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文献詳細

雑誌文献

BRAIN and NERVE-神経研究の進歩63巻1号

2011年01月発行

特集 血管腫

脊髄海綿状血管腫の臨床

著者: 石井賢1 中村雅也1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科

ページ範囲:P.27 - P.30

文献概要

はじめに

 脊髄海綿状血管腫〔cavernous angiomas(hemangiomas),cavernomas〕は脊髄髄内腫瘍全体の1~5%を占める比較的稀な毛細血管様組織からなる潜在性血管異常である1)。一般に小病巣からの出血により髄節症状や脊髄症状を呈するため,出血直後のMRIでは病巣が見逃されることも少なくない。治療は一部の出血既往歴がない無症候性腫瘍を除き,すべて外科的全切除術の適応である。本疾患は頻度が低くなお不明な点も多いため,本稿では自験例を含む最新の臨床経過や画像診断,治療法について概説する。

参考文献

1) Dickman CA, Fehlings MG, Gokaslan ZL: Spinal Cord And Spinal Column Tumors: Principles And Practices. Thieme, New York, 2005
2) 石井 賢, 中村雅也: 胸椎部脊髄疾患の症候と外科治療. 脊椎脊髄22: 179-187, 2009
3) 石井 賢, 千葉一裕, 戸山芳昭: Digital時代の脳神経画像診断―脊髄・脊椎疾患を疑ったとき. medicina 42: 470-473, 2005
4) 石井 賢, 中村雅也, 渡辺航太, 辻  崇, 高石官也, 他: 脊髄海綿状血管腫の治療戦略 臨床経過と画像所見からみた外科的治療のタイミング. 日脊会誌19: 38, 2008
5) 中村雅也, 戸山芳昭: 脊髄腫瘍の画像診断と治療. 日脊会誌16: 472-486, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1344-8129

印刷版ISSN:1881-6096

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