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文献詳細

雑誌文献

総合診療25巻7号

2015年07月発行

文献概要

特集 ここを知りたい!頭部外傷初期対応・慢性期ケア 【頭部外傷ベーシックス】

頭部外傷の初期対応—病院前管理を中心に

著者: 森川健太郎1

所属機関: 1東京都立多摩総合医療センター 救命救急センター

ページ範囲:P.620 - P.625

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 心肺蘇生のガイドラインが2000年に発表されて以来,初期評価,治療においてA : airway,B : breathing,C : circulationに表される気道・呼吸・循環の管理,いわゆるABC管理が重要であることが,救急医だけではなく内科医にも広まっている.外傷においてもABC管理は重要である.心肺蘇生において“D”は,“defiblliration”であったり“drug”であったりするが,外傷においての“D”は,“dysfunction of central nervous system”,すなわち意識障害を表す.頭部外傷では,受傷そのものによる脳のダメージ(一次性脳損傷)は避けられない変化であるが,引き続き起こる変化(二次性脳損傷)は最小限に食い止める必要がある.
 本稿では,頭部外傷におけるpre-hospital careからin-hospital careまでを解説する.

参考文献

1)日本外傷学会,日本救急医学会(編):外傷初期診療ガイドライン 第4版.へるす出版,2012. <外傷の初期診療をわかりやすく解説している>
2)日本脳神経外科学会,日本脳神経外傷学会(編):重症頭部外傷治療・管理のガイドライン 第3版.医学書院,2013. <頭部外傷の初期治療から,手術,ICU管理まで詳細に解説されている.小児や,高齢者の頭部外傷も解説されている>
3)Rosenfeld JV, et al : Early management of severe traumatic brain injury. Lancet 380 : 1088-1098, 2012. <頭部外傷治療の現状を疫学,病理,内科的,外科的治療とわかりやすく解説している>

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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