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特集 動悸・息切れ─ヤバい病気の見つけ方 そして見つからなかった時の対処法 【動悸・息切れ症状の標準的マネージメントとプラスワン】
慢性呼吸不全のマネージメント—呼吸リハビリテーションの重要性
著者: 武田昭範1
所属機関: 1国立病院機構旭川医療センター呼吸器内科
ページ範囲:P.38 - P.41
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呼吸リハビリテーションを導入した
中等度COPDの1例
患者:72歳,男性.
喫煙歴:1日40本,45年間.4年前に禁煙.
現病歴:持続する咳嗽,喀痰を主訴に68歳時に初診.画像上,気腫性変化がみられ,呼吸機能検査で%FEV1 51.8%,%FEV1 69.8%と中等度の閉塞性換気障害を認め,COPD(慢性閉塞性肺疾患)の診断となる.禁煙指導を行い,長時間作用型抗コリン薬による吸入療法を開始した.経過中,労作時息切れの増強あり,クリニカルパスを利用し,入院にて包括的呼吸リハビリテーションを導入し,運動療法に加えて吸入指導や栄養指導などを実施した.その後も外来にて定期的に継続している.患者自身の疾患に対する理解が深まったこと,呼吸リハビリテーションを中断することなく継続していることが,自覚症状の軽減,QOLの向上に繋がっている.
呼吸リハビリテーションを導入した
中等度COPDの1例
患者:72歳,男性.
喫煙歴:1日40本,45年間.4年前に禁煙.
現病歴:持続する咳嗽,喀痰を主訴に68歳時に初診.画像上,気腫性変化がみられ,呼吸機能検査で%FEV1 51.8%,%FEV1 69.8%と中等度の閉塞性換気障害を認め,COPD(慢性閉塞性肺疾患)の診断となる.禁煙指導を行い,長時間作用型抗コリン薬による吸入療法を開始した.経過中,労作時息切れの増強あり,クリニカルパスを利用し,入院にて包括的呼吸リハビリテーションを導入し,運動療法に加えて吸入指導や栄養指導などを実施した.その後も外来にて定期的に継続している.患者自身の疾患に対する理解が深まったこと,呼吸リハビリテーションを中断することなく継続していることが,自覚症状の軽減,QOLの向上に繋がっている.
参考文献
1)日本呼吸器学会COPDガイドライン第4版作成委員会:COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン,第4版.一般社団法人日本呼吸器学会,2013.
2)日本呼吸ケア・リハビリテーション学会呼吸リハビリテーション委員会ワーキンググループ,他:呼吸リハビリテーションマニュアル─運動療法,第2版.照林社,2012.
3)Ries AL, et al : Pulmonary Rehabilitation ; Joint ACCP/AACVPR Evidence-Based Clinical Practice Guidelines. Chest 131 : 4S-42S, 2007.
4)日本呼吸器学会肺生理専門委員会在宅ケア白書ワーキンググループ(編):在宅呼吸ケア白書.一般社団法人日本呼吸器学会,2010.
5)日本呼吸器学会びまん性肺疾患診断・治療ガイドライン作成委員会:特発性間質性肺炎診断と治療の手引き.改訂第2版.南江堂,2011.
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