文献詳細
連載 神経学を作った100冊(19)
文献概要
生と死に関する生理学的研究は,ビシャの独創性をあますところなく示している1)。これに匹敵する独創的な神経学書としては,おそらくプラムとポズナーのDiagnosis of Stupor and Coma (1966)が挙げられよう。この本を出版した頃はまだ,ビシャは自分の私塾のほかには働く場所をほとんど与えられていなかった。たしかに1798年までには教室が公認されたとはいえ,死体の入手も困難であったはずである。そのような状況のなかで,この本は執筆されたのである。
この書は次のような定義で始まる。
“La vie est l'ensemble des fonctions qui resistent a la mort(生は死に抵抗する働きの総体である)。”この本には,Xav. Bichat, Professeur d'Anatomie et de Physiologieとあるが,彼の私塾の教授ということだろう。ビシャは1799年,オラル・ディユ(人類病院)の内科医になった。
この書は次のような定義で始まる。
“La vie est l'ensemble des fonctions qui resistent a la mort(生は死に抵抗する働きの総体である)。”この本には,Xav. Bichat, Professeur d'Anatomie et de Physiologieとあるが,彼の私塾の教授ということだろう。ビシャは1799年,オラル・ディユ(人類病院)の内科医になった。
参考文献
, Paris, 1800. iv+449
2) 川喜田愛郎: 近代医学の史的基盤, 上, 岩波書店, 東京, 1977, p801
掲載誌情報