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雑誌目次

雑誌文献

総合診療25巻3号

2015年03月発行

雑誌目次

特集 神経難病ケアのコペルニクス的転回

今月のQuestion & Keyword Index

ページ範囲:P.205 - P.205

より早く,より的確に内容をとらえるために,QuestionとKeywordによるIndexをご利用ください.それぞれ各論文の要点を示す質問とキーワードで構成されています.
Question
Q1 医療は治せる病気を治すものであり,治らない疾患に対しては,無駄な医療を減らすため,自然に任せておくのが一番良いのか? 206
Q2 問診の結果から,神経診察の一部だけ簡略化して行ってもよいですか? 210
Q3 神経診察の所見の記録で注意すべきことを教えてください. 210
Q4 鑑別診断をすばやく行うコツを教えてください. 210
Q5 positron emission tomography(PET)って,癌の検査ですよね? 215
Q6 家系図を作成する際の記載法は何を参考にすればよいか? 219
Q7 QOLとは何ですか? 評価できるものなのですか? 222
Q8 ドパミンアゴニストの徐放剤,エンタカポン,セレギリンを使用してもoff症状が取れない時は,どのような方法がありますか? 227
Q9 筋萎縮性側索硬化症患者の栄養管理に注意する点は? 230
Q10 神経筋疾患難病患者の胃瘻造設が,他疾患と比べて重要となるリスクは? 233
Q11 経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)を行う際に,肝臓や大腸などを誤穿刺しない工夫は? 233
Q12 カテーテル交換後の「直接確認法」とは,内視鏡による確認法か? 保険請求できる「画像による確認」との違いは? 233
Q13 神経難病における呼吸ケアで留意することは? 238
Q14 神経難病リハビリテーションとは? 242
Q15 神経難病の在宅ケアに必要不可欠な心構えと実践のポイントは? 246
Q16 難病のMDT(多専門職種チーム)における看護の役割とは? 250
Q17 “自分である感覚”(自己同一性)とは? 252
Q18 外在化とは? 252
Q19 患者・家族のナラティブ(Narrative)とは? 252
Q20 神経難病患者の同居家族が介護で疲労しています.どうしたらいいでしょう? 255
Q21 健康とは何かは,誰もがわかっていることです.なぜいまさらそんな問いを立てるのでしょうか? 258

ONE MORE GM

ページ範囲:P.261 - P.263

Q1 進行期の筋萎縮性側索硬化症患者の栄養管理で注意すべき点は?
A1 呼吸不全患者では,呼吸仕事量の増加が安静時代謝量の増加に関わっており,器械的陽圧呼吸を行って自発呼吸がない状態にすると,必要投与エネルギー量は低下する.ALSでも気管切開下人工呼吸器管理導入後の進行期にはTDEEは低下し,完全四肢麻痺群で平均875.3kcal,totally locked-in state群で平均783.3kcalにも低下する.よって脂質代謝異常や耐糖能異常をきたさないよう,投与エネルギー過多に注意が必要であるが,1,000kcal以下の投与量では低タンパク血症をきたしやすい.800mlでタンパク量を含む各栄養素が充足する割合の濃厚流動食(プロナなど)をTDEE分投与すると,アルブミン値は維持され,かつ脂質代謝異常や脂肪肝の防止も期待できる.

【総論】

難病ケアにおけるコペルニクス的転回—臨床評価を患者・家族の主観的評価に変える

著者: 中島孝

ページ範囲:P.206 - P.209

「治らなくても医療を行う」という英断
 医療とは「病気を治すもの」と考える中で,治らない病気に対しての医療が1972年に世界に先駆け,初めて日本で定義された.これは画期的なことだった.治らないとされ,家の奥に隠されてきた患者に対し,医療職が訪問し,健診することが始まった.同時に調査および治療研究も推進できるようになった1)
 この難病概念は日本独自の取り組みとして,社会保険審議会,超党派の国会議員が中心となり,難病対策要綱(1972年)を作り,難病の医療費の公費負担と調査研究制度を整えたことに始まる.難病は「原因不明,治療法未確立,経過が慢性にわたり,単に経済的問題のみならず,介護などに著しく人手を要するために家庭の負担がおもく,また精神的にも負担の多い疾病」とされ,その後,希少性の要素が付け加わると同時に,1996年からは「地域における保健医療福祉の充実と連携,QOL(quality of life:生活の質)向上を目指した福祉施策」が加えられた.2015年1月から「難病の患者に対する医療等に関する法律」の下で,疾患を拡大し,継続可能な制度として新たに再構成された.

【診断アプローチの進歩】

神経難病の症候の観察と評価

著者: 下畑享良

ページ範囲:P.210 - P.214

 本稿では神経難病の症候,すなわち,症状(自覚症状:symptom)と徴候(他覚所見:sign)の観察と評価において注意すべき点と,諸先輩方から学んだ重要なポイントをまとめてみたい.

神経難病診療の新たな画像検査を活かす

著者: 三品雅洋 ,   石井賢二

ページ範囲:P.215 - P.218

画像診断の長所と落とし穴
 画像診断の情報は,多次元の要素を持つ.血液生化学的検査の数値に相当するものが画像のボクセル値であり,MRIの信号強度,核医学検査では血流・代謝・受容体密度などが該当する.それぞれのボクセルには3次元の解剖学的情報が付与される.剖検脳と異なり,経時的変化も観察できる.形態を見るCT・MRIでは,神経難病初期に異常が捉えられない場合でも,進行に伴い変化することが多い.
 一方,SPECTやPETのような機能画像は,病初期の感度が高いが,末期では脳全体の血流・代謝低下となり,鑑別診断が困難なことがある.

神経難病ケアにおける遺伝学的アプローチの導入—家系図作成から始める

著者: 小澤哲夫 ,   会田泉

ページ範囲:P.219 - P.221

Case
成人期に発症した進行性ミオクローヌスてんかんの1例
患者:60歳,男性.
家族歴:両親はまたいとこ.すでに死亡した父方の叔母1名と叔父1名に同様の症状あり.
経過:45歳頃,階段昇降のしにくさで発症.48歳で頸部・体幹・上肢の振戦,50歳頃から断綴性構音障害,四肢の失調,すくみ足が出現.症状は進行性であり易怒性も伴うようになった.56歳時に当院に入院.動作性ミオクローヌスが顕著で,歩行は要介助.57歳時に歩行不可能となり,60歳時に肺炎で死亡.全経過15年.経過中明らかなてんかん発作は認めず.病理解剖で小脳皮質,歯状核,赤核,淡蒼球,視床下核などの系統変性の他,大脳皮質と小脳皮質に褐色顆粒の沈着を認めた.

個人の生活の質QOLとPRO評価とは何か?

著者: 大生定義 ,   中島孝

ページ範囲:P.222 - P.226

健康関連QOLからPRO概念へ
(大生定義)
健康状態のアウトカムと健康関連QOL
 疾病は教科書的には5あるいは6D(Death, Disease, Discomfort, Disability, Dissatisfaction, Destitution:死,疾患あるいは病い,不快,能力障害,不満足,貧困)を招来するとされるが,難病(原因不明で,治療方法が未確立であり,生活面で長期にわたり支障が生じる疾病のうち,がん,生活習慣病を除くもの)ではもっと重要なアウトカムは,患者が生活をどう捉えているか,すなわち生活の質QOLであることは自明であろう.QOLとは何かについては拙著1, 2)を参考にして頂きたいが,自分自身の“こうありたい”という状態と現状認識のギャップと捉えることもできる.その含む範囲は図13)にあるように広いこともあり,医薬品・医療機器の臨床評価などには扱いやすい健康関連QOLが使われてきた(SF-36, EQ-5Dなど).その評価項目は患者・家族・専門家などの話から,研究者が分析・吟味を重ねて決定していく.通常多項目を含む,プロファイル型が使われる(SF-36など).また,パーキンソン病やALS(筋萎縮性側索硬化症)など特定の疾患向けに作成された疾患特異的な評価尺度と,いろいろな疾患に広く使われる包括的尺度がある.包括的尺度の中には効用値と呼ばれるような,患者が健康状態の価値づけを1つの数字で表す選好による尺度もある(EQ-5Dなど).

【症状コントロールの進歩】

パーキンソン病と関連症状コントロール—ウェアリングオフ現象に対するcontinuous dopaminergic stimulation

著者: 大田健太郎 ,   池田哲彦

ページ範囲:P.227 - P.229

Case 1
患者:70歳,女性.
病歴:62歳パーキンソン病発症.発症後8年目の某日,朝,内服薬を飲み忘れて動けなくなり,翌日の朝に発見された.
家庭環境:独居.介護者は独身の息子のみで,遠距離通勤者(4時間/日).
神経学的所見:on時(ヤールⅢ);寡動,すくみ足,前傾姿勢,姿勢保持障害を認めた.右足関節が底屈(ジストニア).off時(ヤールⅤ);ほぼ無動無言,右足のジストニアがさらに悪化.
経過と考察:当初ロピニロール3mg/日(分3)が投与されていたが,ウェアリングオフ現象(G1)が残存したのでロピニロール除放剤4mg/日に切り替えたところ,ウェアリングオフ現象は消失.介護環境が不良で,offの存在が致命的になる状況下においてはCDS(G2)の概念を持って治療に当たり,off時の短縮に努めるべきである.右足のジストニアにはA型ボツリヌス毒素を筋肉注射し,改善を認めた.歩行障害の治療は複合的なアプローチが重要である.

ALSなど神経難病のアウトカムを栄養療法により変える

著者: 長岡詩子 ,   川田明広

ページ範囲:P.230 - P.232

Case
BMIの異なる筋萎縮性側索硬化症2症例の対照的な経過
①患者:発症時年齢62歳,女性.
 右下肢脱力にて発症.発症2年で診断時BMI 20.8,ALSFRS-R=43(ALSFRS-6=23),%VC 102.8%,摂食量1,574 kcal,予測TDEE(Kasarskis)=2,282kcal,実測TDEE=2,143kcal.
 発症後3年,BMI 18.7,%VC 57.6%,胃瘻造設.発症後3年6カ月,BMI 16.4,pO2 69.2mmHg,pCO2 58.6mmHg,酸素療法・モルペス導入.発症後3年7カ月,呼吸不全にて死亡.
②患者:発症時年齢63歳,女性.
 右下肢脱力にて発症.発症1年にて診断時BMI 30.4.摂食励行にて体重増加.
 発症後3年,BMI 33.1,ALSFRS-R=29(ALSFRS-6=12),%VC 91.1%,予測TDEE(Kasarskis)=1,819kcal,実測TDEE=1,317kcal.
 発症後4年,BMI 28.7,ALSFRS-R=18,pO2 65.6mmHg,pCO2 39.2mmHg,酸素療法・経管栄養導入.
 発症後4年8カ月,BMI 23.2,ALSFRS-R=13と,ADLは低下するもpCO2貯留なく存命中.

PEGの最新の進歩

著者: 会田泉 ,   今里真

ページ範囲:P.233 - P.236

Case
NPPV管理下にPEG造設を行ったALSの1例
患者:57歳,男性.
現病歴:54歳時より歩行時の易疲労性を自覚.55歳時に杖歩行となった.数カ月後には歩行困難となり,息苦しさも自覚するようになった.神経内科を受診し,四肢・体幹の筋力低下と筋萎縮,腱反射亢進などを認め,ALS(筋萎縮性側索硬化症)の診断.呼吸機能も低下していたため,NPPV(非侵襲的陽圧換気療法)を導入し,24時間装着となった.嚥下障害のため経口摂取も困難となり,57歳時にPEG(胃瘻)造設目的で当院に入院した.動脈血ガス分析は,pH 7.43, Pco2 45.0Torr,Po2 98.4Torr,呼吸機能はFVC 1.22l(36%),呼吸器(BiPAP SynchronyⅡ鼻マスクで使用)の設定は,S/TモードIPAP 20cmH2O,EPAP 4cmH2O,呼吸回数14回/分であった.当院の手術室で下記の術式で鼻マスクによるNPPV管理下にPEG造設を行い,安全にPEGチューブを留置することができた.

神経・筋難病疾患の呼吸ケアの進歩

著者: 遠藤寿子 ,   中島孝

ページ範囲:P.238 - P.241

Case
呼吸数増加を認め,NPPVを早期に導入したALS症例
患者:71歳,男性.
現病歴:69歳時に右上肢の筋力低下を自覚し,発症から4カ月後に当科を初診,ALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断した.リハビリテーションを行いながら外来通院を継続し,発症1年後の%FVC(努力性肺活量)は103.1%,CPF(咳の最大流量)は440l/分,呼吸数は16回/分であった.徐々に四肢筋力低下は進行したが,独歩可能な状態であった.発症2年後の%FVCは72.2%,CPFは360l/分であったが,安静時の呼吸数が24回/分と増加しており,痰の喀出困難を訴えたため,ご本人に説明・同意取得後に夜間NPPVとMAC(機械による咳介助,G1)を導入した.発症から2年2カ月後に食事中にむせ,誤嚥性肺炎を発症し,呼吸不全に陥ったが,抗菌薬投与,NPPVとMACによる呼吸ケアを行い,肺炎は軽快した.肺炎発症時,%FVC16.9%,CPF 235l/分まで低下していた.その後,経鼻内視鏡を使い,胃瘻造設し,24時間NPPV(非侵襲的陽圧換気療法)をしながら自宅療養が可能となった.

神経難病リハビリテーションの進歩

著者: 髙橋修

ページ範囲:P.242 - P.245

「こどもとおとなのためのリハビリテーション」のキー・コンセプトの共有
 神経難病リハビリテーションの基本は,人の一生を捉えた生涯発達支援である.重篤な障害,進行性の難病と共に生きる患者・家族を,症状緩和の視点だけでなく,どんなに症状が進行しても発達物語として支援する.
 子どもは成長するが,高齢者は老化するだけであるという“老化物語”では,高齢者が障害や病気を克服することは困難である.たとえ加齢による変化であっても,人はある意味では絶え間なく成長発達していると考える「生涯発達支援モデル」に切り替える.そして,日常生活動作の調整支援(G1)や随意運動支援プログラム(G2)をリハビリテーションに組み合わせることで,あらゆる疾患・障害,年齢層に対して,一貫した支援が容易となる.

神経難病在宅ケアの実践と心構え—問題解決への道

著者: 川島孝一郎

ページ範囲:P.246 - P.249

Case
日本では,全身麻痺・人工呼吸器・胃瘻のALS(筋萎縮性側策硬化症)生活者が独居可能
生活者:60歳,女性.
 55歳時にALSと診断.症状が進行し胃瘻と人工呼吸器が必要となった.
 ある医師は「胃瘻や人工呼吸は無理な延命」と言う.別の医師は「着けなければ餓死,窒息」と言う.医師によって言葉の意味や解釈が違う.両者の共通点は身体の説明だけ.
 私(ご本人.以下同様)は思った.「着けないと決めても,着けると決めても1),今,私は生きている.いずれ死ぬ日が来る時まで,どのようにより良く生きてゆけばいいのかを医師は示してくれない」.私は途方にくれた.意思決定が可能なためには,歩む道筋と具体的な支援を示して欲しいのに.
 「孫が生まれるまで生きて!」と言う娘の一言が後押しになった.娘は私の心に寄り添ってくれた.胃瘻と人工呼吸器を着けながら,「私には住む家がある.早く帰りたい」と思った.医師や看護師,ソーシャルワーカーに説明を求めたが,「帰宅はできないから転院」だと言う.帰宅しても家族から,疲弊,多額の費用で生活破綻等々の答えが返ってくるだけだった.
 ところが,私と同じ状況の方が一人暮らしをしているという情報が,患者会から入ったのだ.「まさか?」と思ったが,実際の生活を見学に行き,「これなら私も生きていける」と思えた.同時に私は確信した.「医師は信用ならない!」と.お金持ちでもない私にも,十分に具体的な生活設計が行われ,半年後には自宅での独居生活が始まった.
 私は呪縛から解放された.

【トピックス─多専門職種チーム(MDT)ケアのために】

MDTを育む難病看護

著者: 中山優季

ページ範囲:P.250 - P.251

 難病のMDT(multi-disciplinary team:多専門職種チーム)において,看護が果たす役割はとてつもなく広く,重要であるにもかかわらず,なかなか明文化できていない.看護が欠かせないことに異を唱えることはないにしても,なぜ必要であるのか,本稿で,歴史を振り返りながら考察してみたい.

MDTのための,神経難病ケアにおける心理サポートと集団アプローチ

著者: 後藤清恵

ページ範囲:P.252 - P.254

難病における心理サポートの必要性
 進行性で治癒の見込めない難病患者の療養生活は,連続する機能喪失の中で不安との戦いであり,重篤な病を患う身体と共に過ごす時間でもある.そのため,MDT(多専門職種チーム)による幅広い支援により,その時々の機能を積極的に生かしながら,患者・家族の生活の質(QOL)を高める必要がある.その際,心理的サポートは医療の本質に関わる支援として,家族や医療福祉従事者の疲弊を支える支援として,その機能を果たす.
 難病を患う患者・家族は,病気自体と文化的・社会的文脈にある健康志向的価値観の両者により,二重のストレス状況に置かれている.患者・家族への支援方法を検討するには,患者・家族のQOL評価が重要となる.しかし,今までのQOL評価は,客観的な身体機能レベル評価が中心であり,患者・家族の主観的・個別的評価に視点が向けられることは少なかった.近年のPatient Reported Outcome(PRO)による医療アウトカム評価の動きにより,患者・家族のQOLは状況や考え方,価値観により変動する構成体であり,どんな難病であっても適切な支援さえあれば,患者・家族のQOL向上は可能であると考えられるようになり(本特集222頁,大生・中島論文参照),心理的サポートの必要性が再認識された.

神経難病患者から評価(PRO)されるために必要なこと

著者: 川口有美子

ページ範囲:P.255 - P.257

いのちのコミュニケーション
 神経難病のひとつに,2014年夏の世界的なアイス・バケツ・チャレンジでその名が知れ渡ったALS(筋萎縮性側索硬化症)がある.でも,患者の日常を知って氷水をかぶった人はどれくらいいただろう.私は1995年から2007年に至る12年間を,在宅でALSの母の介護をした.そして,たとえ治らない病気でも人はその身体機能の限界においても,安定して生きられるということを知った.
 療養は苦しいばかりではなく,幸せに満ちた時もあった.母は目配せで文字盤をとれと頻繁に合図してきた.無言で横たわっていても伝えたい言葉が漲っていた母は,時にその合図は1分も間隔を置かないということになった.手作りの透明文字盤を母の眼前にかざすと,母の視線はひらがな50音の上をさまよって,ある文字の上でぴたりと止まる.その文字をひとつひとつ,私も目と指で拾い読み上げて正しければ母はぱちりと瞬きをするのを繋げて単語に仕上げ,文章を紡いでいった.用件の多くは「といれ」「きゅういん」「いたい」などの身体の要求だったが,余裕がある時には昔話を始めた.テレビを観ながら思い出したように「あのおんせんにはむかしぱぱといったけれどおゆがやわらかくてよかった.いってごらん」などと言うこともあった.こうして私は母の言葉を読むために30代の時間の多くを費やしたのだが,人として大切なことをたくさん学んだ.

神経難病における健康概念と現代医療倫理学

著者: 松田純

ページ範囲:P.258 - P.260

はじめに
 世界保健機関(WHO)は1948年に,健康を「単に疾患がないとか虚弱でない状態ではなく,身体的・心理的・社会的に完全に良い状態(a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity)」と定義した.この定義は当時,広範で野心的なものと評価されたが,その後,たえず批判にさらされてきた.そもそも,「完全なる健康状態」は存在するのか,健康/病気という明確な二分法が成り立つのか等々,さまざまな疑問が提起されてきた(G1).WHOもこれを改正しようと試みたが,実現しないまま今日に至っている.結果として,65年以上にもわたって,この定義は一度も改定されていない.
 これが策定されたのは,西洋近代医学が感染症に対して圧倒的な勝利をおさめつつあった時代である.ところが今日では,新しいタイプの感染症の脅威はあるものの,医学の主要な対象が,治癒が困難な難病や慢性疾患や加齢に伴う機能低下などになってきた.Machteld Huberらの国際的な研究グループは,「高齢化や疾患傾向が変化している現代において,WHOの定義は望ましくない結果を生む可能性すらある」として,新たな健康概念の開拓に取り組んできた.その成果として,「社会的・身体的・感情的問題に直面したときに適応し自らを管理する能力(the ability to adapt and self manage in the face of social, physical, and emotional challenges)」という新しい健康概念を提起した1).WHOの「身体的・心理的・社会的に完全に良い状態」という定義が静態的な目標であるのに対して,問題に対処する(cope)能力という動的な捉え方になっている点に特徴がある.これは健康観の転換のみならず,医療全般,とりわけ難病医療の捉え方を大きく変える可能性すらはらんでいる2).この新概念について理解を深めるとともに,それがもたらす影響の広がりと深さについて考えてみよう.

Editorial

客観から主観へ

著者: 中島孝

ページ範囲:P.197 - P.197

 現代医療は「Medicalization(医療化)が進んだため,医療に無駄(medical futility)が増えており,無駄な医療を中止し導入を控えることで無駄を減らすことができる」といわれ,その条件についての議論が絶えない.そこには極端な反科学的なものから,復古概念,新優生学,合理性の仮面を持つ似非科学まである.それらに対して,現代医療やアカデミズムは十分な科学的回答や対案を示そうとしてこなかった.下手に回答すると無限の医療費や社会資源が必要になるのではと危惧しているのである.治らない病気の大洪水の中で,急性期医療や医療福祉行政施策の企画立案運営担当者は,真の課題を見失い,大きく混乱している.
 本稿の基礎となっている英国緩和ケア(1967年〜)と日本の難病対策(1972年〜)から考えれば,回答は明らかである.現代医療の問題は,単に健康概念によって持ち込まれた「健康が一番」「健康増進」「病気を早く治す」というかけ声の下で推進されている医療に由来している.そこでは,治らない病気の人は,どんな軽症であろうとも,否定され,落ち込まされ,「ケアしても治らない」と,医療や福祉を通してさらに否定されるしかないのである.いくらサポートしても,治療しても,患者や家族は満足できず,活き活きと生きることができなくなっている.人々から希望が失われ,活力が低下し,空虚な鼓舞はあるものの,際限のない依存社会に陥ってしまう.

What's your diagnosis?[147]

三重県注意報

著者: 孫瑜 ,   小山弘 ,   桂敏明 ,   大倉敬之 ,   小田垣孝雄

ページ範囲:P.201 - P.203

症例
患者:70代後半,女性.
主訴:嘔吐,左大腿痛.
病歴:左不全麻痺があり,ほぼ寝たきりで,移乗時は車椅子を使用する患者.来院当日朝6時半頃,食事中に嘔吐,血圧上昇のため救急要請された.来院後,左大腿外側痛の訴えがあった.
既往歴:高血圧,左大腿骨骨折(人工股関節置換術後),脳動脈瘤に対しコイル塞栓術→術後左PICA(後下小脳動脈),SCA(上小脳動脈)領域脳梗塞・水頭症→外減圧術+脳室ドレナージ→LP(腰部くも膜下腔腹腔)シャント術(その後左不全麻痺,ミオクローヌス様の不随意運動が残存),慢性硬膜下血腫(右穿頭血腫除去術).
内服薬:カンデサルタン(8mg)1錠分1,フェニトイン散10%(100mg)2包分2,アマンタジン(50mg)3錠分3,ブロチゾラム(0.25mg)2錠分1,ベポタスチン(10mg)2錠分2.

みるトレ

Case 86

著者: 岩崎靖

ページ範囲:P.265 - P.266

Case 86
患者:55歳,女性.
既往歴・家族歴:特記事項なし.
現病歴:もともと社交的で明るい性格であったが,3年ほど前から自己中心的な行動が目立ち,家人と口論するようになった.1年ほど前から近所を何時間も歩き回り,スーパーの衣類や食品を無断で持ち帰るようになった.近所の家や倉庫に無断で入り,しばしば警察沙汰となったため,家族に連れられて受診した.
臨床所見:意識は清明であった.「今日はどうされましたか?」と質問すると,しばらく黙っていた後に突然「富士の高嶺に雪は降りつつ〜」と脈絡のない返答をした.「今日は何曜日ですか?」と質問すると,「そうやなあ,水曜や」と正答し,次に「どこから来ましたか?」と質問すると「水曜や,水曜や」と答え,「お名前を教えてください」と質問すると「水曜や,水曜,水曜」と答えた.血圧測定のために腕に触れると「何するの!」と大声を出し,詳細な神経学的診察はできなかった.座位では左手で左膝を叩き続けていたが,急に椅子から立ち上がって窓の外を眺めたり,診察室内を歩き回ったりした.失調やパーキンソニズムは明らかでなかった.頭部単純CT像(図1a, b)を示す.

高齢者エマージェンシー—プライマリ・ケア医のためのスキルアップ大作戦・3

知っておきたい「高齢者エマージェンシー表技・裏技」その3

著者: 今明秀

ページ範囲:P.268 - P.272

 前回に続いて症例を呈示しながら,高齢者エマージェンシーにおいてプライマリ・ケア医が知っておきたいポイントについてお話ししていきます.

Dr.徳田と学ぶ 病歴と診察によるエビデンス内科診断・7

肺炎の診断 ─気管支炎か,肺炎か?

著者: 徳田安春

ページ範囲:P.274 - P.277

徳田:皆さん,こんにちは.この連載では,臨床疫学を用いた診断プロセスを学んでいきます.症例に基づきながら,レジデントの皆さんとの対話形式で進めていきます.
 今回は咳を主訴とする患者の,肺炎の診断についてみていきます.この疾患は,日本人の死亡原因の第3位となっており,重要です.では,症例の病歴と身体所見をみてみましょう.病歴と診察を中心に,肺炎が診断できるようになることが学習目標です.

血液内科学が得意科目になるシリーズ・12

出血が止まらない!

著者: 萩原將太郎

ページ範囲:P.278 - P.283

 内科医が出血傾向に遭遇することは,それほど多くないかもしれません.しかし,適切かつ迅速なアセスメントと対応を行わなければ,深刻な事態に陥る可能性があります.今回は,見逃してはならない出血傾向について考えてみましょう.

Dr.山中のダイナマイト・レクチャー・5

問題8・問題9

著者: 山中克郎 ,   寺西智史

ページ範囲:P.284 - P.285

問題8 以下の患者の診断は何か.治療は何を勧めるか.
 68歳女性.手を振ると軽快する右手第1〜3指のしびれと,夜間に増悪する痛みを訴えて来院した.

誰も教えてくれなかった不定愁訴の診かた・17【最終回】

生活習慣病としての不定愁訴

著者: 太田大介

ページ範囲:P.286 - P.288

 連載最終回となる今回は,地元の専門科では異常が認められなかったものの,右季肋部痛および違和感が継続し,近隣の県より受診に訪れた70代男性について取り上げたいと思います.

憧れのジェネラリストが語る「努力はこうして実を結ぶ!」・3

研修医のおかげ

著者: 塩尻俊明

ページ範囲:P.289 - P.289

モチベーションは研修医教育
 私の場合,総合診療内科とは別に研修部長を兼任していたことが,生涯学習の点で幸運だったのかもしれません.毎日のケースカンファレンスや患者管理の中で,初期,後期研修医に教えるトピックやテーマが,私の学習のモチベーションとなっています.
 具体的な話になってしまいますが,学習すべきトピックやテーマを決めたら,研修医がよく使うテキストなどを5〜6(種類)ながめます.例えば,感染性心内膜炎を勉強するとすれば,『レジデントのための感染症診療マニュアル』1),『Step Up式感染症診療のコツ』2),『市中感染症診療の考え方と進め方』3),UpToDate,DynaMedなどを用意します.いくつかのテキストの中から研修医が理解しやすい記載を探します.そして,新しい話題やさらなる情報を追加したほうが良い場合は,ACP Journal Club,Evidence-Based Medicine,EvidenceUpdatesなどに目を通していきます.

臨床の勘と画像診断力を鍛える コレクション呼吸器疾患[40]

高地への旅行を契機に顕在化した呼吸不全の一例

著者: 藤田次郎 ,   宮城征四郎

ページ範囲:P.290 - P.298

本連載では,沖縄県臨床呼吸器同好会の症例検討会をもとに,実況中継形式で読者のみなさんに呼吸器内科疾患を診る際のポイントとアプローチ方法を伝授したいと思います.宮城征四郎先生の豊富な臨床経験に基づいたコメントに注目しながら読み進めてください.画像診断のポイントと文献学的考察も押さえています.それでは早速始めましょう.今月のテーマは,高地への旅行を契機に呼吸不全が顕在化した61歳女性に対するアプローチです.

メンタルクリニック便り【最終回】

いまどきの「うつ」の背景

著者: 市村公一

ページ範囲:P.299 - P.299

 足かけ3年にわたって今どきの「うつ」の背景にある問題についてお話しさせていただきました.この連載は今回で最終回となりますので,全体を通しての「まとめ」的な話をさせていただきます.

GM Report

真夏に流行するインフルエンザ!─マニラ

著者: 菊地宏久 ,   ,   菊地敦子

ページ範囲:P.302 - P.303

 1)インフルエンザの感染拡大予防には,熱帯地域を含めた流行状況の把握が大切である.
 2)外国という異文化の中で生活する在留邦人社会でのインフルエンザ流行は,滞在国と日本という2つの文化の影響を受けている.
 3)最近4年間のマニラ在留邦人社会でのインフルエンザ流行状況を調査した結果,日本の夏(当地の雨季)8〜9月に流行していた.
 4)日本の真夏に当地から帰国の発熱患者を診た場合には,鑑別疾患としてデング熱に加えて,インフルエンザも考慮することが大切である.

シネマ解題 映画は楽しい考える糧[93]

「インサイダー」

著者: 浅井篤

ページ範囲:P.304 - P.304

個人の内部告発に関わる責任とジレンマ,そして企業倫理は?
 今までプライバシーや守秘義務,警告義務に関わる作品群を取り上げてきました.フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督『善き人のためのソナタ』(2006年,ドイツ)では監視社会の恐ろしさを,ウイリアム・フリードキン監督『エクソシスト』(1973年,米国)では医療専門職および聖職者の守秘義務と警告義務に焦点を当てました.アンドリュー・ニコル監督の『ガタカ』(1997年,米国)では,究極のプライバシーである遺伝子がいとも簡単に明らかになり,ありとあらゆる生活の側面で瞬時に用いられる反ユートピア社会が描かれていました.
 本作では秘密を守る義務を優先すべきか,公益のために秘密を社会に対して公表する内部告発,最近は公益通報と呼ばれる行為を行うべきかの間で揺れる人々の激しい葛藤が,真正面からじっくり描かれます.アル・パチーノとラッセル・クロウという二大名優が繰り広げる重厚でサスペンスに溢れた2時間40分.私が知る限り「内部告発もの」では一番でしょう.人間の暗黒面も嫌というほど見ることができます.米国がいかに歪んだ訴訟社会であるかも垣間見ることができるでしょう.法によって正義が攻撃される,なんでもありの社会です.

New Books

『Dr.宮城×Dr.藤田 ジェネラリストのための 呼吸器診療勘どころ』—宮城 征四郎,藤田 次郎(著)

著者: 山中克郎

ページ範囲:P.237 - P.237

 豊穣な知識を持ちながら多くは語らない.それが私の憧れる指導医像である.患者さんへの慈しみと人間愛にあふれ,静かに一線を守り寡黙な風情を見せるほうが格好いい.
 宮城征四郎先生が司会をされた症例検討会に参加させていただいたことがある.時系列に基づいた症状の変化と基本的身体所見の中で,何に注目すべきかを明確に示す大変教育的な診断推論カンファレンスであった.本書ではその教えが臨場感を持って迫ってくる.決して多くの知識を読者に与えるものではない.どの症状や所見が診断の絞り込みに重要であるかという診断推論のポイントが示されている.「疾患当てゲームではなく,どう考えどうアプローチするかという過程が重要」なのだ.

掲示板

一般医家に役立つリハビリテーション医療研修会(仙台)

ページ範囲:P.245 - P.245

開催日時:2015年4月5日(日)10:00〜15:30(予定)
開催場所:宮城県歯科医師会館(宮城県仙台市青葉区国分町1-5-1,TEL : 022-222-5960)

World Health Summit Regional Meeting Asia, Kyoto 2015

ページ範囲:P.267 - P.267

 2015年4月13日(月)・4月14日(火),World Health Summit(WHS)京都会合を国立京都国際会館(京都市)で開催いたします.
メインテーマ 「Resilience(折れない力)を医療に─医学アカデミアの社会的責任」
 今回のWHS京都会合2015では,日本が世界から注目され,ロールモデルとなりうるテーマとして,「●超高齢社会への挑戦,●自然災害への対応と準備,●次世代リーダーの育成」を取り上げました.「最も注目される5名の研究者(Nature)」の一人高橋政代氏,エボラやエイズ研究の権威Peter Piot氏,社会疫学の創始者Ichiro Kawachi氏などの基調講演,「医療ビッグ・データ」,「医療技術評価」,「ソーシャル・キャピタルと健康長寿」,「健康なまちをデザインする」,などを準備しております.
パネル・ディスカッション 「近未来の医療を支えるプライマリ・ケア」
 超高齢社会にいち早く到達した日本が,健康と医療を支えるためにいかに対応するか,その実践に世界中が注目しています.なかでも今日の臓器別に細分化した医療から,プライマリ・ケア医療への転換は必須の方向と考えられており,WHS京都会合2015でも重要なトピックの一つとして位置づけています.
座長 丸山泉(日本プライマリ・ケア連合学会理事長),Thomas S. Inui(Indiana University教授,福島県立医科大学特命教授)
演者 Leiyu Shi(Johns Hopkins Primary Care Policyセンター長),Amanda Howe(University of East Anglia教授,次期世界家庭医療学会会長),Lee Kheng Hock(Singapore General Hospital准教授,シンガポール家庭医療学会),草場鉄周(日本プライマリ・ケア連合学会副理事長)
会期 2015年4月13日(月)・4月14日(火)
 *パネル・ディスカッションは4月13日午後開催
会場 国立京都国際会館

Update`15

診断エラーを減らすために,我々は何ができるか?—「Diagnostic Error in Medicine 7th International Conference」に参加して

著者: 綿貫聡 ,   徳田安春

ページ範囲:P.300 - P.301

 今回筆者らは2014年9月14〜17日にかけて,アメリカ・アトランタで開催されたDiagnostic Error in Medicine 7th International Conference (第7回・診断エラー国際学会)に参加したので,概要を報告する.

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バックナンバー

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寄稿ガイド

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次号予告

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総合診療

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 2188-806X

印刷版ISSN 2188-8051

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