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特集 治療可能な認知症としてのアルツハイマー病
文献概要
アルツハイマー病治療は新たな夜明けを迎えている。2023年9月に国内で初めてアルツハイマー病疾患修飾薬であるレカネマブが承認され,2024年7月の時点ですでに2,800例以上の人に投与が始められている。2024年7月にはdonanemabが米国で承認され,本邦でも今後の承認が見込まれており,これら新規薬剤への期待は大きい。レカネマブの投与には早期診断が必要であることから,患者は早期から病名告知を受けることになり,適切な支援が不可欠である。また,アミロイド関連画像異常(ARIA)など副作用への対策が求められ,APOE遺伝子検査をめぐる臨床倫理上の課題もある。新時代に対応した診療のストラテジーを構築したい。
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