icon fsr

文献詳細

雑誌文献

BRAIN and NERVE-神経研究の進歩67巻1号

2015年01月発行

連載 神経学を作った100冊(97)

オッサーマン『重症筋無力症』(1958)

著者: 作田学1

所属機関: 1日本赤十字社医療センター神経内科

ページ範囲:P.122 - P.123

文献概要

 重症筋無力症はウィリス(Thomas Willis;1621-1675)によって1672年に最初の報告が行われた1)。この報告は『De Anima Brutorum』に記載されている[1683年には,ポーデージ(Samuel Pordage)により『The London Practice of Physick』として英訳された]。「四肢の筋力が朝は十分にあり,歩くこともできる。昼前になると,四肢の筋力だけではなく舌の筋力も低下する。その正直な女性患者は四肢だけではなく,長く話したり,急いであるいは熱心に話すと言葉を発することができなくなり,1〜2時間唖者のようになってしまう。」

 エルプ(Wilhelm Heinrich Erb;1840-1921)が1879年に報告した3例は眼瞼下垂,外眼筋麻痺,舌の軽い麻痺,嚥下障害,四肢筋の麻痺があったが,下部顔面筋は正常であった。

参考文献

1) Guthrie LG: "Myasthenia gravis" in the seventeenth century. Lancet 1: 330-331, 1903
2) Walker MB: Treatment of myasthenia gravis with physostigmine. Lancet 1: 1200-1201, 1934
3) Walker MB: Case showing the effect of prostigmin on myasthenia gravis. Proc R Soc Med 28: 759-761, 1935
4) Osserman KE: Myasthenia Gravis. Grune & Stratton, New York, 1958

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1344-8129

印刷版ISSN:1881-6096

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら