特集の意図
「時計というのはね,人間ひとりひとりの胸の中にあるものを,きわめて不完全ながらもまねて象ったものなのだ。光を見るためには目があり,音を聞くためには耳があるのとおなじに,人間には時間を感じとるために心というものがある。そして,もしその心が時間を感じとらないようなときには,その時間はないもおなじだ。」
――ミヒャエル・エンデ作, 大島かおり訳: モモ. 岩波書店, 東京, 1976, p221より
雑誌目次
BRAIN and NERVE-神経研究の進歩65巻8号
2013年08月発行
雑誌目次
特集 こころの時間学―現在・過去・未来の起源を求めて
扉 フリーアクセス
ページ範囲:P.909 - P.909
こころの「現在」の科学―時間の錯覚からわかること
著者: 北澤茂
ページ範囲:P.911 - P.921
Ⅰ.こころの「現在」の幅
1977年にデビューしたシンガーソングライター,渡辺真知子の「迷い道」の冒頭は,「現在・過去・未来」という印象的なフレーズで始まる。私たちの誰もが,この歌詞に象徴されるように,現在・過去・未来の区別を了解して暮らしている。この私たちが共有する時間の意識を「こころの時間」と呼ぶことにしよう。
この三者の中で,圧倒的な存在感を示すのが「過去」である。生まれてこの方のおびただしい記憶はいうまでもなく,「シベリアの凍土からマンモスが発見された」と聞けば,自分の生年をはるかにさかのぼって,マンモスが牙を振りかざしていた数万年前にこころは旅する。100億年前のビッグバンですら,繰り返し聞くうちに,身近に感じられるほどである。「未来」は過去に比べれば影が薄いかもしれない。それでも新聞の紙面をにぎわすアベノミクスの効果は2年後に確かめることになっているし,地球温暖化の影響や石油資源の枯渇は数十年の幅で語られる。
脳の中の現在
著者: 村上郁也
ページ範囲:P.923 - P.931
はじめに
1997年,MoutoussisとZekiは時間に関する錯視現象を発表した1-3)。色が規則的に赤・緑と交替し続け,それと同じタイミングで運動方向が上・下に交替し続けると(Fig.1A),色と運動の交替が同期しては見えず,色の交替のほうが先んじて見える(Fig.1B)。同期して見えるためには,運動の交替する位相を早めにずらしてやらなければならない。したがって,色と運動は独立のメカニズムで処理され,色メカニズムの処理時間は運動メカニズムのそれに対して短く済む。処理が終わったものから先に,順々に意識にのぼる。属性間の結びつけ問題(binding problem)は,あくまで知覚的に同時なもの同士が結びつくという形で行われる。そう彼らは主張した。
この物言いを聞いて多くの研究者の頭に注意信号が灯った。処理時間とは何か。意識にのぼる時刻とは? 意識にのぼった時刻において体験される時間知覚とは? 時間に関するあまりに多くの問題が未解決であることにわれわれはただ安穏としていたのではなかったか。だからこの物言いの真偽を即断できない居心地の悪さだけがあるのではないか。
実在的物理世界の時間,神経処理の時間,意識的体験としての時間の間の関係に関する著名な実験報告例は過去にもあったものの4),上記の発表が1つの里程標となって,視覚科学において,これらの深遠な関係に改めて人々の目が向くようになったのは間違いない。しかし,これらの関係はいまだ十分に解明されたとは言い難い。時間とは何かを問おうとすれば,意識とは何かを問うハードプロブレムに接近しやすく,どういった外堀から埋めていくかが決め難いのかもしれない。
本稿では主に視覚システムを対象として,現在の時を刻む神経実体にどういうものがありうるか,視覚オブジェクトがいつどこにあるかを定めるにはどうすべきか,つくり出される現在にはどのような様相があるか,などについて研究知見を紹介し実験心理学の現況報告をすることを目的とする。
過去と現在をつなぐ記憶の機構
著者: 五十嵐ひかる , 野村洋 , 池谷裕二
ページ範囲:P.933 - P.940
はじめに
人は生まれた直後から多様な感覚系から得られる情報を記憶しながら生きている。真偽はともかく「胎児であった頃の記憶がある」という人もいることを考えると,実際には生まれる以前からの個人的経験が人格形成に寄与している可能性もある。ともかく,人は意識下,無意識下でさまざまな物事を情報として記憶し,現在,および未来に反映させながら生きている。しかしながら,この「記憶した過去の出来事を想起し,現在に反映させる」というあたかも簡単であるかのように行われる行為は,そもそもヒト特有のものであるといった主張もあるほど特異な現象である1)。そういった意味では,この「時間軸を伴った記憶」こそがヒト,そして個々人という概念を成立させる重要な因子であるともいえる。
これまで記憶に関する多くの研究がなされてきたものの,時間に関連する記憶を含め,その脳内メカニズムにはいまだ不明な点が多く残されている。今回は特に時間に関連した記憶に焦点を絞ってみていきたいと思うが,そもそも時間に関わる記憶は,一般的にいわれる「記憶」の中でも,どのような分類に位置しているのだろうか。また,その記憶はどのような脳機能によって担われているのだろうか。そして,そのような時間的概念を含む記憶を持つのは本当にヒトだけなのだろうか。本稿では,簡単にまず記憶の定義についてまとめつつ,時間的概念を伴った記憶について,これまでヒトや動物モデルで得られてきた知見をもとに概説していきたいと思う。
時間の測り方―脳による時間の符号化
著者: 田中真樹 , 國松淳 , 大前彰吾
ページ範囲:P.941 - P.948
Ⅰ.背景
読者の多くは,デジタル式のストップウォッチをちょうど1.00秒で押すことに挑戦した経験があると思う。何度か練習するうちに,これがほぼできるようになるのは,脳に時間を測る機能が備わっているからである。また,聞き慣れた音楽を聴いているときに,テンポやリズムの乱れを瞬時に感じ取れることからも,脳にタイミングを予測するための正確な時計があることがわかる。このように,時間情報は空間情報とともに行動の制御や外界の認知に不可欠である。時間長そのものを検出する感覚器は存在しないため,時間の知覚は脳内で作り出された内部情報を観測することによって初めて生じるものと考えられ,いわゆるメタ認知的な要素が大きい。本特集の前項まででみてきた時間に関した錯覚の多くは,こうした時間知覚の複雑性に起因するものと考えられる。
時間情報の脳内処理に関しては,それに特化したシステムがあるとする説と,感覚種や効果器のそれぞれに関した時間処理が別々に行われるとする説がある1-3)。視床下部に中枢を持つ約24時間の概日リズムなどは,前者の典型的な例である。行動制御や時間認知に必要な数百ミリ秒から数秒程度の処理については,小脳や大脳基底核などの皮質下領域と,外側前頭前野,補足運動野,運動前野,後頭頂葉などの大脳皮質領野とで構成される複数のネットワークが状況によって使い分けられていることが,神経心理学研究や脳画像研究から示唆されている1,4-6)。その一方,最近の心理物理実験では,数秒以下の時間情報は感覚種や属性,効果器などによって,ある程度独立して処理されることが示されている7)。このことは,上記の脳部位に並列のチャネルが存在することによるのかもしれないし,基本的な計時機能は各感覚系や運動系に個別に存在し,小脳や大脳基底核はそれらを非選択的に調節しているのかもしれない。
ヒトの時間認知機構の解明―神経心理学的アプローチ
著者: 河村満 , 杉本あずさ , 二村明徳 , 緑川晶
ページ範囲:P.949 - P.955
はじめに
1969年出版の『Handbook of Clinical Neurology』第3巻はMacdonald CritchleyとJ.A.M.Frederiksの編集であり,“Disorders of Higher Nervous Activity”というタイトルである。編集者2人の名前で書かれた序文の中に,当時の神経心理学研究の急速な進歩のために,当初は1巻のみで企画された高次機能障害が2巻に分けられ,第4巻も神経心理学的内容にせざるをえなかったことが書かれている。確かに,1960年代,1970年代は臨床神経心理学の特に症候学が飛躍的に進歩した時期で,X線CTから始まったその後の画像診断の進歩の準備状態を形成したときである。この巻の13章に,William Gooddyが“Disorders of the time sense”という総説を書いている1)。
『Handbook of Clinical Neurology』第3巻は神経学の中で神経心理学を専門にしている研究者・臨床家にとっては最も重要な情報が掲載されているモノグラフであり,現在でもよく読まれていると思う。筆者もこの巻のほとんどの章を熟読し,あるとき図書館から借りるのが面倒臭くなったので,第4巻とともに出版社に注文し,自宅の部屋のデスクの横の本棚の手の届くところに置いてある。“Disorders of the time sense”の章があることは図書館から借りていた30数年前から知っており,もちろん気にはなっていて,時々内容を眺めていた。しかし,失語や失行などほかの章に比較すると短文で,文献も少ないし,魅力は感じなかった,というのが本当のところである。
この章には“The time sense in disease”という項目があり,時間感覚に障害をきたす疾患が挙げられている。まずpsychiatric conditionsがあり,dementia,epilepsy,electroconvulsive therapy (ECT) and accidental electric shock,diffuse brain damage (extrinsic cause),drugs and anaestheticsと続き,最後がlocal brain damageであった。私にとって当時最も関心のあった最後の項目については,ごく簡単な記載しかなかったのが魅力を感じなかった最大の理由であったと思う。ただ1つ,時間感覚をgovernment time senseとpersonal time senseとに分けて考えているところが印象に残っている。Personal time senseは「こころの時間」,すなわち,ヒトで特に発達した「過去」「現在」「未来」にわたる時間の意識と近い概念であると思う。しかし,「こころの時間」と同義ではない。
わが国における「こころの時間」研究は緒についたばかりである。そこで本稿では,現在までに,「時間」認知について神経学的に何が明らかにされてきたか,またこれからどのようなことがアプローチできる可能性があるのかを述べたいと思う。
総説
症例H.M.の功績
著者: 河内十郎
ページ範囲:P.959 - P.964
はじめに
H.M.は,1953年27歳のときにてんかんの治療の目的で両側側頭葉内側部の切除を受けたが,術後極めて重篤な記憶障害が生じ,2008年12月に82歳で死亡するまでの55年間,多数の研究者による研究の対象となり,記憶の神経機構について多くのことが明らかにされた。
切除された部位には扁桃体や鉤も含まれていたが,それらの部位のみの切除の事例では記憶障害が起きなかった1)ことから,より後部の海馬,周嗅野,嗅内野,海馬傍回から成る内側側頭葉記憶システムの概念が確立された。そしてその機能としては,長期記憶と陳述記憶には関与しているが,短期記憶と非陳述記憶には関与していないことなどが次々に明らかにされていった。
たった1人の事例が学問の進歩に貢献したという点では,H.M.は他に類を見ない存在といえるが,その理由としては,極めて重度な記憶障害が知能や知覚機能の障害をほとんど伴わずに純粋なかたちで生じていること,症状が長期にわたって安定していること,H.M.も家族も研究には極めて協力的であったこと,H.M.の重要性が早くから認識されていち早く行き届いた研究体制が組まれたこと,などを挙げることができる。本稿では,そうした経緯の一端をみていくことにしたい。
ハイリスクハイリターンの行動を促す島皮質
著者: 石井宏憲 , 筒井健一郎 , 飯島敏夫
ページ範囲:P.965 - P.972
はじめに
最適な意思決定を行うには,事前にその行動がもたらすであろう結果を予測することが大切である。しかし現実には,生じ得る結果が複数あり予測が困難なことが多い。よい結果が得られるか悪い結果となるか,結果が不確実なことは“リスク”と呼ばれる。このような“リスク”に対しわれわれはどのように判断を下すのであろうか。数学的には,起こり得る結果内容とそれぞれの生起確率がわかっていれば,期待値を計算しそれをもとに意思決定を行うのが適切である。
例えば,宝くじは当せん金額もその本数も明示されており,簡単に期待値を計算することが可能である。そしてその期待値は1枚のくじの購入金額を遥かに下回っているわけだから買わずに貯金したほうがよいということになる。しかし実際には宝くじを購入する人は数多く存在する。このように期待値が算出できるような状況においても,人は必ずしも期待値に沿った意思決定を行うとは限らない。つまり結果が予測できないという“リスク”は,数学に基づいた合理的価値基準以上に,人の意思決定に大きな影響を与えることがあるのである1)。
では脳はどのようにしてこうした“リスクを伴う意思決定”を行っているのだろうか。これまでの研究によって,いくつかの脳領域の関与が明らかにされてきた2-4)。1994年Becharaら5)は初めて実験的に,脳の損傷部位と異常なリスク選好性(大きな利益を目指しリスクを積極的に冒す性質)との関係性について言及した。彼らは,アイオワギャンブル課題において前頭眼窩野(を含む前頭前野腹内側部)を損傷した患者が,健常者が避けるようなハイリスクハイリターンな選択を行う傾向を示したことから,前頭眼窩野がリスクを伴う意思決定において重要な役割を果たしていると考えた5,6)。
リスクを伴う意思決定における前頭眼窩野の重要性は,その後の健常者を対象にした脳機能イメージングの研究7-12)によっても支持されたが,それと同時に前頭前野背外側部や腹内側部,帯状回,側坐核,扁桃体などそのほかのさまざまな脳領域の関与についても多くの示唆がなされた13-19)。島皮質はそうした脳機能イメージングの研究によりリスクを伴う意思決定への関与が示唆された領域であり,近年その機能が着目されている20-24)。
筆者らは最近,島皮質前部の不活性化によりリスク選好性が減少することを発見した25)。これは島皮質前部にハイリスクハイリターンの行動を促すような機能がある可能性を示唆している。本稿ではリスクを伴う意思決定における島皮質の機能について,筆者らの研究を中心に,これまでに得られている知見を概説する。
意思決定と脳理論―人間総合科学と計算論的精神医学への展開
著者: 中原裕之 , 鈴木真介
ページ範囲:P.973 - P.982
はじめに
私たちが何かを決める際,脳の中ではどんなことが起こっているのだろうか。この疑問を明らかにすること,つまり意思決定の脳機能を解明することは,「人間の理解」という脳神経科学の究極の目的を達成するうえで極めて重要である。
私たちの日常は絶え間ない意思決定の連続である。仕事前にカフェに立ち寄るか,立ち寄ったカフェでどの飲み物を頼むかといった個人的な意思決定や,会議で相手に伝えたいことをいかに言うか,相手の気持ちをいかに汲みとるかというような社会的な意思決定など,さまざまな意思決定を行っている。これらの意思決定プロセスを解明することは,人間の心の働きをその本質から理解するうえで大きな足がかりとなる。
本稿では,意思決定の脳理論の基礎的な解説から始め,次に,他人の心を学習・予測する脳機能に関する最新の知見を紹介する。さらに,将来展望として,「多層予測学習」の概念を紹介しつつ,今後期待される計算論的精神医学や人間総合科学への展開について述べる。なお,本稿の文章・図は,当研究室のテクニカルレポート(BSI-ITN Tech Report No. 13-02)をもとに起こしたものであることを付記しておく。
原著
てんかん重積に対するフェノバルビタール静注療法の有効性
著者: 村元恵美子 , 溝渕雅広 , 鷲見佳泰 , 佐光一也 , 仁平敦子 , 竹内朗子 , 中村博彦
ページ範囲:P.983 - P.987
はじめに
てんかん重積状態は,てんかん発作がある程度の長さ以上に続く,あるいは短い発作でも反復しその間の意識の回復がないもの1)であり,通常は持続時間が30分以上とされてきた。しかし,5分もしくは10分以上持続する場合は,予後に関係するため重積と判断し,速やかに治療を開始することが必要である2,3)。
てんかん重積状態の治療については各種のガイドラインやプロトコール4-6)があるが,多くは,ベンゾジアゼピンで初期治療を行い,その後のセカンドラインとして,フェノバルビタール(PB)またはフェニトインの投与が推奨されている。『てんかん治療ガイドライン2010』7)でも,ジアゼパム静注で頓挫できない場合,ジアゼパム再投与,フェニトイン静注,PB静注あるいはミダゾラム静注を行うことになっている。
わが国では2008年10月から静注用PB製剤が使用可能となった。静注用PBはオーファンドラッグで,国内承認に際して新生児痙攣については10例の第III相医師主導治験が行われ有効性が確認されたが,成人のてんかん重積状態の承認について国内臨床試験は行われていないため,日本人でのデータがない。
その後,主に小児のてんかん重積状態に対する有効性は報告8)されているが,成人についての多数例の報告はない。当院でてんかん重積状態に対し静注用PBを投与した患者について,後方視的にその有効性および安全性を検討したので報告する。
症例報告
不完全型ヘールフォルト症候群に伴う神経根障害―自験2症例の報告と文献的考察
著者: 福原康介 , 福原藍加 , 津川潤 , 合馬慎二 , 坪井義夫
ページ範囲:P.989 - P.992
はじめに
ヘールフォルト(Heerfordt)症候群はサルコイドーシスの一亜型として知られおり,ぶどう膜炎・耳下腺腫脹・顔面神経麻痺の3症状と微熱を伴うものを完全型,3症状のうち2症状と微熱を伴うものを不完全型と分類する1)。全サルコイドーシス患者の約4.1~5.6%と比較的頻度の低い症候群である1)。神経症状として顔面神経障害がこの疾患の特徴とされるが,他の神経根障害合併の報告も散見される。
筆者らは,体幹の神経根障害を合併した不完全型ヘールフォルト症候群の2例を経験した。これまでヘールフォルト症候群に伴う神経根障害に注目した論文はないが,既報告を含め,サルコイドーシスに伴う神経根障害はヘールフォルト症候群に合併する頻度が高く,文献的考察を交えて考察する。
学会印象記
The 9th International Congress on Mental Dysfunction and Other Non-Motor Features in Parkinson's Disease and Related Disorders(2013年4月18~21日,ソウル)
著者: 武田篤
ページ範囲:P.994 - P.995
パーキンソン病とその関連疾患は振戦・無動・固縮・姿勢反射障害など特有の運動症状によって特徴づけられる疾患群であるが,そうした運動症状と同程度,あるいはそれ以上に高頻度で運動症状以外の特徴的な症状を呈することが次第に明らかとなってきた。そして今やパーキンソン病の予後を最も大きく左右するのは運動機能障害の程度ではなく,むしろ代表的な非運動症状の1つである認知機能障害の程度であることがわかっている。
本学会はこのように最近極めて注目されてきているパーキンソン病関連疾患の非運動症状にフォーカスを置いたユニークな学会であり,イスラエル・テルアビブ大学神経内科のAmos D. Korczyn教授とドイツ・ドレスデン大学神経内科のHeinz Reichmann教授を中心に,これまでヨーロッパの諸都市で8回開催されてきた。パーキンソン病とその関連疾患の診断・治療において,非運動症状への注目は年々高まっており,本学会の重要性も年々高まっているとの印象を受ける。今回は,韓国・ソウル大学のBeom S. Jeon教授を会長として初めてアジアで開催されることとなった。
連載 神経疾患の疫学トピックス・1【新連載】
アメリカンフットボール選手ではアルツハイマー病,筋萎縮性側索硬化症の発症リスクが4倍に高まる。
著者: 桑原聡 , 佐藤泰憲
ページ範囲:P.996 - P.997
連載にあたって
近代的統計手法の発達と大規模疫学調査を行うためのコホートの確立が進んでおり,神経疾患において多くの注目すべき疫学研究結果が発表されている。しかし,統計学には難解な印象もつきまとい,敬遠してしまう人も少なくない。そこで,本欄では疾患発症リスクや病態に関連すると考えられる話題の疫学研究についてポイントを簡潔に紹介したうえで,最新の統計学的手法について生物統計学の専門家がやさしく解説する。
神経学を作った100冊(80)
モンラッド=クローン『神経系の臨床検査』(1921)
著者: 作田学
ページ範囲:P.998 - P.999
モンラッド=クローン(Georg Herman Monrad-Krohn;1884-1964)はノルウェーの神経学者である。ベルゲンに1884年3月14日に生まれ,ノルウェーで医師となった。1912年にロンドンのクイーン・スクエア(National Hospital, Queen Square)に留学をした。ここで,バザード(Farquhar Buzzard;1871-1945),ホーズレイ(Victor Alexander Hayden Horsley;1857-1916),バーテン(Barten),コリアー(James Collier;1870-1935),スチュアート(Thomas Grainger Stewart;1877-1957),ウィルソン(Samuel Alexander Kinnier Wilson;1877-1937)などのそうそうたる医師たちに学んだ。この間,彼はフランスにも何回か足を運び,サルペトリエール病院やピティエ病院に留学し,デジュリーヌ(Joseph Jules Dejerine;1849-1917),ピエール・マリー(Pierre Marie;1853-1940),バビンスキー(Joseph François Felix Babinski;1857-1932)などに習った。彼は生涯フランス学派の症候学的研究を尊敬し続けたという。1917年にオスロ大学病院に戻り,1922年に神経学の教授に任命された1)。
モンラッド=クローンは生涯に,腱反射,らい病,構音障害を含む種々の顔面神経麻痺などに関する200以上の論文を発表した。特にモンラッド=クローン徴候は,1924年に報告したものだが,上位運動ニューロンの障害による顔面神経麻痺で,背理性情動性表情過多が生まれるものをいう。
お知らせ
公益信託 時実利彦記念賞 平成26年度募集要領 フリーアクセス
ページ範囲:P.931 - P.931
趣旨 脳研究に従事している優れた研究者を助成し,これを通じて医科学の振興発展と日本国民の健康の増進に寄与することを目的とする。
研究テ-マ 脳神経系の統合機能およびこれに関連した生体の統合機能の解明に意義ある研究とする。
書評
「神経診断学を学ぶ人のために 第2版」―柴﨑 浩●著 フリーアクセス
著者: 糸山泰人
ページ範囲:P.932 - P.932
神経学の魅力は多くの人が述べておられます。その魅力の1つには無限に広がる脳科学の世界につながる臨床分野であることも挙げられますが,何といってもシャーロック・ホームズの世界に入り込んだような緻密な観察と論理的な推論を行いながら,難解な神経疾患に診断を下す面白さにあるのではないでしょうか。
その神経診断の魅力を徹頭徹尾追求した書籍,柴﨑浩著『神経診断学を学ぶ人のために 第2版』が,この度出版されました。柴﨑先生は私が神経学を学び始めた頃にその基礎から臨床のすべてを教えていただいた先生であり,また世の中にwalking dictionaryといわれる人物の存在を初めて認識させられた先生でもあります。まさに私の神経学の師と敬う先生です。
「ここまでわかる頭部救急のCT・MRI」―井田正博●著 フリーアクセス
著者: 長尾毅彦
ページ範囲:P.957 - P.957
私の盟友,井田正博先生の最新著作『ここまでわかる頭部救急のCT・MRI』が届いた。1ページ1ページ読み続けていくうちに,私の前任地である東京都保健医療公社荏原病院での日々が鮮明に甦ってきた。
井田先生は,私とともに1994年の新荏原病院の開設時に赴任し,以来一貫して急性期病院の神経救急の第一線で活躍している,放射線科医としては非常に珍しい「肉食系男子(失礼!)」であり,私は神経放射線,特に急性期脳血管障害の診断・治療に心血を注いできた姿を傍らでずっと見続けてきた。24時間体制でMRI検査を可能にする体制を全国に先がけて確立し,同院「総合脳卒中センター」設立の立役者となった。井田先生なくして,今日の荏原病院の評価もなかったと信じている。そして,昼夜,盆暮を問わず画像読影室に現れ,技師さん,部下の放射線科医,研修医に檄を飛ばし続けるそのエネルギーがそのまま本書に昇華していると感じた。それにしても,常に飛び回っているあの人のどこにこの大作をつくる時間があったのだろう?
「「話せない」と言えるまで 言語聴覚士を襲った高次脳機能障害」―関 啓子●著 フリーアクセス
著者: 綿森淑子
ページ範囲:P.988 - P.988
本書は失語症など高次脳機能障害の専門家である著者が,自らの心原性脳梗塞の発症直後から,録音・録画も含め,集積してきた膨大な記録のまとめである(音声と動画は医学書院のウェブサイトに掲載)。脳損傷の現実を内側からレポートした記録として貴重であるばかりでなく,一人の対象者の長期にわたる経過の全貌を明らかにしている点でも重要な資料である。
現在,脳卒中のリハビリテーション(以下,リハと略)は,おおむね半年で終了となるが,さまざまな治療法についての情報を積極的に求め,回復を促進できそうなあらゆる手段を利用してきた著者の場合,発症から約3年余にわたり機能回復が続いていることが記され,発症からの時間経過によって輪切りにされている現在の脳卒中リハの在り方に一石を投じる記録ともなっている。また,日常生活レベルでの数々の不便さとそれらへの対応,社会との関わりの中で感じた悲哀と心のバリアフリー化の訴えなど,脳損傷の影響の広範さ,甚大さが具体的に記され,それに立ち向かい克服しようとする著者の挑戦は,一般の読者や障害のある人,その家族にとっても共感できる内容となっている。
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次号予告 フリーアクセス
ページ範囲:P.982 - P.982
投稿規定 フリーアクセス
ページ範囲:P.1000 - P.1001
「読者からの手紙」募集 フリーアクセス
ページ範囲:P.1001 - P.1001
あとがき フリーアクセス
著者: 河村満
ページ範囲:P.1002 - P.1002
本号総説河内十郎先生執筆の「症例H.M.の功績」は,今後必ず多くの論文に,長く引用され続けるであろう。長年にわたりH.M.研究をフォローし,おそらくH.M.に関するすべての論文に目を通されている著者にしか書けない,ポイントをついた,重厚な内容が平易な筆致で表現されているからである。この論文を読めば記憶概念の成立が理解できる。H.M.には時間推測の障害もみられたことが明らかにされている。
著作財産権譲渡承諾書 フリーアクセス
ページ範囲:P. - P.
読者アンケート用紙 フリーアクセス
ページ範囲:P. - P.
基本情報
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73巻10号(2021年10月発行)
特集 中枢神経・末梢神経の悪性リンパ腫
73巻9号(2021年9月発行)
特集 脳卒中治療に必要な基礎知識
73巻8号(2021年8月発行)
特集 脳腸相関—脳-身体の双方向性制御
73巻7号(2021年7月発行)
特集 グリアと神経—相補的な制御系として
73巻6号(2021年6月発行)
特集 Lower Spine Neurology
73巻5号(2021年5月発行)
増大特集 中枢神経の自己免疫性・炎症性疾患ハンドブック
73巻4号(2021年4月発行)
特集 片頭痛・群発頭痛治療の新たな夜明け
73巻3号(2021年3月発行)
特集 マルチリンガルブレイン
73巻2号(2021年2月発行)
特集 筋炎と壊死性筋症
73巻1号(2021年1月発行)
特集 Neuro-Oncology
72巻12号(2020年12月発行)
特集 超高齢期の精神神経疾患を診る
72巻11号(2020年11月発行)
増大特集 脳の発振現象—基礎から臨床へ
72巻10号(2020年10月発行)
特集 COVID-19—脳神経内科医が診るための最新知識
72巻9号(2020年9月発行)
特集 皮質性小脳萎縮症へのアプローチ
72巻8号(2020年8月発行)
特集 サルコイドーシス
72巻7号(2020年7月発行)
増大特集 神経倫理ハンドブック
72巻6号(2020年6月発行)
特集 前頭側頭葉変性症の今日的理解
72巻5号(2020年5月発行)
特集 多発性硬化症の現在と未来
72巻4号(2020年4月発行)
増大特集 神経疾患の診断における落とし穴—誤診を避けるために
72巻3号(2020年3月発行)
特集 でこぼこの脳の中でおしくらまんじゅうする脳機能
72巻2号(2020年2月発行)
特集 αシヌクレイノパチーの新たな展開
72巻1号(2020年1月発行)
特集 神経難病をクスリで治す—薬物開発の現況と近未来への展望
71巻12号(2019年12月発行)
特集 小脳と大脳—Masao Itoのレガシー
71巻11号(2019年11月発行)
増大特集 ALS2019
71巻10号(2019年10月発行)
特集 認知症と遺伝
71巻9号(2019年9月発行)
特集 神経疾患のドラッグ・リポジショニング—新時代へ
71巻8号(2019年8月発行)
特集 パーキンソン病診療の現在地—200年の変遷と新規治療
71巻7号(2019年7月発行)
増大特集 人工知能と神経科学
71巻6号(2019年6月発行)
特集 補体標的治療の現状と展望
71巻5号(2019年5月発行)
特集 NPSLE
71巻4号(2019年4月発行)
増大特集 神経学のための皮膚アトラス
71巻3号(2019年3月発行)
特集 Spine Neurology
71巻2号(2019年2月発行)
特集 “スポーツ”を生み出す脳
71巻1号(2019年1月発行)
特集 人工知能の医療応用Update
70巻12号(2018年12月発行)
特集 主訴に沿う—俯瞰し収束する画像診断の目
70巻11号(2018年11月発行)
増大特集 脳科学で解き明かす精神神経症候
70巻10号(2018年10月発行)
特集 「左脳と右脳」の現在
70巻9号(2018年9月発行)
特集 脳神経内科診療に役立つ精神科の知識
70巻8号(2018年8月発行)
特集 レヴィ小体型認知症の新知見
70巻7号(2018年7月発行)
増大特集 記憶と忘却に関わる脳のしくみ—分子機構から健忘の症候まで
70巻6号(2018年6月発行)
特集 芸術を生み出す脳
70巻5号(2018年5月発行)
特集 非アルツハイマー型認知症の病理学
70巻4号(2018年4月発行)
増大特集 Antibody Update 2018
70巻3号(2018年3月発行)
特集 『認知症疾患診療ガイドライン2017』を読み解く
70巻2号(2018年2月発行)
特集 知っておきたい神経感染症
70巻1号(2018年1月発行)
特集 筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群の今
69巻12号(2017年12月発行)
特集 運動異常症をみる—Web動画付録つき
69巻11号(2017年11月発行)
増大特集 こころの時間学の未来
69巻10号(2017年10月発行)
特集 成人てんかん—知っておきたい6つのトピック
69巻9号(2017年9月発行)
特集 ミクログリアと精神・神経疾患
69巻8号(2017年8月発行)
特集 遺伝性脊髄小脳失調症の病態と治療展望
69巻7号(2017年7月発行)
増大特集 あしたのアルツハイマー病治療
69巻6号(2017年6月発行)
特集 局在病変の神経心理学
69巻5号(2017年5月発行)
特集 Voxel-Based Morphometry—体積からわかること
69巻4号(2017年4月発行)
増大特集 ブロードマン領野の現在地
69巻3号(2017年3月発行)
特集 磁気刺激の新たな展開
69巻2号(2017年2月発行)
特集 Stroke-Like Diseases—鑑別時に注意を要する5病態
69巻1号(2017年1月発行)
特集 近年注目されている白質脳症
68巻12号(2016年12月発行)
特集 炎症性神経・筋疾患の新たな展開
68巻11号(2016年11月発行)
増大特集 連合野ハンドブック
68巻10号(2016年10月発行)
特集 アディクション—行動の嗜癖
68巻9号(2016年9月発行)
特集 自己免疫性脳炎・脳症
68巻8号(2016年8月発行)
特集 こころと汗
68巻7号(2016年7月発行)
増大特集 認知症の危険因子と防御因子
68巻6号(2016年6月発行)
特集 脳とフローラ
68巻5号(2016年5月発行)
特集 手の症候学—生理学・解剖学からみた新知見
68巻4号(2016年4月発行)
増大特集 治せる認知症
68巻3号(2016年3月発行)
特集 末梢神経の血管炎
68巻2号(2016年2月発行)
特集 筋疾患の認知機能障害
68巻1号(2016年1月発行)
特集 シャルコー・マリー・トゥース病
67巻12号(2015年12月発行)
特集 視床と高次脳機能
67巻11号(2015年11月発行)
増大特集 ギラン・バレー症候群のすべて—100年の軌跡
67巻10号(2015年10月発行)
特集 非・日常生活の脳科学
67巻9号(2015年9月発行)
特集 酵素補充療法
67巻8号(2015年8月発行)
特集 神経難病の終末期医療
67巻7号(2015年7月発行)
増大特集 神経疾患と感染症update
67巻6号(2015年6月発行)
特集 脳と「質感」
67巻5号(2015年5月発行)
特集 NCSE(非痙攣性てんかん重積状態)
67巻4号(2015年4月発行)
増大特集 大脳皮質vs.大脳白質
67巻3号(2015年3月発行)
特集 中枢神経の血管炎
67巻2号(2015年2月発行)
特集 「食べる」を考える
67巻1号(2015年1月発行)
特集 ニューロトキシコロジー
66巻12号(2014年12月発行)
特集 Orthopaedic Neurology—神経内科と整形外科の狭間で
66巻11号(2014年11月発行)
増大特集 神経症候学は神経学の“魂”である
66巻10号(2014年10月発行)
特集 分子を撃つ 神経疾患治療の新しい水平線
66巻9号(2014年9月発行)
特集 痙縮の臨床神経学
66巻8号(2014年8月発行)
特集 神経系の悪性リンパ腫update
66巻7号(2014年7月発行)
増大特集 アミロイド関連神経疾患のすべて―封入体筋炎からアルツハイマー病まで
66巻6号(2014年6月発行)
特集 ミラーニューロン
66巻5号(2014年5月発行)
特集 アセチルコリンと神経疾患―100年目の現在地
66巻4号(2014年4月発行)
増大特集 タッチ・ビジョン・アクション
66巻3号(2014年3月発行)
特集 神経筋疾患の超音波診断
66巻2号(2014年2月発行)
特集 糖尿病の神経学revisited
66巻1号(2014年1月発行)
特集 日常生活の脳科学
65巻12号(2013年12月発行)
特集 プロテイノパチーの神経病理学
65巻11号(2013年11月発行)
増大特集 Close Encounters―臨床神経学と臨床免疫学の遭遇と未来
65巻10号(2013年10月発行)
特集 神経系の発達メカニズム―最近の話題
65巻9号(2013年9月発行)
特集 Common diseaseは神経学の主戦場である―現状と展望
65巻8号(2013年8月発行)
特集 こころの時間学―現在・過去・未来の起源を求めて
65巻7号(2013年7月発行)
増大特集 あしたの脳梗塞
65巻6号(2013年6月発行)
特集 見せる・仕分ける―脳機能解析の新手法
65巻5号(2013年5月発行)
特集 てんかん―新しいパースペクティブ
65巻4号(2013年4月発行)
増大特集 Antibody Update
65巻3号(2013年3月発行)
特集 次世代シーケンサーによる神経変性疾患の解析と展望
65巻2号(2013年2月発行)
特集 血液脳関門研究の進歩
65巻1号(2013年1月発行)
特集 Corticobasal Syndrome
64巻12号(2012年12月発行)
特集 The Border-Land of Dementia
64巻11号(2012年11月発行)
増大特集 痛みの神経学―末梢神経から脳まで
64巻10号(2012年10月発行)
特集 辺縁系をめぐって
64巻9号(2012年9月発行)
特集 高次脳機能イメージングの脳科学への新展開
64巻8号(2012年8月発行)
特集 線条体の基礎と臨床
64巻7号(2012年7月発行)
増大特集 顔認知の脳内機構
64巻6号(2012年6月発行)
特集 睡眠と覚醒の脳内機構
64巻5号(2012年5月発行)
特集 神経疾患のバイオマーカー
64巻4号(2012年4月発行)
増大特集 パーキンソン病の新しい側面
64巻3号(2012年3月発行)
特集 アカデミアから新規治療の実現へ―トランスレーショナルリサーチの現状
64巻2号(2012年2月発行)
特集 生物学的精神医学の進歩
64巻1号(2012年1月発行)
特集 iPS細胞と神経疾患
63巻12号(2011年12月発行)
特集 神経心理学と画像解析の融合
63巻11号(2011年11月発行)
増大特集 筋疾患update
63巻10号(2011年10月発行)
特集 緩徐進行性高次脳機能障害の病態
63巻9号(2011年9月発行)
特集 脳卒中の最新画像診断
63巻8号(2011年8月発行)
特集 日本人の発見した神経症候
63巻7号(2011年7月発行)
増大特集 神経筋接合部―基礎から臨床まで
63巻6号(2011年6月発行)
特集 ニューロパチー
63巻5号(2011年5月発行)
特集 神経系と血管内リンパ腫
63巻4号(2011年4月発行)
増大特集 てんかんの新しい治療
63巻3号(2011年3月発行)
特集 サイバーナイフ治療
63巻2号(2011年2月発行)
特集 続・日本人の発見した神経疾患
63巻1号(2011年1月発行)
特集 血管腫
62巻12号(2010年12月発行)
特集 頸部頸動脈狭窄症の診断と治療
62巻11号(2010年11月発行)
増大特集 歩行とその異常
62巻10号(2010年10月発行)
特集 ブレインバンク
62巻9号(2010年9月発行)
特集 視神経脊髄炎(NMO)update
62巻8号(2010年8月発行)
特集 辺縁系脳炎
62巻7号(2010年7月発行)
増大特集 アルツハイマー病―研究と診療の進歩
62巻6号(2010年6月発行)
特集 改正臓器移植法の問題点とその対応
62巻5号(2010年5月発行)
特集 神経画像のピットフォール―見落としと読み過ぎ
62巻4号(2010年4月発行)
特集 傍腫瘍性神経筋疾患update
62巻3号(2010年3月発行)
特集 神経回路解析法の最近の進歩
62巻2号(2010年2月発行)
特集 ニューロリハビリテーションの最前線
62巻1号(2010年1月発行)
特集 神経救急
61巻12号(2009年12月発行)
特集 Somatotopy再考
61巻11号(2009年11月発行)
特集 前頭側頭葉変性症
61巻10号(2009年10月発行)
特集 片頭痛の予防療法
61巻9号(2009年9月発行)
特集 脳血管障害治療の進歩
61巻8号(2009年8月発行)
特集 神経・筋疾患の分子標的治療
61巻7号(2009年7月発行)
特集 脳腫瘍研究の最前線―遺伝子解析から治療まで
61巻6号(2009年6月発行)
特集 脊椎・脊髄外科の最近の進歩
61巻5号(2009年5月発行)
特集 Restless legs syndrome
61巻4号(2009年4月発行)
特集 大脳基底核―分子基盤から臨床まで
61巻3号(2009年3月発行)
特集 Microneurography(微小神経電図法)の臨床応用
61巻2号(2009年2月発行)
特集 神経系の再興感染症と輸入感染症
61巻1号(2009年1月発行)
特集 脳神経倫理
60巻12号(2008年12月発行)
特集 痙縮
60巻11号(2008年11月発行)
特集 脳卒中と遺伝子
60巻10号(2008年10月発行)
特集 若年者の脳卒中
60巻9号(2008年9月発行)
特集 知・情・意の神経学
60巻8号(2008年8月発行)
特集 脳硬膜動静脈瘻
60巻7号(2008年7月発行)
増大特集 学習と記憶――基礎と臨床
60巻6号(2008年6月発行)
特集 Crow-深瀬症候群(POEMS症候群)
60巻5号(2008年5月発行)
特集 「痛み」の研究と治療の最前線
60巻4号(2008年4月発行)
増大特集 神経系の発生とその異常
60巻3号(2008年3月発行)
特集 特発性正常圧水頭症(iNPH)―最近の話題
60巻2号(2008年2月発行)
特集 がん治療と神経障害
60巻1号(2008年1月発行)
特集 日本人の発見した神経疾患
59巻12号(2007年12月発行)
特集 損傷神経の再生―温存的治療法の開発
59巻11号(2007年11月発行)
特集 手根管症候群をめぐって
59巻10号(2007年10月発行)
増大特集 ALS―研究と診療の進歩
59巻9号(2007年9月発行)
特集 パーキンソン病の認知機能障害
59巻8号(2007年8月発行)
特集 パーキンソン病の分子遺伝学―最近の知見
59巻7号(2007年7月発行)
増大特集 情報伝達処理におけるグリアの機能と異常
59巻6号(2007年6月発行)
特集 職業性神経障害の新しい展開
59巻5号(2007年5月発行)
特集 脳画像最前線
59巻4号(2007年4月発行)
増大特集 最近注目される脳神経疾患治療の研究
59巻3号(2007年3月発行)
特集 分子イメージング
59巻2号(2007年2月発行)
特集 進行性多巣性白質脳症の新しい展開―PMLが治る時代へ向けて
59巻1号(2007年1月発行)
特集 高次視覚研究の最近の進歩