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文献詳細

雑誌文献

総合診療25巻2号

2015年02月発行

文献概要

シネマ解題 映画は楽しい考える糧[92]

「崖の上のポニョ」

著者: 浅井篤1

所属機関: 1東北大学大学院医学系研究科社会医学講座医療倫理学分野

ページ範囲:P.188 - P.188

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生命倫理の問題がいっぱい?!
 みなさんご存知,世界の宮崎駿の大ヒットアニメです.宣伝では幼い少女が歌う「ポニョ」がいつも流れていました.私はてっきり小さな子ども向け,または家族向けの5歳の男の子と魚の女の子の単純な恋の物語と思い込み,公開当時は劇場に足を運びませんでした.しかしある時,恩師の哲学者から「生命倫理の問題がいっぱい」と勧められDVDを購入,観賞した次第です.理屈抜きで非常に面白く,美しい作品でした.小難しい問題はさておき,何度でも見たくなる圧倒的な映像と楽しい物語ですね.なんといってもポニョが可愛い.特に走り方と居眠りの様.
 ある日,父親のフジモト(元人間)に連れられて海の農場見学に来た時,魚の子であるポニョは自分の家を逃げ出します.そして海辺の崖の上に住む5歳の少年,宋介と出会いました.二人──まだこの時点ではポニョは小さな魚なので一人と一匹でしょうか──は一瞬にして相思相愛になりますが,彼女はすぐに父親に引き戻されてしまいます.彼女の存在は人間には秘密でした.宋介に会いたい一心のポニョは妹たちの協力を得て,偶然にも強大な魔法の力を身に付け,巨大な津波と嵐に乗って,宋介の家を一心に目指すのでした.そして予想を遥かに上回る探検と愛と決断のストーリーが展開します.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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