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文献詳細

雑誌文献

BRAIN and NERVE-神経研究の進歩69巻3号

2017年03月発行

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今月の表紙 フリーアクセス

著者: 河村満1 岡本保2 菊池雷太3

所属機関: 1昭和大学病院附属東病院 2富坂診療所 3汐田総合病院神経内科

ページ範囲:P.290 - P.291

文献概要

 今月の表紙はマリー(Pierre Marie;1853-1940)による論文「肢端巨大症」1)からの写真です。肢端巨大症(acromégalie)は,当時マリー病と呼ばれたように,マリーが1886年に命名した疾患です2,3)。その一番の特徴として手,足そして頭部の非先天性肥大が記載されています。

 この1886年の原著でマリーはサルペトリエール病院の「シャルコー教授外来部門」で自らが経験した2例を報告し,さらに自験例と同じ疾患とみられる過去の報告例5例を紹介しています。つまり,この疾患の記載自体は以前からあったものの,特別な疾患としては認識されていませんでした。それに対しマリーは共通する特徴を持った1つの疾患概念であることに着目し,丹念に調べまとめ上げたということのようです。

参考文献

1)Marie P: L'acromégalie. Nouv Iconogr Salpêtrière 1: 173-182, 1888
2)Marie P: Sur deux cas d'acromégalie; hypertrophie singulière non congénitale des extrémités supérieures, inférieures et céphalique. Rev Méd(Paris) 6: 297-333, 1886
3)【2)の英訳】Marie P: Two cases of acromegaly. Marie P, Souza-Leite JD: Essays on Acromegaly. With Bibliography and Appendix of Cases by Other Authors. The New Sydenham Society, London, 1891, pp1-28
4)Davidoff LM: Studies in acromegaly II. Historical note. Endocrinology 10: 453-460, 1926

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1344-8129

印刷版ISSN:1881-6096

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