icon fsr

文献詳細

雑誌文献

BRAIN and NERVE-神経研究の進歩74巻8号

2022年08月発行

特集 迷走神経の不思議

フリーアクセス

ページ範囲:P.953 - P.953

文献概要

迷走神経は延髄から出る第Ⅹ脳神経であり,「迷走」の名前からもわかるように,多数に枝分れして複雑な経路を示し,胸腔内から腹腔内にまで及ぶ脳神経中最大の分布領域を有している。中枢と末梢,身体とをつなぐ自律神経機能,心身連関の根幹をなし,その失調は失神やてんかんといった意識障害とも関連する。迷走神経刺激は薬剤抵抗性てんかんに対する治療として行われているが,海外ではうつ病に対しても用いられ,また他疾患への応用も研究されている。脳腸相関の観点からは,パーキンソン病の発症・進展との関連や,食品成分を通じた認知機能の改善に関する報告がみられる。このように,迷走神経は人体の機能や疾患と多様な関わりをもつ。その奥深い世界をお楽しみいただきたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1344-8129

印刷版ISSN:1881-6096

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら