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特集 ここを知りたい!頭部外傷初期対応・慢性期ケア 【場面別頭部外傷初期アプローチ】
抗凝固療法患者における頭部外傷への対応
著者: 稲桝丈司1
所属機関: 1藤田保健衛生大学医学部脳神経外科
ページ範囲:P.646 - P.648
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抗凝固薬内服に関連した遅発性頭蓋内血腫の1例
患者:82歳,男性.
持続性心房細動がある.5年前に左房内血栓によるTIA(一過性脳虚血発作)を発症後,ワーファリンⓇを投与されているが,心房細動は難治性であり,2年前にペースメーカー挿入術を受けた.
土曜日の夜に飲酒後滑って転倒,後頭部を強打した.打撲後30秒程意識消失があったが,速やかに回復した.転ぶ前の状況はよく覚えており,必ずしも意識を失ったために転んだわけではなさそうだった.家人は医療機関受診を勧めるも,本人が拒否し受診しなかった.
日曜日は普通に過ごしていたが,夕方に頭痛・嘔気の訴えがあった.
月曜日の朝,なかなか起きてこないため家族が見に行ったところ,昏睡状態であったため救急車を要請した.救急外来にて頭部CTを撮影すると,正中偏移を伴う急性硬膜下血腫(図1)が認められた.
抗凝固薬内服に関連した遅発性頭蓋内血腫の1例
患者:82歳,男性.
持続性心房細動がある.5年前に左房内血栓によるTIA(一過性脳虚血発作)を発症後,ワーファリンⓇを投与されているが,心房細動は難治性であり,2年前にペースメーカー挿入術を受けた.
土曜日の夜に飲酒後滑って転倒,後頭部を強打した.打撲後30秒程意識消失があったが,速やかに回復した.転ぶ前の状況はよく覚えており,必ずしも意識を失ったために転んだわけではなさそうだった.家人は医療機関受診を勧めるも,本人が拒否し受診しなかった.
日曜日は普通に過ごしていたが,夕方に頭痛・嘔気の訴えがあった.
月曜日の朝,なかなか起きてこないため家族が見に行ったところ,昏睡状態であったため救急車を要請した.救急外来にて頭部CTを撮影すると,正中偏移を伴う急性硬膜下血腫(図1)が認められた.
参考文献
1)Inamasu J, et al : Influence of warfarin and low-dose aspirin on the outcomes of geriatric patients with traumatic intracranial hemorrhage resulting from ground-level fall. Geriatr Gerontol Int 12 : 667-672, 2012.
掲載誌情報