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文献詳細

雑誌文献

BRAIN and NERVE-神経研究の進歩62巻7号

2010年07月発行

連載 神経学を作った100冊(43)

アンドラル 病理解剖学概説(1829)

著者: 作田学1

所属機関: 1日本赤十字社医療センター神経内科

ページ範囲:P.806 - P.807

文献概要

 ガブリエル・アンドラル(Gabriel Andral;1797-1876)はフランスの医師である(Fig.)1)。アンドラル徴候あるいはAndral's decubitusとは,胸膜炎の初期に患者が健側を下にして横たわることを言う。また,病気の診断には血液の化学的検査が必要なことを初めて記載した。彼には共著の『血液成分の変化に関する研究』(1840)があり,血液学者と呼ぶ人もいる。また,パスツールが脳卒中の発作を起こしたとき,対診に呼ばれたことでも知られている。

 彼は1797年にギヨム・アンドラルの子としてパリに生まれた。ギヨムはフランス革命の指導者であるマラーとシャルル10世の2人の侍医として成功を収めた人物である。

参考文献

ed. Williams & Wilkins, Baltimore, 1961
2) Ackerknecht EH: Medicine at the Paris hospital 1794-1848. Johns Hopkins Press, Baltimore, 1967
3) 川喜田愛郎: 近代医学の史的基盤. 岩波書店, 東京, 1977
4) Andral G: Precis D'Anatomie Pathologique. 3 vol, Gabon, Paris, 1829

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1344-8129

印刷版ISSN:1881-6096

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