文献詳細
増大特集 あしたのアルツハイマー病治療
文献概要
本論ではまず,臨床研究における生物統計家の役割を述べ,なぜ臨床研究に生物統計家が必要であるのかについて述べる。さらに,研究をデザインするうえで重要なバイアスへの対処について,特に観察研究で頻発する交絡を例に挙げ,なぜ交絡が問題になるのか,どのように交絡に対処すればよいのかについて,傾向スコアマッチングを取り上げながら概説する。
参考文献
1)Hulley SB, Cummings, SR, Browner WS, Grady DG, Newman TB(著), 木原雅子, 木原正博(訳): 医学的研究のデザイン—研究の質を高める疫学的アプローチ 第4版. メディカル・サイエンス・インターナショナル, 東京, 2014
2)Gum PA, Thamilarasan M, Watanabe J, Blackstone EH, Lauer MS: Aspirin use and all-cause mortality among patients being evaluated for known or suspected coronary artery disease: a propensity analysis. JAMA 286: 1187-1194, 2001
3)Rosenbaum PR, Rubin DB: The central role of the propensity score in observational studies for causal effects. Biometrika 70: 41-55, 1983
掲載誌情報