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特集 神経難病ケアのコペルニクス的転回 【症状コントロールの進歩】
PEGの最新の進歩
著者: 会田泉1 今里真2
所属機関: 1独立行政法人国立病院機構新潟病院神経内科 2独立行政法人国立病院機構新潟病院消化器内科
ページ範囲:P.233 - P.236
文献購入ページに移動NPPV管理下にPEG造設を行ったALSの1例
患者:57歳,男性.
現病歴:54歳時より歩行時の易疲労性を自覚.55歳時に杖歩行となった.数カ月後には歩行困難となり,息苦しさも自覚するようになった.神経内科を受診し,四肢・体幹の筋力低下と筋萎縮,腱反射亢進などを認め,ALS(筋萎縮性側索硬化症)の診断.呼吸機能も低下していたため,NPPV(非侵襲的陽圧換気療法)を導入し,24時間装着となった.嚥下障害のため経口摂取も困難となり,57歳時にPEG(胃瘻)造設目的で当院に入院した.動脈血ガス分析は,pH 7.43, Pco2 45.0Torr,Po2 98.4Torr,呼吸機能はFVC 1.22l(36%),呼吸器(BiPAP SynchronyⅡⓇ鼻マスクで使用)の設定は,S/TモードIPAP 20cmH2O,EPAP 4cmH2O,呼吸回数14回/分であった.当院の手術室で下記の術式で鼻マスクによるNPPV管理下にPEG造設を行い,安全にPEGチューブを留置することができた.
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