文献詳細
書評
「帰してはいけない外来患者 第2版」—前野哲博,松村真司【編】 フリーアクセス
著者: 北野夕佳12
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院救命救急センター 2聖マリアンナ医科大学救急医学
ページ範囲:P.180 - P.180
文献概要
一方,外来診療はどうだろうか。「総合内科外来」にはどんな症例も来る。かつ,とにかく数が多い。朝,外来ブースで自分のリストに再診が6例しか入っておらずガッツポーズをしたのも,束の間の夢。「初診です」「近医からの紹介状ありです」「○○科外来から内科依頼です」「○○科入院中の方で,術前の内科依頼です」「健診で異常を指摘された二次精査です」と,次々に新患が入ってくる。はじめましての患者さんばかりである。救急搬送や入院と同様の時間を割いていては外来が回らない。待ち時間の長くなった再来の患者さんたちがイライラし,看護師さんからはにらまれる。こちらも泣きたくなる。ほとんどの症例は本日初療・精査を開始し,次回,結果説明と介入を始めれば大丈夫なのである。
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