601
Crow-深瀬症候群の末梢神経病理
著者: 神田隆
ページ範囲:P.603 - P.610
はじめに
末梢神経系はCrow-Fukase症候群(CFS)の病変の主座の1つであり,病理学的所見についても,本症候群が一疾患単位として認知された頃から精力的に解析が進められてきた。1970~1980年代にかけては本邦からの報告が他を圧しているが,近年は欧米からも重要な知見が多数集積されてきている。本稿ではCFSの病理所見について今まで報告されてきた生検所見,剖検所見を概括し,近年明らかになった本症でのVEGF高値と病理所見(特に血管病変)との関連について述べることとする。
Crow-深瀬症候群とVEGF
著者: 有村公良 , 橋口照人 , 渡邊修
ページ範囲:P.611 - P.619
はじめに
Crow-深瀬症候群(またはPOEMS症候群)はplasma cell dyscrasiaを伴いpolyneuropathyを中核として,臓器腫大,皮膚症状,内分泌異常,骨病変,M蛋白などを伴う疾患で,本邦で頻度が高い疾患である1-5)。本邦では1968年に第1例が報告されて以来,多くの症例が報告されたが,1984年の全国調査で102例の詳細な臨床像をまとめ,その臨床的特徴を明らかにし,また疾患名をCrow-深瀬症候群とした2)。しかし,欧米ではその主要症状の頭文字をとったPOEMS症候群という名称が,現在でも広く用いられている1)。最近,Dispenzieriにより新しい診断基準が作成されている6)(Table1)。本邦と欧米ではCrow-深瀬症候群の診断には大きな差はないが,若干疾患の捉え方が異なっている。それは本邦ではpolyneuropathy+特徴的な臨床症状の組み合わせを重視するのに対し,欧米ではpolyneuropathy+plasma cell proliferative disorderを診断の最重要項目としている点にある。1984年と2004年の日本の全国調査結果では,それぞれ骨病変(54%,58%),M蛋白血症(75%,89%)と,本邦では必ずしも形質細胞の増殖を確認できない症例が少なからず存在している6,7)(Table2)。現在,桑原らを中心に日・米で共通の診断基準の作成が進められている。このような診断基準の問題からもわかるように,Crow-深瀬症候群は多発神経炎以外の特徴的な全身症状がそろわない場合には,ときに診断が遅れることがある。最近,後で述べる自己末梢血幹細胞移植(autologus peripheral blood stem cell transplant: APBSCT)+高用量化学療法が著効を示すことが相次いで報告されており,的確な診断のもと早期に治療を行う傾向にある。このため臨床症状だけでなく,Crow-深瀬症候群に比較的特異的な診断マーカーが必要であったが,血清VEGF(vascular endothelial growth factor)がそのマーカーとなりうることが明らかになった。
Crow-深瀬症候群(POEMS症候群)の治療
著者: 河村信利 , 吉良潤一
ページ範囲:P.621 - P.626
はじめに
Crow-深瀬症候群は形質細胞腫の存在を基盤とした進行性の多発性ニューロパチーであり,そのほかに臓器腫大,内分泌異常,M蛋白血症,皮膚症状,骨硬化病変,血栓症,乳頭浮腫,腹水,胸水など多彩な症状・徴候をきたす症候群である。欧米においては主要症状の頭文字からPOEMS症候群(polyneuropathy,organomegaly,endocrinopathy,M protein,skin changes)と呼ばれる。Crow-深瀬症候群における血清VEGF(vascular endothelial growth factor)の著明な上昇が報告1)されてからは,その病態との関連や診断および治療効果の指標としての有用性が認識されている。近年ではさまざまな治療がCrow-深瀬症候群に対して試みられ,その有効性が報告されつつある2)。本稿ではその病態が明らかになりつつあるCrow-深瀬症候群における治療の現状を紹介する。
Crow-深瀬症候群の新規治療―末梢血幹細胞移植とサリドマイド療法
著者: 桑原聡
ページ範囲:P.627 - P.633
はじめに
Crow-深瀬症候群(Crow-Fukase症候群)は末梢神経障害を必発とし,浮腫・胸腹水,皮膚症状(剛毛・色素沈着,血管腫),骨硬化病変,M蛋白血症などを呈する全身性疾患であり,その基盤にはplasma cell dyscrasiaが存在する。欧米では主要症状の頭文字をとってPOEMS(polyneuropathy, organomegaly, endocriopathy, M-protein, and skin changes)症候群と呼ばれることが多い。高月病,PEP症候群(plasma cell dyscrasia, endocriopathy, and polyneuropathy syndrome)と称されることもあるがこれらはすべて同じ疾患である。本症候群は稀少疾患であり,2003年に行われた全国調査では国内患者数は約340名と推定されている1)。1996年に本症候群患者血清中において,血管内皮増殖因子(vascular endothelial growth factor: VEGF)が著明な高値を示すことが発見された2)。VEGFは強力な血管新生,血管透過性亢進などの生理的作用を持つことから本症候群の浮腫,臓器腫大,血管腫などの臨床症状を説明しやすく,病態と深く関連すると考えられており3-5),現在VEGFを含めた診断基準が提唱されている(Table1)6,7)。VEGFはおそらく,形質細胞により産生されると考えられるため,本症候群の治療の本質は形質細胞腫あるいはplasma cell dyscrasiaに対する治療となる。
1980年代には副腎皮質ステロイドを中心に治療が行われており,平均生存期間33カ月と生命予後は非常に不良であることが報告されていた8)。1990年代には長期MP療法が導入され,生存期間は5~10年に延長したが9),残念ながら長期的な寛解や治癒に至った症例の報告はいまだに皆無である。多発性骨髄腫の標準的治療が古典的なMP(メルファラン,プレドニゾロン)療法,VAD(ビンクリスチン,アドリアマイシン,デキサメサゾン)療法などから,自己末梢血幹細胞移植(Auto-PBSCT)を伴う大量化学療法,サリドマイド,プロテアソ-ム阻害薬に移行しつつあることを受けて,本症候群に対する治療も変遷している。特に2000年代に入って盛んに行われ始めたAuto-PBSCTを伴う大量化学療法は,長期寛解を目指す新規治療法として,本症候群の第一選択となりつつある。しかし移植療法は高齢者や多臓器病変(特に腎障害)を有する患者には施行できず,移植の適応にならない場合の新規治療法としてサリドマイド療法が期待されている。本稿ではAuto-PBSCTを伴う大量化学療法,サリドマイド療法,抗VEGFモノクローナル抗体による新規治療の現状を紹介する。本症候群患者では,末梢神経障害の進展のために日常生活動作が大きく制限されることも多く,さらに生命予後が不良であることも含めて,本症候群の治療ガイドラインを確立することは急務である10)。
総説
神経有棘赤血球症
著者: 市場美緒 , 中村雅之 , 佐野輝
ページ範囲:P.635 - P.641
はじめに
Neuroacanthocytosisとは,神経症候と有棘赤血球症を併せ持つ病態に対して包括的に使用される用語である。歴史的には,1963年に統合失調症と関連した有棘赤血球症症例として報告されていた家系をもとにして,1968年Levineらが,舞踏運動と認知症,妄想,拒絶などのさまざまな神経精神学的症候と有棘赤血球症をきたす症候群として再度報告したのが最初である1,2)。また,同年にCritchleyらも有棘赤血球症,舞踏運動および健忘などの神経精神学的症候を認める症例で,発端者の兄弟3人がてんかん発作と精神病をきたした家系を報告した3)。これらの報告以降,有棘赤血球症と神経精神症候をきたす疾患として,Levine-Critchley syndromeあるいはneuroacanthocytosisという疾患概念が誕生した。
Neuroacanthocytosisは臨床的な神経症候において,舞踏運動などのいわゆるmovement disorderを呈する群と呈さない2群に大別される。
前者として,主に尾状核や被核などの大脳基底核の神経変性を生じ,舞踏運動などのmovement disorderが現れる中核群が挙げられる。この病態については1991年に,Hardieらが臨床所見と剖検結果として線条体の神経変性を報告している4)。中核群の多くは有棘赤血球舞踏病(chorea-acanthocytosis: ChAc)とMcLeod症候群(McLeod syndrome: MLS)で占められ,少数例としてHuntingtong's disease-like 2(HDL2)やパントテン酸キナーゼ関連神経変性(pantothenate kinase associated neurodegeneration: PKAN)もこの群に含まれる。分子遺伝学的研究の進歩により,これらの疾患の病因遺伝子がいずれも明らかにされ,遺伝子診断により確定診断が可能となっている。最近,hypoprebetalipoproteinemia,acanthocytosis,retinitis pigmentosa and pallidal degeneration(HARP症候群)が遺伝的にPKANの一部であることがわかってきた。
他方,movement disorderを呈さない群として,リポ蛋白の低下に伴う脂質の吸収不全から神経障害と有棘赤血球症をきたす疾患が存在し,無βリポ蛋白血症(abetalipoproteinemia: ABL),低βリポ蛋白血症(hypobetalipoproteinemia)が挙げられる。これらの疾患においては,脊髄後索,末梢神経,網膜の障害を生じ,失調症状は認めるがいわゆるmovement disorderは生じない(Table1)。
ALSモデル動物の免疫療法と今後の展望
著者: 漆谷真
ページ範囲:P.643 - P.651
はじめに
かつて神経変性疾患は手のつけようのない難病として扱われ,その研究は基本的に死後脳を用いた病理学的研究によるところが大きかった。ところが1990年代に入り,連鎖解析,ポジショナルクローニングをはじめとする遺伝学の進歩により,家族性アルツハイマー病,トリプレットリピート病といった一部の家族性神経変性疾患において原因遺伝子の突然変異が次々と同定された。さらに変異遺伝子のトランスジェニックマウスやノックアウトマウスの作製技術が飛躍的に進み,多くの疾患モデルマウスが登場した。これによって神経変性疾患の研究における最大の弱点であった,中枢神経組織の発症前後を通じたin vivoの病理学的,生化学的な解析が可能になり,臨床レベルの治療研究の発展に大いに貢献したのである。つまり,モデル動物はin vitro研究とヒト研究の重要な橋渡しであり,疾患の研究はいかに優れたモデル動物が得られるかにかかっていると言っても過言ではない。
致死性神経変性疾患の代表である筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)も同様の進化をたどっている。ALSの5~10%が家族歴を有する遺伝性であることは古くから認識されていたが,長らく原因遺伝子は不明であった。ところが1993年,Brown Jrを中心としたグループにより,遺伝性ALSの20%の患者にスーパーオキシドジスムターゼ1(superoxide dismutase 1:SOD1)の突然変異が発見された1)。そして1994年にGurneyらにより変異SOD1を過剰発現するトランスジェニックマウスが臨床・病理学的にALSに類似していることが報告され2),臨床遺伝学に基づくALSのモデルマウスが初めて登場した。その後何種類かの異なる突然変異を持つSOD1トランスジェニックマウスが作られ,世界中に普及してからALSの基礎研究は一気に加速した。それまでALSモデルマウスとして解析されていたwobblerマウスやpmnマウスと比べ,①ヒトの原因遺伝子に基づいている点,②同じ変異型の間では表現型が均一である点,③繁殖が容易である点,などから現在でも最も優れたALSモデル動物といえる。現在のALSにおける治療の試みはまず変異SOD1トランスジェニックマウスで効果があった場合に,臨床治験が考慮されるという流れになっている。世界中で既に40を超える薬剤の臨床治験が行われてきたが,残念ながら優れた有効性が確認された薬剤はない。現在SOD1以外にも数々の家族性ALSの原因遺伝子,関連遺伝子が明らかになっているが,いまだ変異SOD1マウスに勝るALSモデル動物は存在せず,依然として治療研究の中心的存在である。さらに,Nagaiらはマウスの実験上の困難さを克服するために,さらに大型の変異SOD1トランスジェニックラットを作製することに成功し,病態・治療研究の可能性を大いに広げた3)。
本稿では,ALSモデルマウスを用いてこれまで明らかにされた運動ニューロン死の病態について触れた後,筆者らが行ったALSの免疫療法の成果を紹介する。従来免疫療法は感染症,腫瘍細胞など外敵やある意味,制御不能になった細胞の抹殺を主眼としたものが多いが,神経変性疾患においてはアルツハイマー病にけるβアミロイドなどの異常タンパクの除去を目的としており,近年注目されている治療法である。本治療の成功から推測されるALSの多彩な病態についても論じてみたい。
原著
小脳の血管性小病変により眼球共同偏倚が単独に生じうる
著者: 福武敏夫 , 井本奈緒子 , 向井洋平 , 鎌田正紀 , 栗原大輔 , 平田秀爾 , 片多史明 , 佐藤進 , 柴山秀博
ページ範囲:P.653 - P.658
はじめに
眼球共同偏倚をきたす病変部位として,大脳と橋がよく知られている1)。大脳起源としては一側前頭葉の急性血管障害が代表的であり,病変と同側に共同偏倚する。具体的には中大脳動脈領域の大きな梗塞や被殻出血が挙げられる。この場合,眼球と同方向への頭部の回旋(偏倚)やその反対方向への半側空間無視をしばしば伴う。筆者らはこれまでに,内包膝部近傍の小出血により一過性に同側への眼球共同偏倚と,対側への衝動性運動麻痺を呈した症例を報告したことがある2)。これらは前頭眼野ないしその下行路の障害と考えられる。大脳起源としてはもう1つ,てんかんに伴うものが知られ,てんかん焦点の対側へ共同偏倚する。頭部の同方向への回旋を伴うことがある。橋のPPRFが障害された場合,障害側への共同注視麻痺が生じるが,同時に対側への共同偏倚を伴うことがある。この場合は頭部回旋はみられない。
これらに対し,小脳病変が独自に眼球共同偏倚をきたすかという問題には定説がなく,主な神経学,神経眼科学の教科書にも明記されていない。小脳血管障害における眼球共同偏倚については散発的に記載されてきたに過ぎない。例えば清水による総説3)では,18文献からの症例と自らの経験例とを併せて357例(出血270例,梗塞87例)について検討し,眼球共同偏倚が44例(12.3%)にみられ,偏倚方向は91%で健側であったという。参考までに共同注視麻痺は72例(20.2%)にみられ,麻痺方向は81%で病変側であった。頭部回旋についてはまとめられていない。清水はこの偏倚の機序として,PPRFや眼球運動の核上性神経路の患側と同じ側が直接または間接に障害されるためとしている3)が,病変の大きさや小脳内での部位については論じられていない。これらの検討対象になった症例は大きな病変例が多く,むしろ脳幹への圧排や二次的脳幹障害によると考えられてきたように思われる。
これに対し,画像診断の進歩とともに比較的最近になって,小脳内の病変局在が論じられるようになってきた。1990年にPierrot-Deseillignyら4)は虫部梗塞による対側への眼球共同偏倚例を報告し,さらに1995年,同学派のVahediら5)は多数の後部虫部梗塞の検討で,同側性の滑動性gainの低下と両側性の衝動運動の測定過少がみられたと述べた。しかし,小脳に限局する血管性小病変により,他の小脳症候を伴わずに眼球共同偏倚のみが単独にみられたという症例報告はなく,小脳内での責任病変の局在については明らかではない。今回われわれは,小脳の小血管性病変によりめまいや運動失調を伴わずに眼球共同偏倚が単独にみられた2症例と運動失調も伴った1例を報告し,その意義を論じる。参考として,やはり同様の小病変により,眼球共同偏倚を伴わずに頭部回旋(偏倚)を呈した症例やめまいや嘔気を生じたが,眼球も頭部も偏倚しなかった症例も併せて論じる。
症例報告
Campylobacter fetus subspecies fetusによる髄膜炎に両側硬膜下膿瘍を併発した1例
著者: 金山政作 , 大西健児 , 山浦忠能 , 片山充也 , 牧野淳 , 竹村信彦 , 濱邊祐一
ページ範囲:P.659 - P.662
はじめに
Campylobacter species(sp.)は微好気性のらせん状をしたグラム陰性桿菌である。人畜共通感染症を引き起こす菌であり,なかでもCampylobacter jejuniによる腸炎がよく知られている。しかし,ヒトの中枢神経領域の感染ではCampylobacter fetus subspecies fetus(以下,C. fetus)による髄膜炎が重要である1)。今回,われわれはC. fetusによる髄膜炎の経過中に両側硬膜下膿瘍を併発したが,早期の菌同定を基にした抗生剤投与,穿頭ドレナージ術にて良好な経過を得られた症例を経験したので報告する。
後大脳動脈瘤術後に一過性にblindsight(type 2)を呈した1例
著者: 浦崎永一郎 , 山川勇造 , 山田潔忠 , 福留隆泰
ページ範囲:P.663 - P.669
はじめに
見えているという認識がないにもかかわらず存在する,無意識の視覚を盲視という1)。その病変に関しては,視神経から第一次視覚野(V1)までで報告があるが,V1障害例での検討が多い2,3)。これらの報告によると,盲視野内に提示した刺激に対して患者は見えていないというが,光の点滅に反応したり,答えを強制的に選択させると偶然より高い確率で正答する1-3)。このような現象の存在は1900年代初めから知られていたが,1974年にWeiskrantzらによって盲視(blindsight)と命名された1)。
今回われわれは,一側後大脳動脈閉塞による脳梗塞で盲視を呈した症例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。
長期に及ぶ変形視をきたした多発性脳梗塞の1例
著者: 上久保毅 , 安保雅博 , 八塚如
ページ範囲:P.671 - P.675
はじめに
広義の変形視(metamorphopsia)とは,視覚対象の形態の歪みだけではなく,大きさ,距離,方向,色,立体感のいずれか,または複数における変容と定義される1,2)。歪んでみえる対象として多いものは,顔面,特に目や手のような身体部分であり,実際より対象者が老けてみえることや,顔半分が溶けてみえたり,小さくみえるなどと多様な報告例がある3-5)。その多くは,てんかん由来であったり,また脳波異常がなくても,発作性や一過性の経過を示す報告が大半である。
本症例は,約3年に及ぶ変形視を責任病巣と同側視野に認め,従来の変形視をきたしうる解剖学的な機序からでは説明が困難なために,文献的考察を踏まえ検討したので報告する。
神経画像アトラス
多発性脳梗塞を併発した成人肺炎球菌性髄膜炎の1例
著者: 竹内誠 , 高里良男 , 正岡博幸 , 早川隆宣 , 大谷直樹 , 吉野義一 , 八ツ繁寛 , 本間正人 , 村田希吉 , 雨森俊介
ページ範囲:P.676 - P.677
〈症例〉 63歳,女性
既往歴 両側乳癌にて手術歴がある。
現病歴 突然の右不全麻痺および失語にて近医を受診し,当院を紹介され搬送された。
入院時所見 血圧168/96mmHg,脈拍115回/分,体温37.3度。血液所見は白血球:3,100/μl,CRP:32.4mg/dlであった。髄液所見は,外観は白色混濁で,細胞数14/3/mm3,蛋白536mg/dl,糖0.5未満mg/dlであった。
神経学的所見 意識障害(GCS12点:E4V2M6),瞳孔不同(右3mm,左5mm),および右不全麻痺(MMT3)を認めた。
このヒトに聞く
地域に根ざした在宅ケアシステム
著者: 堀川楊 , 作田学
ページ範囲:P.679 - P.686
「在宅医療を支える地域ケアシステム」をテーマに2007年度の日本神経学会賞診療部門を受賞された堀川 楊先生は,女性神経内科専門医の先駆けの1人です。日本の神経学の草創期に椿 忠雄先生に師事し,重症神経疾患患者の継続的な医療を提供する必要性を強く感じられ,地域に根ざした在宅医療支援システムの構築に力を注がれてきました。このシステムは,2004年の新潟県中越地震や記憶に新しい2007年の新潟県中越沖地震においても機能的に働き,すべての神経難病患者が大きなトラブルもなく,災害を乗り切ったとのことです。約40年にわたって臨床家として新潟で神経難病患者・家族と向き合ってこられた神経内科医として,女性医師として,そして母としてのこれまでを堀川先生にうかがいました。〈2007年12月14日収録〉
Neurological CPC・135
構音障害と歩行障害で発症し,初期に右優位上下肢失調症状が目立った71歳の女性例
著者: 長島優 , 百瀬義雄 , 清水潤 , 崎山快人 , 齊藤祐子 , 辻省次 , 村山繁雄 , 井上聖啓
ページ範囲:P.687 - P.696
司会 1例目は,「構音障害と歩行障害で発症し,初期に右優位上下肢失調症状が目立った71歳の女性例」と題するもので,長島先生にお願いします。
症例呈示
主治医 症例は,死亡時には71歳でしたが,初診時主訴は,呂律がまわらない,歩行困難,右手が使いにくいということでいらっしゃいました。既往歴として,64歳時に大腸癌の手術を行い,生活歴は特記すべきことはありません。家族歴を見ますと,実兄はパーキンソン病でした。寡動,右手の安静時振戦などを認めており,L-dopaに反応がありまして,眼球運動障害・構音障害・小脳症状は認めておりません。
連載 神経学を作った100冊(18)
ビシャ「諸膜論」(1799年)
著者: 作田学
ページ範囲:P.698 - P.699
マリ・フランソワ・グザビエ・ビシャは1771年11月14日,フランス東部にあるジュラのトワレットに医者の子として生まれた。1791年リヨンの外科医MAプチのもとで医学を学び,短期間従軍した後,1793年パリへ移った。まもなくオテル・ディユ(人類病院)で行っていた外科医で解剖学者のピエール・ジョセフ・ドソーの講義を聴講したことがきっかけとなり,ドソーにその才能を認められ,彼の家への住み込みを許された。1795年ドソーの死後,生前ドソーが従事していた外科学雑誌の仕事を継ぐとともに彼の業績を編集し,1798年に出版している。このころ彼は外科医をやめ,解剖学,外科学,生理学の講座を開いて成功し,数人の友人とともに医学競進協会(Societe Medicale d'E´mulation)を設立した2)。彼はその中心人物として,医学界であたかもロケットのようなスタートを切る。なお,この協会にはフィリップ・ピネルも喜んで参加していた。
1796年には,サンミッシェル街からさらに奥まった,グレという小径に小さな解剖教室を開いた。そこでは解剖の示説に加えて動物実験による諸器官の機能を呈示するという新しい試みを行い,彼の解剖学者としての名声は次第に高まってゆく。この教室はやがて公認され,1798年にはカルム路に移った3)。当時,このような個人講座は,21カ所あったという2)。
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あとがき フリーアクセス
著者: 糸山泰人
ページ範囲:P.702 - P.702
「BRAIN and NERVE」60巻6号の特集は,Crow-深瀬症候群(POEMS症候群)である。本症候群は私たちがさまざまな神経難病を研修している頃に報告されはじめた病気であり,ことさらその病気の成り行きに興味を持って読ませていただいた。当時は多発神経炎・浮腫・剛毛それに骨硬化性病変を示す,奇妙で予後の悪い疾患と理解されていたが,1984年に中西孝雄先生が日本の症例102例をまとめてCrow-深瀬症候群という新たな疾患名で報告された。高月病とかPEP症候群などさまざまに呼ばれていたので,疾患名の付け方の難しさや不思議さを感じたことを覚えている。いずれにしろ,この分野の進歩は目覚ましいものがあり,主要な病態はVEGFの作用により説明されることが,有村公良先生の報告に詳しく記載されている。なかでも極めつけは治療の進歩であり,当初は予後不良の疾患として認識されていたが,現在では治療可能な疾患として考えられており,神経疾患治療が確実に進歩している1例として挙げられる。特にその方面の第一人者である桑原 聡先生が自己末梢血幹細胞移植の有効性を述べ,それに続く新たな疾患治療としてサリドマイド療法,抗VEGFモノクローナル抗体療法,それにプロテアソーム阻害剤であるボルテゾミブ治療などが挙げられており,今後が期待される。
総説としては,神経有棘赤血球症の分子遺伝学的な研究の進歩を市場美緒先生がよく整理して述べており,また漆谷 真先生は難治性神経疾患の代表とされるALSの病態仮説をレビューし,加えて彼らの研究であるALS動物モデルへの免疫療法を紹介している。SOD1 Tg ALSマウスに変異SOD1蛋白にてワクチン療法を行うと,発症や罹病期間に有効性が認められている。
基本情報
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74巻12号(2022年12月発行)
特集 映画を観て精神・神経疾患を知る
74巻11号(2022年11月発行)
特集 RFC1遺伝子関連スペクトラム障害
74巻10号(2022年10月発行)
特集 ウイルス性脳炎・脳症2022
74巻9号(2022年9月発行)
特集 動的環境への適応系としての歩行
74巻8号(2022年8月発行)
特集 迷走神経の不思議
74巻7号(2022年7月発行)
特集 COVID-19—脳神経内科医が診るための最新知識2022
74巻6号(2022年6月発行)
特集 脳神経内科医に求められる移行医療
74巻5号(2022年5月発行)
増大特集 次の一手—神経筋疾患難治例をどのように治療するか
74巻4号(2022年4月発行)
特集 脳科学リテラシーを高めるために
74巻3号(2022年3月発行)
特集 中枢性自律神経障害update
74巻2号(2022年2月発行)
特集 温度を感じる脳と身体の科学
74巻1号(2022年1月発行)
特集 脳神経内科医のキャリアパスとリーダーシップ
73巻12号(2021年12月発行)
特集 芸術家と神経学
73巻11号(2021年11月発行)
特集 「目」の神経学
73巻10号(2021年10月発行)
特集 中枢神経・末梢神経の悪性リンパ腫
73巻9号(2021年9月発行)
特集 脳卒中治療に必要な基礎知識
73巻8号(2021年8月発行)
特集 脳腸相関—脳-身体の双方向性制御
73巻7号(2021年7月発行)
特集 グリアと神経—相補的な制御系として
73巻6号(2021年6月発行)
特集 Lower Spine Neurology
73巻5号(2021年5月発行)
増大特集 中枢神経の自己免疫性・炎症性疾患ハンドブック
73巻4号(2021年4月発行)
特集 片頭痛・群発頭痛治療の新たな夜明け
73巻3号(2021年3月発行)
特集 マルチリンガルブレイン
73巻2号(2021年2月発行)
特集 筋炎と壊死性筋症
73巻1号(2021年1月発行)
特集 Neuro-Oncology
72巻12号(2020年12月発行)
特集 超高齢期の精神神経疾患を診る
72巻11号(2020年11月発行)
増大特集 脳の発振現象—基礎から臨床へ
72巻10号(2020年10月発行)
特集 COVID-19—脳神経内科医が診るための最新知識
72巻9号(2020年9月発行)
特集 皮質性小脳萎縮症へのアプローチ
72巻8号(2020年8月発行)
特集 サルコイドーシス
72巻7号(2020年7月発行)
増大特集 神経倫理ハンドブック
72巻6号(2020年6月発行)
特集 前頭側頭葉変性症の今日的理解
72巻5号(2020年5月発行)
特集 多発性硬化症の現在と未来
72巻4号(2020年4月発行)
増大特集 神経疾患の診断における落とし穴—誤診を避けるために
72巻3号(2020年3月発行)
特集 でこぼこの脳の中でおしくらまんじゅうする脳機能
72巻2号(2020年2月発行)
特集 αシヌクレイノパチーの新たな展開
72巻1号(2020年1月発行)
特集 神経難病をクスリで治す—薬物開発の現況と近未来への展望
71巻12号(2019年12月発行)
特集 小脳と大脳—Masao Itoのレガシー
71巻11号(2019年11月発行)
増大特集 ALS2019
71巻10号(2019年10月発行)
特集 認知症と遺伝
71巻9号(2019年9月発行)
特集 神経疾患のドラッグ・リポジショニング—新時代へ
71巻8号(2019年8月発行)
特集 パーキンソン病診療の現在地—200年の変遷と新規治療
71巻7号(2019年7月発行)
増大特集 人工知能と神経科学
71巻6号(2019年6月発行)
特集 補体標的治療の現状と展望
71巻5号(2019年5月発行)
特集 NPSLE
71巻4号(2019年4月発行)
増大特集 神経学のための皮膚アトラス
71巻3号(2019年3月発行)
特集 Spine Neurology
71巻2号(2019年2月発行)
特集 “スポーツ”を生み出す脳
71巻1号(2019年1月発行)
特集 人工知能の医療応用Update
70巻12号(2018年12月発行)
特集 主訴に沿う—俯瞰し収束する画像診断の目
70巻11号(2018年11月発行)
増大特集 脳科学で解き明かす精神神経症候
70巻10号(2018年10月発行)
特集 「左脳と右脳」の現在
70巻9号(2018年9月発行)
特集 脳神経内科診療に役立つ精神科の知識
70巻8号(2018年8月発行)
特集 レヴィ小体型認知症の新知見
70巻7号(2018年7月発行)
増大特集 記憶と忘却に関わる脳のしくみ—分子機構から健忘の症候まで
70巻6号(2018年6月発行)
特集 芸術を生み出す脳
70巻5号(2018年5月発行)
特集 非アルツハイマー型認知症の病理学
70巻4号(2018年4月発行)
増大特集 Antibody Update 2018
70巻3号(2018年3月発行)
特集 『認知症疾患診療ガイドライン2017』を読み解く
70巻2号(2018年2月発行)
特集 知っておきたい神経感染症
70巻1号(2018年1月発行)
特集 筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群の今
69巻12号(2017年12月発行)
特集 運動異常症をみる—Web動画付録つき
69巻11号(2017年11月発行)
増大特集 こころの時間学の未来
69巻10号(2017年10月発行)
特集 成人てんかん—知っておきたい6つのトピック
69巻9号(2017年9月発行)
特集 ミクログリアと精神・神経疾患
69巻8号(2017年8月発行)
特集 遺伝性脊髄小脳失調症の病態と治療展望
69巻7号(2017年7月発行)
増大特集 あしたのアルツハイマー病治療
69巻6号(2017年6月発行)
特集 局在病変の神経心理学
69巻5号(2017年5月発行)
特集 Voxel-Based Morphometry—体積からわかること
69巻4号(2017年4月発行)
増大特集 ブロードマン領野の現在地
69巻3号(2017年3月発行)
特集 磁気刺激の新たな展開
69巻2号(2017年2月発行)
特集 Stroke-Like Diseases—鑑別時に注意を要する5病態
69巻1号(2017年1月発行)
特集 近年注目されている白質脳症
68巻12号(2016年12月発行)
特集 炎症性神経・筋疾患の新たな展開
68巻11号(2016年11月発行)
増大特集 連合野ハンドブック
68巻10号(2016年10月発行)
特集 アディクション—行動の嗜癖
68巻9号(2016年9月発行)
特集 自己免疫性脳炎・脳症
68巻8号(2016年8月発行)
特集 こころと汗
68巻7号(2016年7月発行)
増大特集 認知症の危険因子と防御因子
68巻6号(2016年6月発行)
特集 脳とフローラ
68巻5号(2016年5月発行)
特集 手の症候学—生理学・解剖学からみた新知見
68巻4号(2016年4月発行)
増大特集 治せる認知症
68巻3号(2016年3月発行)
特集 末梢神経の血管炎
68巻2号(2016年2月発行)
特集 筋疾患の認知機能障害
68巻1号(2016年1月発行)
特集 シャルコー・マリー・トゥース病
67巻12号(2015年12月発行)
特集 視床と高次脳機能
67巻11号(2015年11月発行)
増大特集 ギラン・バレー症候群のすべて—100年の軌跡
67巻10号(2015年10月発行)
特集 非・日常生活の脳科学
67巻9号(2015年9月発行)
特集 酵素補充療法
67巻8号(2015年8月発行)
特集 神経難病の終末期医療
67巻7号(2015年7月発行)
増大特集 神経疾患と感染症update
67巻6号(2015年6月発行)
特集 脳と「質感」
67巻5号(2015年5月発行)
特集 NCSE(非痙攣性てんかん重積状態)
67巻4号(2015年4月発行)
増大特集 大脳皮質vs.大脳白質
67巻3号(2015年3月発行)
特集 中枢神経の血管炎
67巻2号(2015年2月発行)
特集 「食べる」を考える
67巻1号(2015年1月発行)
特集 ニューロトキシコロジー
66巻12号(2014年12月発行)
特集 Orthopaedic Neurology—神経内科と整形外科の狭間で
66巻11号(2014年11月発行)
増大特集 神経症候学は神経学の“魂”である
66巻10号(2014年10月発行)
特集 分子を撃つ 神経疾患治療の新しい水平線
66巻9号(2014年9月発行)
特集 痙縮の臨床神経学
66巻8号(2014年8月発行)
特集 神経系の悪性リンパ腫update
66巻7号(2014年7月発行)
増大特集 アミロイド関連神経疾患のすべて―封入体筋炎からアルツハイマー病まで
66巻6号(2014年6月発行)
特集 ミラーニューロン
66巻5号(2014年5月発行)
特集 アセチルコリンと神経疾患―100年目の現在地
66巻4号(2014年4月発行)
増大特集 タッチ・ビジョン・アクション
66巻3号(2014年3月発行)
特集 神経筋疾患の超音波診断
66巻2号(2014年2月発行)
特集 糖尿病の神経学revisited
66巻1号(2014年1月発行)
特集 日常生活の脳科学
65巻12号(2013年12月発行)
特集 プロテイノパチーの神経病理学
65巻11号(2013年11月発行)
増大特集 Close Encounters―臨床神経学と臨床免疫学の遭遇と未来
65巻10号(2013年10月発行)
特集 神経系の発達メカニズム―最近の話題
65巻9号(2013年9月発行)
特集 Common diseaseは神経学の主戦場である―現状と展望
65巻8号(2013年8月発行)
特集 こころの時間学―現在・過去・未来の起源を求めて
65巻7号(2013年7月発行)
増大特集 あしたの脳梗塞
65巻6号(2013年6月発行)
特集 見せる・仕分ける―脳機能解析の新手法
65巻5号(2013年5月発行)
特集 てんかん―新しいパースペクティブ
65巻4号(2013年4月発行)
増大特集 Antibody Update
65巻3号(2013年3月発行)
特集 次世代シーケンサーによる神経変性疾患の解析と展望
65巻2号(2013年2月発行)
特集 血液脳関門研究の進歩
65巻1号(2013年1月発行)
特集 Corticobasal Syndrome
64巻12号(2012年12月発行)
特集 The Border-Land of Dementia
64巻11号(2012年11月発行)
増大特集 痛みの神経学―末梢神経から脳まで
64巻10号(2012年10月発行)
特集 辺縁系をめぐって
64巻9号(2012年9月発行)
特集 高次脳機能イメージングの脳科学への新展開
64巻8号(2012年8月発行)
特集 線条体の基礎と臨床
64巻7号(2012年7月発行)
増大特集 顔認知の脳内機構
64巻6号(2012年6月発行)
特集 睡眠と覚醒の脳内機構
64巻5号(2012年5月発行)
特集 神経疾患のバイオマーカー
64巻4号(2012年4月発行)
増大特集 パーキンソン病の新しい側面
64巻3号(2012年3月発行)
特集 アカデミアから新規治療の実現へ―トランスレーショナルリサーチの現状
64巻2号(2012年2月発行)
特集 生物学的精神医学の進歩
64巻1号(2012年1月発行)
特集 iPS細胞と神経疾患
63巻12号(2011年12月発行)
特集 神経心理学と画像解析の融合
63巻11号(2011年11月発行)
増大特集 筋疾患update
63巻10号(2011年10月発行)
特集 緩徐進行性高次脳機能障害の病態
63巻9号(2011年9月発行)
特集 脳卒中の最新画像診断
63巻8号(2011年8月発行)
特集 日本人の発見した神経症候
63巻7号(2011年7月発行)
増大特集 神経筋接合部―基礎から臨床まで
63巻6号(2011年6月発行)
特集 ニューロパチー
63巻5号(2011年5月発行)
特集 神経系と血管内リンパ腫
63巻4号(2011年4月発行)
増大特集 てんかんの新しい治療
63巻3号(2011年3月発行)
特集 サイバーナイフ治療
63巻2号(2011年2月発行)
特集 続・日本人の発見した神経疾患
63巻1号(2011年1月発行)
特集 血管腫
62巻12号(2010年12月発行)
特集 頸部頸動脈狭窄症の診断と治療
62巻11号(2010年11月発行)
増大特集 歩行とその異常
62巻10号(2010年10月発行)
特集 ブレインバンク
62巻9号(2010年9月発行)
特集 視神経脊髄炎(NMO)update
62巻8号(2010年8月発行)
特集 辺縁系脳炎
62巻7号(2010年7月発行)
増大特集 アルツハイマー病―研究と診療の進歩
62巻6号(2010年6月発行)
特集 改正臓器移植法の問題点とその対応
62巻5号(2010年5月発行)
特集 神経画像のピットフォール―見落としと読み過ぎ
62巻4号(2010年4月発行)
特集 傍腫瘍性神経筋疾患update
62巻3号(2010年3月発行)
特集 神経回路解析法の最近の進歩
62巻2号(2010年2月発行)
特集 ニューロリハビリテーションの最前線
62巻1号(2010年1月発行)
特集 神経救急
61巻12号(2009年12月発行)
特集 Somatotopy再考
61巻11号(2009年11月発行)
特集 前頭側頭葉変性症
61巻10号(2009年10月発行)
特集 片頭痛の予防療法
61巻9号(2009年9月発行)
特集 脳血管障害治療の進歩
61巻8号(2009年8月発行)
特集 神経・筋疾患の分子標的治療
61巻7号(2009年7月発行)
特集 脳腫瘍研究の最前線―遺伝子解析から治療まで
61巻6号(2009年6月発行)
特集 脊椎・脊髄外科の最近の進歩
61巻5号(2009年5月発行)
特集 Restless legs syndrome
61巻4号(2009年4月発行)
特集 大脳基底核―分子基盤から臨床まで
61巻3号(2009年3月発行)
特集 Microneurography(微小神経電図法)の臨床応用
61巻2号(2009年2月発行)
特集 神経系の再興感染症と輸入感染症
61巻1号(2009年1月発行)
特集 脳神経倫理
60巻12号(2008年12月発行)
特集 痙縮
60巻11号(2008年11月発行)
特集 脳卒中と遺伝子
60巻10号(2008年10月発行)
特集 若年者の脳卒中
60巻9号(2008年9月発行)
特集 知・情・意の神経学
60巻8号(2008年8月発行)
特集 脳硬膜動静脈瘻
60巻7号(2008年7月発行)
増大特集 学習と記憶――基礎と臨床
60巻6号(2008年6月発行)
特集 Crow-深瀬症候群(POEMS症候群)
60巻5号(2008年5月発行)
特集 「痛み」の研究と治療の最前線
60巻4号(2008年4月発行)
増大特集 神経系の発生とその異常
60巻3号(2008年3月発行)
特集 特発性正常圧水頭症(iNPH)―最近の話題
60巻2号(2008年2月発行)
特集 がん治療と神経障害
60巻1号(2008年1月発行)
特集 日本人の発見した神経疾患
59巻12号(2007年12月発行)
特集 損傷神経の再生―温存的治療法の開発
59巻11号(2007年11月発行)
特集 手根管症候群をめぐって
59巻10号(2007年10月発行)
増大特集 ALS―研究と診療の進歩
59巻9号(2007年9月発行)
特集 パーキンソン病の認知機能障害
59巻8号(2007年8月発行)
特集 パーキンソン病の分子遺伝学―最近の知見
59巻7号(2007年7月発行)
増大特集 情報伝達処理におけるグリアの機能と異常
59巻6号(2007年6月発行)
特集 職業性神経障害の新しい展開
59巻5号(2007年5月発行)
特集 脳画像最前線
59巻4号(2007年4月発行)
増大特集 最近注目される脳神経疾患治療の研究
59巻3号(2007年3月発行)
特集 分子イメージング
59巻2号(2007年2月発行)
特集 進行性多巣性白質脳症の新しい展開―PMLが治る時代へ向けて
59巻1号(2007年1月発行)
特集 高次視覚研究の最近の進歩