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文献詳細

雑誌文献

総合診療25巻3号

2015年03月発行

文献概要

特集 神経難病ケアのコペルニクス的転回 【診断アプローチの進歩】

神経難病ケアにおける遺伝学的アプローチの導入—家系図作成から始める

著者: 小澤哲夫1 会田泉2

所属機関: 1独立行政法人国立病院機構新潟病院内科,遺伝外来 2独立行政法人国立病院機構新潟病院神経内科

ページ範囲:P.219 - P.221

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Case
成人期に発症した進行性ミオクローヌスてんかんの1例
患者:60歳,男性.
家族歴:両親はまたいとこ.すでに死亡した父方の叔母1名と叔父1名に同様の症状あり.
経過:45歳頃,階段昇降のしにくさで発症.48歳で頸部・体幹・上肢の振戦,50歳頃から断綴性構音障害,四肢の失調,すくみ足が出現.症状は進行性であり易怒性も伴うようになった.56歳時に当院に入院.動作性ミオクローヌスが顕著で,歩行は要介助.57歳時に歩行不可能となり,60歳時に肺炎で死亡.全経過15年.経過中明らかなてんかん発作は認めず.病理解剖で小脳皮質,歯状核,赤核,淡蒼球,視床下核などの系統変性の他,大脳皮質と小脳皮質に褐色顆粒の沈着を認めた.

参考文献

1)Bennett RL, et al : Recommendations for standardized human pedigree nomenclature. Am J Hum Genet 56 : 745-752, 1995. <国際的な標準となっている家系図の記載法が書かれている>
2)Bennett RL, et al : Standardized human pedigree nomenclature ; update and assessment of the recommendations of the national society of genetic counselors. J Genetic Counsel 17 : 424-433, 2008. <文献1を一部改訂したもの>
3)「神経疾患の遺伝子診断ガイドライン」作成委員会(編):家系図の書き方.日本神経学会(監修)神経疾患の遺伝子診断ガイドライン2009. pp35-42,医学書院,2009. <家系図の標準的記載法を具体的な例を挙げて日本語で解説している>
4)Fu YJ, et al : Progressive myoclonus epilepsy ; extraneuronal brown pigment deposition and system neurodegeneration in the brains of Japanese patients with novel SCARB2 mutations. Neuropathol Apppl Neurobiol 40(5) : 551-563, 2014.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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