文献詳細
文献概要
特集 咳を聴きとり,咳を止める 【随伴症状と咳:診断アプローチを理解する】
胸やけを伴う咳を見た際には?
著者: 外間昭1 藤田次郎2
所属機関: 1琉球大学医学部附属病院 光学医療診療部 2琉球大学医学部附属病院
ページ範囲:P.476 - P.478
文献購入ページに移動プロトンポンプ阻害薬によって軽快した慢性咳嗽の1例
患者:55歳,男性.
現病歴:1年前から乾性咳嗽を認めていた.咳嗽は,起床時や食後によく生じた.方々の医院を受診するも胸部聴診所見,胸部X線および血液検査に異常なく,鎮咳剤を処方されたが改善しなかった.2カ月前から起床時に胸やけと呑酸が生じたため,総合病院を受診して上部消化管内視鏡検査を受けた.逆流性食道炎と食道裂孔ヘルニアと診断され(図1),プロトンポンプ阻害薬(PPI)を投薬された.数日で胸やけは軽快し,3週間後には咳嗽も消失した.
参考文献
掲載誌情報