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書評
「エスクロール基本神経病理学」―F. Gray, U. De Girolami, J. Poirier●編著,村山繁雄●監訳 フリーアクセス
著者: 岩坪威1
所属機関: 1東京大学大学院医学系研究科神経病理学
ページ範囲:P.997 - P.997
文献概要
しかし過去四半世紀の間に,神経病理学は,免疫組織化学の普及による組織病変の物質的理解の進捗,分子遺伝学や臨床神経学の長足の進歩に基づく疾患・病態概念の変遷などを経て,大きく変貌した。基本となる概念は不変であるものの,教科書のページ数を数倍増させるに足る莫大な知見が集積され,その全貌を初学者が捉えることは年々困難となりつつあった。特に本邦で優れた教科書が長年出版されていないことは,われわれ神経病理学に携わる者の悩みであった。
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