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文献詳細

雑誌文献

総合診療25巻1号

2015年01月発行

文献概要

特集 動悸・息切れ─ヤバい病気の見つけ方 そして見つからなかった時の対処法 【動悸・息切れが主訴の患者に出会ったら】

不整脈を疑ったら

著者: 高橋良英1

所属機関: 1国立病院機構災害医療センター循環器内科

ページ範囲:P.19 - P.21

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Case
植え込み型ループレコーダにより診断に至った一例
患者:78歳,男性.
現病歴:1〜2カ月に1回の動悸と眩暈のために受診.安静時心電図,心臓超音波検査,ホルター心電図では異常所見を認めず,頻拍症とそれに伴う徐脈頻脈症候群などが鑑別疾患として考えられた.ループレコーダ植え込み手術を施行し,その2カ月後に眩暈発作を認め,その際の心電図では心拍数180/分の発作性上室性頻拍が記録され,徐脈は全く認めず,頻脈による血圧低下が眩暈発作の原因と診断された.電気生理学的検査により潜在性WPW(Wolff-Parkinson-White)症候群による房室回帰性頻拍が誘発され,副伝導路アブレーションが施行された.

参考文献

1)Penela D, et al : Neurohormonal, structural, and functional recovery pattern after premature ventricular complex ablation is independent of structural heart disease status in patients with depressed left ventricular ejection fraction ; a prospective multicenter study. J Am Coll Cardiol 62 : 1195-1202, 2013. <心室期外収縮を有し,左室収縮能の低下している症例では,心室期外収縮の頻度が高いほど,心室期外収縮をアブレーションすると,心機能の改善が大きいことが示されている>
2)Priori SG, et al : Risk stratification in Brugada syndrome ; results of the PRELUDE(programmed electrical stimulation predictive value) registry. J Am Coll Cardiol 59 : 37-45, 2012. <Brugada症候群に対するEPSのリスク評価に関して検討した研究>
3)笠貫宏,他:不整脈の非薬物治療ガイドライン(2006年改訂版).日本循環器学会,他 <EPS, ペースメーカー治療,カテーテルアブレーション,植え込み型除細動器治療などに関する日本循環器学会,日本胸部外科学会,日本人工臓器学会,日本心臓血管外科学会,日本心臓病学会,日本心不全学会,日本不整脈学会が作成したガイドライン>

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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