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雑誌目次

雑誌文献

BRAIN and NERVE-神経研究の進歩63巻12号

2011年12月発行

雑誌目次

特集 神経心理学と画像解析の融合

安静時機能的磁気共鳴画像法による脳ネットワークの解明

著者: 林俊宏

ページ範囲:P.1307 - P.1318

はじめに

 Ogawaらによる1990年のblood oxygenation level-dependent(BOLD)信号の発見1)に基づく機能的磁気共鳴画像法(functional MRI:fMRI)の成功が1992年に報告されて2,3)20周年を迎える。fMRIは認知機能の分化と脳への機能局在を明らかにする方法論として,趣向を凝らしたさまざまな課題を遂行中の脳活動計測に用いられて来た。課題・実験パラダイムはこの課題遂行型fMRI研究の肝である。当初は従前の陽電子断層法(PET)を用いた賦活研究に習い,安静・対照課題と関心課題を数十秒間ずつ交互に繰り返すblock design型実験パラダイムが用いられた。その後1996年にはBOLD信号の時間応答特性を活用して課題各試行の賦活を検出可能とする事象関連型fMRIが報告され4),これにより実験パラダイムと解析の自由度が格段に増した。神経心理学の伝統と知見を継承しつつ,その後の課題遂行型fMRI研究が認知神経科学の飛躍的発展の原動力となったことは本特集の他稿でも概説されるとおりである。

 一方,本稿の主題である安静時機能的磁気共鳴画像法(resting state fMRI:以下,安静時fMRI)は1995年に安静時脳活動のゆらぎから運動関連領域間の機能的結合(functional connectivity)の抽出を実証したBiswalら5)の報告にさかのぼる。折しも事象関連型fMRIが脚光を浴び始めたころ,撮像中に課題をまったく行わない安静時fMRIは神経活動に由来しない雑音をみているに過ぎないという懐疑論が大勢を占めていた。MRIハードウエアと解析の技術的進歩とも相まって,今や安静時fMRIは脳機能画像研究のホットトピックとなり,脳ネットワークの理論的研究からAlzheimer病のバイオマーカーとしての臨床研究まで幅広い研究が展開されている。本稿では,安静時fMRIとそれを用いた機能的結合研究の成り立ちや信号源と解析法などの基本的事項を中心に概説し,神経心理学や臨床への応用の可能性にも少し触れる。

拡散テンソル画像法による脳白質の定量評価と機能連関

著者: 大石健一 ,   森進

ページ範囲:P.1319 - P.1329

はじめに

 ヒト脳研究においては,神経細胞体が存在しシナプス活動の場となる灰白質が主なターゲットとなってきた。現在でも灰白質研究の重要性に変わりはないが,多くの灰白質領域がいかに協調して機能するかという神経ネットワークの研究が進むにつれて,灰白質同士を連絡する解剖学的なバックグラウンドである白質の研究の重要性が増してきた。

 生体脳へのトレーサーの注入とそれに引き続く脳切片の観察という,極めて侵襲性の高い研究手法が可能なサルにおいて,線維連絡や機能はよく研究されてきた。単純な視覚や運動感覚機能の研究のみならず,実行機能や判断などのより高度な神経機能に関わる脳研究も,サルをモデルとして行われている。しかしながら,ヒトとサルでは脳形態が異なることや,言語などヒト独自の神経機能が存在することから,サルの実験で得た所見を直ちにヒトに適応することはできない領域も多い。そのため,ヒトの神経ネットワークの解明にはヒトの脳研究が不可欠である。

 機能的ネットワークに関しては機能的磁気共鳴画像法(functional magnetic resonance imaging:fMRI)を用いた研究が盛んに行われ,特にBiswalら1)によって最初に報告されたresting-state fMRIがこの分野をリードしている。一方,拡散テンソル画像法(diffusion tensor imaging:DTI)を用いた解剖学的ネットワークの研究には,fMRIによって推定された機能的ネットワークに対して解剖学的な裏づけを与えることが期待されている。

fMRI信号のデコーディングによる心的状態の解読

著者: 玉置應子 ,   神谷之康

ページ範囲:P.1331 - P.1338

はじめに

 脳の信号を解読して心の状態を知ることはできるだろうか。近年の脳計測・解析技術の進歩によって,その可能性が現実のものとなりつつある。その1つのアプローチとして,機能的磁気共鳴画像(functional magnetic resonance imaging:fMRI)のデコーディング技術が注目されている1-5)。脳計測信号を刺激や心的状態を表現する「コード」とみなし,機械学習モデルを利用してそのコードを解読(デコード)することによって,詳細な刺激属性や心的内容を予測できることが明らかになってきた。

 本稿では,まず第Ⅰ節で,fMRI信号のデコーディングの方法について解説する。次に,第Ⅱ節では,デコーディングによって,fMRI画像の画素(ボクセル)のサイズより小さなコラム構造から情報を読み出す可能性について議論する。第Ⅲ節では,心的状態を解読する方法を紹介し,第Ⅳ節では心的状態のデコーディングに関する研究を幅広く紹介する。最後に心的状態のデコーディングの課題と今後の展望について述べる。

言語機能の局在論をめぐって

著者: 宮下紘幸 ,   酒井邦嘉

ページ範囲:P.1339 - P.1345

はじめに

 自然言語は,文法・意味・音韻などを中心としたいくつかの独立した「モジュール(機能単位)」により構成されていると考えられている。中でも文法(syntax)は,「再帰的計算(recursive computation)」という特異的なプロセスで人間の言語を特徴づけている。再帰的計算とは,新たな文や句を再び元の文や句の中に埋め込むことである。この言語の本質を看破し「生成文法」に始まる文法理論を主導してきたChomsky1)は,新たな文を無限に生成できる言語能力に着目して「言語の創造的側面」と述べている。

 近年の脳機能イメージング技術の進展と実験パラダイムの精緻化によって,単語に関する音韻や意味のモジュールだけでなく,文法機能のモジュールの局在も明らかになりつつある。これにより,古典的な発話・理解モデルに基づく失語症の病因についても再検討する必要が出てきた。実際,文法処理に選択的な脳活動の解析と,損傷研究との融合によって,これまで議論の多かった文法障害の存在がはっきりしている。本稿では言語の脳科学における新しい展開について紹介しながら,人間の言語について理解を深めたい。

前頭葉と抑制機能

著者: 小西清貴

ページ範囲:P.1346 - P.1351

はじめに

 前頭葉が関与すると考えられる認知機能はいくつか知られている1,2)。その1つに,その個体にとって優位であるが状況的には不適切な反応や行動を抑制する機能,すなわち“抑制機能”がある。例えばGo/No-Go課題では,個体がもともと持っているGo反応の傾向を抑制することが求められる。この抑制機能は特に,“反応抑制”と呼ばれている。また,Wisconsinカード分類課題(Wisconsin card sorting test:WCST)では,色・形・数というカテゴリのうちの1つに基づいてカードを分類する行動を確立した後,新たに別のカテゴリに基づいてカードを分類するために,ひとたび確立したカード分類行動を抑制することが必要とされる。本稿では,このような状況で発現する抑制機能の機能分化と前頭葉内の機能局在について,神経心理学および神経イメージングからの知見を概説する。

社会的認知の機能分化と機能局在

著者: 小早川睦貴 ,   河村満

ページ範囲:P.1352 - P.1360

Ⅰ.社会性を支える認知機能

 社会という単語が指し示す範囲はとても曖昧で,複数のヒトの集団およびその相互作用を示すという以上の厳密な定義は難しい。よって,社会性や社会的認知機能といった場合にも幅広い概念を包含する。本稿において社会的認知機能は,ヒトが社会の中で適切に生活するために必要な認知機能を指し示すが,この定義でもおよそすべての認知機能が社会的認知機能に含まれる。実際に諸研究を概観してみれば,コミュニケーション,意思決定,自己意識など,含まれる要素や境界線は曖昧であることに気づく。おそらくはそれが実際なのであり,社会性を保つためにはいくつかのまとまりを持ったシステムが互いに組み合わさって機能していると考えるのが自然である。

 ここでは社会性に関わる認知機能のうち,3つの要素について考えてみたい。3つの要素とは「顔」,「共感」,「行動選択」である。われわれは顔から互いを知り,共感によって自他の内面を共有し,適切な行動を選択することで社会的に振る舞っている。それぞれの要素はさらにいくつかの機能の集合として神経ネットワークを形成しており,またそれぞれのネットワークは互いに部分的に重複している。これには,社会性という概念に必ず随伴する「他者の存在」,「情動の処理」など,共通の特徴が関わっているためである。社会性とは共存する他者との良好な関係を保つことで成立し,それによって生存効率や環境状態を向上させることが基盤にあると考えることができる。

特別座談会

Leborgne報告から150年―人間の本質をみつめたBroca(後編)

著者: 岩田誠 ,   河村満 ,   酒井邦嘉 ,   西谷信之

ページ範囲:P.1361 - P.1368

2011年10月号の前編に続き,BrocaによるLeborgne報告から150年を記念して行った座談会をお届けする。現在まで続く失語研究,脳機能局在論の祖ともいえるBrocaをテーマに,前編にも増して自由闊達で知的刺激にあふれた議論が続いた。ぜひリラックスしてお楽しみいただきたい。

総説

高次脳機能障害と認知症に対する音楽療法

著者: 佐藤正之

ページ範囲:P.1370 - P.1377

はじめに

 音楽は聞くヒトに癒しや安らぎ,興奮を与える。行進曲やラジオ体操にみられるように,音楽が加わると運動の効率が高まることは,誰もが経験したことであろう。音楽を病気の治療に利用する試みは,これらの日常体験での印象を背景に持つ。さまざまな疾患や症状に対する音楽療法が試され報告されているが,エビデンス足り得る研究は少ない。本稿ではまず,音楽療法の歴史と定義について簡単に述べ,次にこれまでに報告されている高次脳機能障害ならびに認知症に対する音楽療法の取り組みを紹介する。なお,本稿で用いる“高次脳機能障害”は医学的な定義を意味しており,具体的には失語や失認,失行,健忘,注意障害,判断障害を指す。高次脳機能障害という用語をめぐる混乱と医学,行政上の各定義については,岩田1)の総説を参照されたい。

GliomaにおけるIDH1/2遺伝子変異

著者: 信澤純人 ,   横尾英明

ページ範囲:P.1378 - P.1386

はじめに

 Glioblastomaはその発症様式から,de novo発生のprimary glioblastoma(>90%)と,より低悪性度(WHO grade Ⅱ/Ⅲ)の前駆病変を有するsecondary glioblastoma(<10%)に区別されている1)。Primary glioblastomaはsecondary glioblastomaと比較して発症年齢が高く,予後も悪い。分子遺伝学的にも違いがみられ,primary glioblastomaでは染色体10pのヘテロ接合性喪失(loss of heterozygosity:LOH),EGFR増幅,PTEN変異が有意に多く,secondary glioblastomaではTP53変異,19q LOH,22q LOHが有意に多く報告されている2-6)。しかし,両者を組織学的に区別することは困難であり,分子遺伝学的差異も必ずしもクリアカットなものとはいえず,臨床に結びつかない概念的な分類であるとの主張もなされていた7)

 2008年,Parsonsらはglioblastomaを対象に20,661もの遺伝子についてDNAシークエンスを行った結果,IDH1遺伝子に変異がみられたことを初めて報告した8)。イソクエン酸デヒドロゲナーゼ1/2(isocitrate dehydrogenase:IDH1/2)は,脂質合成,抗酸化ストレス作用,好気的呼吸に関わる酵素であり,NADP+依存性にイソクエン酸をα-ケトグルタル酸(α-ketoglutaric acid:α-KG)に変換する。Parsonsらの報告では,12%と決して多くはない頻度でglioblastomaにIDH1変異がみられたが,その変異はsecondary glioblastomaに集中し,heterozygousかつmissenseで,しかもそのすべてがコドン132に限定していたことが注目された。また,細胞周期・増殖に関連のなさそうな遺伝子であることも非常に興味を引かれる点であった。Secondary glioblastomaにみられる変異は,前駆病変であるgrade Ⅱ/Ⅲ diffuse gliomaにも認められる可能性があるという予測から,世界中の研究者はインスピレーションを掻き立てられ,以後短期間のうちに画期的な研究成果が数多く発表された。その結果,secondary glioblastomaにおけるIDH1遺伝子変異は実に80%近くに認められ,grade Ⅱ/Ⅲのastrocytomaにおいてもその頻度はほぼ同等であった。しかもgrade Ⅱ/Ⅲのoligodendroglioma,oligoastrocytomaにおいてもほぼ同等の頻度でIDH1遺伝子の変異が判明した9-16)。頻度は低いがIDH1のアイソザイムであるIDH2にもコドン172(IDH1のコドン132に相当する)に変異が見出され9),これまでのところIDH1/2の変異が同時にみられる例はほとんど知られていない9,13,17)。Glioma以外の腫瘍でのIDH1/2変異は,急性骨髄性白血病(AML)などの一部の白血病や軟骨性腫瘍を除けばごく少数の散発例が認められるのみであり18,19),現時点でIDH1/2変異は特定のgliomaにかなり特異的な現象であると考えられている。

 21世紀に入り,gliomaにおける分子遺伝学的知見の主要部分は既にほぼ確立されたと多くの研究者は考えていたに違いない。そんななか,高率なIDH1/2遺伝子変異の存在は,関係者に大きな驚きを与えた。最初の報告から3年ほど経過したが,この間にIDH1/2遺伝子変異の研究は急速な展開を見せた。本稿では,筆者らが携わった研究を含め,これまでの一連の研究成果について現状をまとめる。

Neurological CPC

非定型抗酸菌症・肺アスペルギルス症の経過中,下肢の有痛性攣縮・筋萎縮を生じ,亜急性の経過で呼吸不全にて死亡した71歳男性例

著者: 新井憲俊 ,   田頭周 ,   村山繁雄 ,   織茂智之 ,   横地正之 ,   河村満 ,   後藤淳 ,   福田隆浩 ,   藤ヶ崎純子 ,   鈴木正彦

ページ範囲:P.1387 - P.1395

症例呈示

司会 (織茂) それでは新井先生,よろしくお願いします。

主治医 (新井) 症例は,71歳の男性です。はじめに経過をお話しします。

 2003年に,右上肺野を中心とする非定型抗酸菌症を発症しました。2005年頃から,右下肢に痛みを伴う筋肉のぴくつきを自覚し,これが30分ほど持続しては軽快するということが何度もあったそうです。2007年に,2003年と同じ部位に肺のアスペルギルス症を合併し,イトラコナゾール400mg/日の内服を開始しました。ところが,その後もたびたび喀血を繰り返し,当院の呼吸器内科に通院後,入退院をしました。

学会印象記

The 15th Congress of the International Headache Society(2011年6月23~26日)

著者: 平田幸一

ページ範囲:P.1396 - P.1397

 ドイツEssen大学医学部神経内科教授のH.C. Dienerが会長を務められた第15回International Headache Society(IHC2011)がベルリン,Maritimホテルで2011年6月23日から26日にわたり開催されました。日本を出発する前に心配された天候は,初日の激しいにわか雨を除くと,初夏のヨーロッパらしい湿度の低いすがすがしいものでした(写真1)。

 当然のことながら,演題内容は基礎医学から臨床医学に至るまで,世界各国からの数多くの演題が集まりました。日本国内からも慶應義塾大学,北里大学,そしてわれわれ獨協医科大学,その他多くの施設から多くの発表がなされました。

連載 神経学を作った100冊(60)

フェリアー『脳の機能』(1876)

著者: 作田学

ページ範囲:P.1398 - P.1399

 フェリアー(David Ferrier;1843-1928)(Fig.1)1)はスコットランドの東岸のアバディーンで生まれた。アバディーン大学とエジンバラ大学で教育を受け,1870年に四丘体についての研究で学位を取った。この年ロンドンに移り,ミドルセックス病院医学校の生理学講師となった。1873年にウェスト・ライディング精神病院の紀要として「大脳の生理学と病理学についての実験的研究」を書いた。ここでは1871年にクライトン-ブラウン(James Crichton-Browne;1840-1938)によって先端的な神経研究所が設立されていた。1874~1875年のクルーニアン・レクチャーで大脳機能の局在と題して彼の研究と準備段階の研究について報告した。すなわち大脳の表面のある決まった場所が身体の反対側の決まった動きと関連しているということであった1)。彼は英国生理学会の創立メンバーであり,医学雑誌『Brain』の創立にも携わった。King's College病院の法医学教授,神経病理学教授を務め,多数の国内外の栄誉を与えられ,1911年には爵位も授けられた。

 1878年に発行された『脳疾患の局在』というRoyal College of Physicianのガルストニアン・レクチャーをまとめた書物はシャルコーにささげられているが2),1881年にロンドンで開かれた国際医学会でフェリアーは彼の実験をしたサルたちを供覧した。その1つは一側の運動領を破壊し,サルは片麻痺の状態であった。シャルコーはこれをみるなり「これは患者だ!」と叫んだという3)

お知らせ

うつ病・認知症シンポジウム両疾患の解明・治療に向けて フリーアクセス

ページ範囲:P.1351 - P.1351

日 時 2011年12月8日(木)14:00~17:00(開場13:30)入場無料

場 所 イイノホール(東京都千代田区内幸町2-4-1)

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次号予告 フリーアクセス

ページ範囲:P.1368 - P.1368

投稿規定 フリーアクセス

ページ範囲:P.1400 - P.1401

投稿論文査読者 フリーアクセス

ページ範囲:P.1401 - P.1401

あとがき フリーアクセス

著者: 岩田誠

ページ範囲:P.1402 - P.1402

 本号をもって,私は,『BRAIN and NERVE』の編集の仕事から解放していただくこととなった。本誌の前身である『神経研究の進歩』の編集幹事にさせていただいたのは1984年1月であり,丸28年間にわたり本誌の編集に携わってきた。大学を卒業してから今年は45年目であるから,卒業後の人生の半分以上を,本誌とともに歩んできたことになる。私が『神経研究の進歩』の編集幹事になったときには,藤澤浩四郎先生,酒田英夫先生,金澤一郎先生,そして今は亡き近藤喜代太郎先生が編集幹事でおられ,毎回の編集委員会では,これらの先生方からさまざまなことを教えていただき,本当に勉強になった。医学雑誌の編集という仕事は,これが初めてであったが,恩師豊倉康夫先生がご自分の雑誌『神経内科』でなさっておられた方法を真似て,特集原稿は,できるだけ若く,将来わが国のリーダーとなっていくであろうと期待されるような,新進気鋭の方々に,執筆を依頼するように心がけた。そのような考えから,初めて責任編集させていただいたのは,『神経研究の進歩』1986年10月号の特集,「注意と注意障害」であった。この特集では,当時はまだほとんど無名の研究者であった故田辺敬貴先生に,消去現象の総説執筆を依頼したが,あまり注目されていなかったテーマで,これほどの優れた総説を書くことができるその才能に,編集者として感激したことを,今でも鮮明に思い出す。

KEY WORD INDEX フリーアクセス

ページ範囲:P. - P.

基本情報

BRAIN and NERVE-神経研究の進歩

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1344-8129

印刷版ISSN 1881-6096

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