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特集 神経難病ケアのコペルニクス的転回
ONE MORE GM
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ページ範囲:P.261 - P.263
文献購入ページに移動Q1 進行期の筋萎縮性側索硬化症患者の栄養管理で注意すべき点は?
A1 呼吸不全患者では,呼吸仕事量の増加が安静時代謝量の増加に関わっており,器械的陽圧呼吸を行って自発呼吸がない状態にすると,必要投与エネルギー量は低下する.ALSでも気管切開下人工呼吸器管理導入後の進行期にはTDEEは低下し,完全四肢麻痺群で平均875.3kcal,totally locked-in state群で平均783.3kcalにも低下する.よって脂質代謝異常や耐糖能異常をきたさないよう,投与エネルギー過多に注意が必要であるが,1,000kcal以下の投与量では低タンパク血症をきたしやすい.800mlでタンパク量を含む各栄養素が充足する割合の濃厚流動食(プロナⓇなど)をTDEE分投与すると,アルブミン値は維持され,かつ脂質代謝異常や脂肪肝の防止も期待できる.
A1 呼吸不全患者では,呼吸仕事量の増加が安静時代謝量の増加に関わっており,器械的陽圧呼吸を行って自発呼吸がない状態にすると,必要投与エネルギー量は低下する.ALSでも気管切開下人工呼吸器管理導入後の進行期にはTDEEは低下し,完全四肢麻痺群で平均875.3kcal,totally locked-in state群で平均783.3kcalにも低下する.よって脂質代謝異常や耐糖能異常をきたさないよう,投与エネルギー過多に注意が必要であるが,1,000kcal以下の投与量では低タンパク血症をきたしやすい.800mlでタンパク量を含む各栄養素が充足する割合の濃厚流動食(プロナⓇなど)をTDEE分投与すると,アルブミン値は維持され,かつ脂質代謝異常や脂肪肝の防止も期待できる.
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