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文献詳細

雑誌文献

BRAIN and NERVE-神経研究の進歩68巻6号

2016年06月発行

総説

小児神経学と成人神経学に架かる橋

著者: 平山惠造1

所属機関: 1千葉大学

ページ範囲:P.647 - P.654

文献概要

小児(科)と成人(科)は15〜17歳で分けられるが,臨床神経学でこの境をまたぐものがある。下記の3つのテーマについて述べた。①手の運動機能:小児での発達とそれと対照的な成人での障害を大脳連合野の観点から論じた。②肝レンズ核変性症:Wilson型(小児)と偽性硬化症型(成人)とを臨床・病理学的に分析した。③平山病:成人神経学で見出されたが,思春期を中心に小児と成人(若年)にまたがることを示し,小児神経科の重要性を指摘した。

参考文献

1)平山惠造: 前頭葉病変と行為障害. 神経心理9: 2-12, 1993
2)平山惠造: 神経症候学. 改訂第二版. Ⅰ巻. 文光堂, 東京, 2006, p169
3)平山惠造: Silent area(無症候域)の症候学—臨床症候学の将来への一示唆. 脳神経40: 515-524, 1988
4)平山惠造: 高次大脳機能解明への道—大脳連合系の神経症候学. 失語症研究12: 103-114, 1992
5)平山惠造: 神経症候学. 改訂第二版. Ⅱ巻. 文光堂, 東京, 2010, pp666-667, 684-685
6)平山惠造: 若年性一側上肢筋萎縮症(平山病)—発見からの半世紀. Brain Nerve 60: 17-29, 2008
7)平山惠造, 田代邦雄: 平山病—発見から半世紀の歩み—診断・治療・病態機序. 文光堂, 東京, 2013, pp13-30, 31-37, 79-89, 105-107
8)平山惠造: 筋萎縮性側索硬化症ならびにその近接疾患に関する臨床病理学的研究知見補遺. 精神経誌61: 2111-2132, 1959
9)平山惠造, 豊倉康夫, 椿 忠雄: 筋萎縮症の一新特異型の存在について—若年に発病し一側前腕より末梢に限局する進行の遅い特殊な筋萎縮症. 精神経誌61: 2190-2197, 1959
10)Hirayama K, Tsubaki T, Toyokura T, Okinaka S: Juvenile muscular atrophy of unilateral upper extremity. Neurology 13: 373-380, 1963

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1344-8129

印刷版ISSN:1881-6096

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