文献詳細
Neurological CPC
非定型抗酸菌症・肺アスペルギルス症の経過中,下肢の有痛性攣縮・筋萎縮を生じ,亜急性の経過で呼吸不全にて死亡した71歳男性例
著者: 新井憲俊1 田頭周2 村山繁雄3 織茂智之4 横地正之5 河村満6 後藤淳7 福田隆浩8 藤ヶ崎純子8 鈴木正彦9
所属機関: 1国立国際医療研究センター病院神経内科 2国立国際医療研究センター病院病理診断科 3東京都健康長寿医療センター高齢者ブレインバンク 4関東中央病院神経内科 5財団法人東京保健医療公社荏原病院神経内科 6昭和大学神経内科学講座神経内科学部門 7東京都済生会中央病院神経内科 8東京慈恵会医科大学神経病理 9東京慈恵会医科大学青戸病院神経内科
ページ範囲:P.1387 - P.1395
文献概要
司会 (織茂) それでは新井先生,よろしくお願いします。
主治医 (新井) 症例は,71歳の男性です。はじめに経過をお話しします。
2003年に,右上肺野を中心とする非定型抗酸菌症を発症しました。2005年頃から,右下肢に痛みを伴う筋肉のぴくつきを自覚し,これが30分ほど持続しては軽快するということが何度もあったそうです。2007年に,2003年と同じ部位に肺のアスペルギルス症を合併し,イトラコナゾール400mg/日の内服を開始しました。ところが,その後もたびたび喀血を繰り返し,当院の呼吸器内科に通院後,入退院をしました。
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