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文献詳細

雑誌文献

総合診療25巻6号

2015年06月発行

文献概要

特集 高齢者救急の落とし穴─紹介する時,される時 【症状別ピットフォール─atypical presentationを中心に】

頭痛—重篤疾患に起因する二次性頭痛を見逃さないで

著者: 北川泉1 川田純也2

所属機関: 1湘南鎌倉総合病院 総合内科 2湘南鎌倉総合病院 神経内科

ページ範囲:P.538 - P.540

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Case
巨細胞性動脈炎(GCA)による頭痛とリウマチ性多発筋痛症による筋肉痛をきたした1例
患者:83歳,男性.
主訴:持続する両側性頭痛.
現病歴:来院の3カ月ほど前より,持続する両側性の頭痛あり.嘔気なし.1〜2週間前より増強したため,他院を受診し,頭部CT,頭部MRIを施行され,特に異常はなかった.筋緊張性頭痛として鎮痛薬処方となり,内服するも改善せず,当科紹介となった.
 硬いものを噛み続けると顎が疲れることを再度の病歴聴取で確認した.また,もともと頭痛もちではないとのこと.理学所見は,意識レベル・会話ともに正常.脳神経系・運動系・感覚系に異常なし.深部反射正常範囲でBabinski徴候なし.左側頭部と項部,上肢帯・下肢帯筋の近位筋に圧痛あり.

参考文献

1)日本神経学会,日本頭痛学会:慢性頭痛の診療ガイドライン2013.医学書院,2013.
2)米国リウマチ学会(ACR):1990 Criteria for the classification of giant cell(temporal)arteritis-excerpt. http://www.rheumatology.org/practice/clinical/classification/tca.asp(2015年5月11日現在)
3)亀山正邦,他:側頭動脈炎の1剖検例と老年者の側頭動脈.日本臨床 32(1) : 63-69, 1974.
4)Smetana GW : Does this patient have temporal arteritis?. JAMA 287(1) : 92-101, 2002.
5)難病情報センター:側頭動脈炎. http://www.nanbyou.or.jp/entry/289 (2015年5月11日現在)
6)角谷拓哉,北川泉,他:診断に苦慮した不明熱の1例.セミナー:巨細胞性動脈炎(GCA)とは.日経メディカル 42(5) : 107-112, 2013.
7)金城光代:巨細胞性動脈炎,リウマチ性多発筋痛症.medicina 51(12) : 2129-2134, 2014.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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