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文献詳細

雑誌文献

BRAIN and NERVE-神経研究の進歩75巻3号

2023年03月発行

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あとがき フリーアクセス

著者: 神田隆

ページ範囲:P.286 - P.286

文献概要

 今年の冬は寒いですね。この厳寒の中,電気の供給を断たれたウクライナの人々の苦境はいかばかりでしょうか。寒さに加えてコロナ,円安,物価高と景気のいい話は全然聞こえてきませんが,少なくとも暖かい家と食べ物があって,砲弾が飛んでこない日本にいる幸せを噛みしめたいと思います。こういう時期こそ映画鑑賞,ということで昨年12月号のクリスマス特集でしたが,皆さまお読みいただけましたでしょうか。ざっと目次を見ただけでも,実に多種多彩な神経・精神疾患が映画の題材になっていることに驚かされます。神経系イコール人間そのものであると考えれば当たり前のことかもしれませんね。

 映画と言えば,昨年11月に映画監督の大森一樹さんが逝去されました。彼は私の4つ年上で同じ大阪市の出身,京都府立医科大学の卒業生ということでずっと親近感を抱いていましたが,何といっても『ヒポクラテスたち』ですね。先生方はもうこの映画はご覧になりましたでしょうか。臨床実習に励む医学部6年生の日常をテーマとした青春グラフィティと呼べる内容で,医師であれば一度は観ておくべき,とてもいい映画だと思います。封切りがちょうど私が医学部卒業前後の時期と重なったこともあって,いろんなことを甘酸っぱい想い出とともに思い起こさせてくれる映画でもあります。特定の神経疾患を扱った映画ではないので12月の特集号には取り上げませんでしたが,終章近くで古尾谷雅人演じる主役の医学生が精神に異常をきたすシーンなど,三村先生にご解説いただけたらよかったかなと少し残念に思っています。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1344-8129

印刷版ISSN:1881-6096

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