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特集 関節が痛いんです!─コモンからレアものまでの診断と治療 【関節痛・関節炎へのアプローチ】
関節サイズ,分布で診る関節痛・関節炎
著者: 夜久愛1 志水太郎2
所属機関: 1天理よろづ相談所病院総合内科 2JCHO東京城東病院総合内科
ページ範囲:P.326 - P.329
文献購入ページに移動患者:82歳,女性.
現病歴:来院当日の昼頃より左膝関節に痛みが生じ,38℃台の発熱を伴うようになり,夜間の救急外来を受診した.左膝に発赤・腫脹・熱感・圧痛を認め,感染性関節炎の疑いとしてコンサルトされた.単純X線写真で膝関節裂隙に石灰化を認め,関節穿刺を行いグラム染色を施行した.多核白血球に貪食されている結晶を多数認め,菌体を認めなかったため結晶誘発性関節炎として鎮痛薬を処方し,翌日の外来フォローとした.
救急外来や診療所で関節液の結晶分析がすぐに行えないときは,グラム染色が有用です.本症例のように白血球に貪食されている結晶(図1)がみられれば結晶誘発性関節炎です.まれに結晶誘発性関節炎に感染を合併するので,結晶がみつかっても菌体がないか,しっかりと確認しましょう.
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