icon fsr

文献詳細

雑誌文献

総合診療25巻3号

2015年03月発行

特集 神経難病ケアのコペルニクス的転回

ONE MORE GM

ページ範囲:P.261 - P.263

文献概要

Q1 進行期の筋萎縮性側索硬化症患者の栄養管理で注意すべき点は?
A1 呼吸不全患者では,呼吸仕事量の増加が安静時代謝量の増加に関わっており,器械的陽圧呼吸を行って自発呼吸がない状態にすると,必要投与エネルギー量は低下する.ALSでも気管切開下人工呼吸器管理導入後の進行期にはTDEEは低下し,完全四肢麻痺群で平均875.3kcal,totally locked-in state群で平均783.3kcalにも低下する.よって脂質代謝異常や耐糖能異常をきたさないよう,投与エネルギー過多に注意が必要であるが,1,000kcal以下の投与量では低タンパク血症をきたしやすい.800mlでタンパク量を含む各栄養素が充足する割合の濃厚流動食(プロナなど)をTDEE分投与すると,アルブミン値は維持され,かつ脂質代謝異常や脂肪肝の防止も期待できる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら