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増大特集 神経・精神領域の薬剤ハンドブック
〈各論〉
文献概要
「神経障害性疼痛」に分類される多くの疾患は,非ステロイド性抗炎症薬やアセトアミノフェンなど一般的に頻用される鎮痛薬の効果は乏しいことが多い。第一選択薬としてカルシウムイオンチャネルα2δリガンド,セロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害薬,三環系抗うつ薬の中から開始する。しばらく使用しても効果が見られない場合は,ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液やトラマドール,最終的にはオピオイド鎮痛薬へとシフトしていく。
参考文献
1)日本ペインクリニック学会神経障害性疼痛薬物療法ガイドライン改訂版作成ワーキンググループ(編): 神経障害性疼痛薬物療法ガイドライン 改訂第2版. 真興交易医書出版部, 東京, 2016
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