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文献詳細

雑誌文献

BRAIN and NERVE-神経研究の進歩72巻9号

2020年09月発行

書評

「《ジェネラリストBOOKS》薬の上手な出し方&やめ方」—矢吹 拓【編】 フリーアクセス

著者: 平井みどり1

所属機関: 1兵庫県赤十字血液センター

ページ範囲:P.1003 - P.1003

文献概要

 この時期(2020年5月)だから新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の話から入ろう。レムデシビルが認可された,ファビピラビル(アビガン®)も,ノーベル賞受賞のイベルメクチンも,とさながら治療(の可能性がある)薬祭りの様相で,薬さえ決まれば大丈夫と政治家の方々は思っておられるようだが,感染症の専門家の話を聞いているのかしらと疑問に思ってしまう。頭痛にバファリンじゃないけれど,コロナにアビガンですっきり〜という訳には参りません。さほどに,一般の方々の「薬」に対するイリュージョンは大きい訳である。

 薬の「上手な出し方」は誰しも知りたいところであろうが,「上手なやめ方」について,興味を持ち始められたのはごく最近である。処方を見なおして,不要な薬を減らそうと提案したところ,「必要だから処方してるんだ! やめろとは何事だ!」と激怒されたことがある。それもつい最近のこと。前医の処方には手を付けない,という不文律(?)も,そういうところから発しているのだろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1344-8129

印刷版ISSN:1881-6096

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