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文献詳細

雑誌文献

総合診療25巻11号

2015年11月発行

文献概要

特集 レアだけど重要な「痛み」の原因─システム1診断学 【部位別システム1診断アプローチ】

背部痛・頸部痛でレア疾患のシステム1診断

著者: 中西研輔1 金城光代1

所属機関: 1沖縄県立中部病院総合内科

ページ範囲:P.1027 - P.1030

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Case
慢性腰痛で発症した脊椎関節炎
患者:30歳,男性.
現病歴:2年前から腰痛があり,整形外科に通院していた.3カ月前から手・膝・足関節の疼痛が出現し,関節リウマチを疑われ紹介となった.来院時じっと座っていることができず,立位で足踏みをしながら診察を待っていた.腰痛と踵の痛みは安静時や夜間増悪し,動いているとやや軽快する.
 身体診察では,PIP関節(proximal interpharangeal joint:近位指節間関節)および両足関節腫脹と両踵と左仙腸関節の圧痛を認めた.血液検査では炎症反応の上昇はなく,骨盤X線で明らかな異常を認めなかったが,MRIで左仙腸関節に炎症所見を認め,脊椎関節炎(spondyloarthritis : SpA)と診断した.NSAIDs・サラゾスルファピリジン内服にて末梢の関節炎は軽快した.腰痛が持続したため,抗TNF製剤を導入し軽快した.

参考文献

1)J Sieper, et al : The Assessment of SpondyloArthritis international Society(ASAS) handbook ; a guide to assess spondyloarthritis. Ann Rheum Dis 68 : Suppl 2 ii1-ii44, 2009. <SpAの診断・治療に役立つハンドブックであり,多数のX線所見やMRI所見が掲載されている>
2)Mader R, et al : Diffuse idiopathic skeletal hyperostosis ; clinical features and pathogenic mechanisms. Nat Rev Rheumatol 9(12): 741-750, 2013. <DISHの臨床兆候から診断・治療まで,全体像を網羅できる>

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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