文献詳細
特集 関節が痛いんです!─コモンからレアものまでの診断と治療
【関節痛で疑うレアな疾患】
文献概要
Case
患者:80代,女性.
現病歴:1カ月前より左耳介の腫脹・疼痛と発熱を認め,10日前より右耳介腫脹,右眼痛,右視力低下が出現したため,精査加療目的に紹介入院となった.初診時,右眼の球結膜充血と圧痛あり,両耳輪部と外耳道の腫脹・発赤・圧痛を認め(図1),左母指IP関節と左膝関節に関節炎を認めた.喘鳴や呼吸困難感などの気道症状は認めなかった.
検査結果と経過:血液検査ではCRP 5.8mg/dl,ESR 136mm/時と炎症反応の上昇を認めた.眼科診察にて両側の強膜ぶどう膜炎を認め,耳介生検で軟骨や血管周囲の炎症細胞浸潤や変性所見を認めた.以上より,再発性多発軟骨炎と診断し,ステロイド投与(プレドニゾロン1mg/kg/日)を開始したところ,速やかに症状は改善した.
患者:80代,女性.
現病歴:1カ月前より左耳介の腫脹・疼痛と発熱を認め,10日前より右耳介腫脹,右眼痛,右視力低下が出現したため,精査加療目的に紹介入院となった.初診時,右眼の球結膜充血と圧痛あり,両耳輪部と外耳道の腫脹・発赤・圧痛を認め(図1),左母指IP関節と左膝関節に関節炎を認めた.喘鳴や呼吸困難感などの気道症状は認めなかった.
検査結果と経過:血液検査ではCRP 5.8mg/dl,ESR 136mm/時と炎症反応の上昇を認めた.眼科診察にて両側の強膜ぶどう膜炎を認め,耳介生検で軟骨や血管周囲の炎症細胞浸潤や変性所見を認めた.以上より,再発性多発軟骨炎と診断し,ステロイド投与(プレドニゾロン1mg/kg/日)を開始したところ,速やかに症状は改善した.
参考文献
1)Pearson, et al : N Engl J Med 263 : 51-58, 1960.
2)McAdam LP, et al : Med(Baltimore) 55 : 193-215, 1976.
3)Michet CJ, et al:Ann Intern Med 104 : 74-78, 1986.
4)Damiani JM, et al : Laryngoscope 89 : 929-946, 1979.
5)Kelley's textbook of Rheumatology. 9th ed, vol.2, p.1714.
6)Best Pract Res Clin Rheumatol 18 : 723-738, 2004.
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