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文献詳細

雑誌文献

総合診療25巻6号

2015年06月発行

文献概要

みるトレ

Case 89

著者: 忽那賢志1

所属機関: 1国立国際医療研究センター感染症内科・国際感染症センター

ページ範囲:P.591 - P.592

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Case 89
患者:30代,男性.
主訴:発熱,頭痛,関節痛.
現病歴:2日前より発熱,頭痛,関節痛が出現した.その後も症状が改善しないため当院感染症内科を受診した.
既往歴:特記事項なし.
海外渡航歴:来院の13〜3日前までベトナムのホーチミン市を観光で訪れていた.防蚊対策は特にしておらず,トラベラーズワクチンも接種していない.現地の屋台でも食事をしており,生野菜,カットフルーツなどを食べているが,水の摂取はミネラルウォーターのみであった.淡水曝露はなく,またダニにも咬まれた覚えはない.
身体所見:血圧114/80mmHg,脈拍114回/分,呼吸数17回/分,SpO2 99%(室内気),体温39.6℃.身体所見上,眼球結膜の充血を認める以外は特に異常所見なし.
検査所見: WBC 2,560/μl,RBC 4.74×104/μl,Hb 13.1g/dl,Plt 6.2×103/μl,AST 82IU/l,ALT 91IU/l,CRP 0.17mg/dl.
左上肢で血圧測定を行った直後,無数の出血斑が現れた(図1).

参考文献

1)Cao XT, et al : Evaluation of the World Health Organization standard tourniquet test and a modified tourniquet test in the diagnosis of dengue infection in Viet Nam. Trop Med Int Health 7(2): 125-132, 2002.
2)Kutsuna S, et al : The usefulness of serum C-reactive protein and total bilirubin levels for distinguishing between dengue fever and malaria in returned travelers. Am J Trop Med Hyg 90(3): 444-448, 2014.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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